政治に関わった、または関わろうとした聴覚障害者達 | 聾史を探る(旧)

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谷三山(1802~1867)
1844年(弘化元年)
高取藩藩主植村家教に卓越した知見を認められ、様々な政策を献策していく事になる。高取藩主三代に渡って仕える。

政治家というより顧問や相談役に近いかも知れませんが、藩政に関与しており、政治に関わった聴覚障害者の一人でもあったと見てもいいと思います。


横尾義智(1893~1963)
1933年(昭和8年)
新潟県小黒村会議員選挙でトップ当選する。
1934年(昭和9年)
新潟県小黒村村長に就任する。
戦後公職追放するまで12年間(1934年:昭和9年~1946年:昭和21年)、村長として勤めた。

聴覚障害者が村長を務めたケースは世界から見ても横尾義智が唯一と言ってもいい位でした。

水上昌俊(1937~存命中)
1981年(昭和56年)に東京都議員選挙に立候補し、惜しくも落選。
ろう運動を精力的に励みながらの立候補でしたが、惜しくも落選されました。


桜井清枝(1945~存命中)
2001年(平成13年)長野県白馬村議員に立候補し、見事当選し、4年間務める。
長野県白馬村で夫と共にペンション経営しています。

斉藤里恵(1984~存命中)
2015年(平成27年)東京都北区議員選挙に立候補。
筆談ホステスとして世間に周知されています。


谷三山は明治以前に活躍した聴覚障害者であり、政治家になったとか立候補したという分野には当てはまらないですが、藩政という政治に関与した聴覚障害者でした。

明治以降で立候補した人は斉藤里恵を入れて四名になりましたね。その内、当選したのは横尾義智と桜井清枝の2名でした。斉藤里恵はどうなるかは気になる所ですね。

その内、横尾義智・水上昌俊・桜井清枝の3名は同じ聾学校の卒業生でもありました。(東京聾唖学校:東京教育大学付属聾学校:筑波大学付属聾学校:現筑波大学付属聴覚特別支援学校)

以上で私が知る範囲内で政治に関わった、または関わろうとした聴覚障害者は5名です。

参考文献
【伝記谷三山】【小黒むらおさ 故横尾義智を偲ぶ】【120th大学付属聾学校同窓会史】

参考ブログ
【「筆談ホステス」斉藤りえのほっこり日記】