昨日、「道徳教育をすすめる有識者の会」発足記念の集いに

参加してきました。



道徳と倫理は何が違うのか?

そんなところはさておき、どちらも日本人たる我々にとっては

大切にしていきたい、無形財産だと思います。



そんなことで、テーマと短い時間ではありますが、ヤンキー

先生と呼ばれた参議院議員の義家弘介 氏や服飾評論家の

市田ひろみ 氏、財団法人日本バレーボール協会 名誉会長で

ミュンヘンオリンピックバレー男子の監督だった松平康隆氏

のお話も聞けるということに興味があり、参加いたしました。


セミナー




三氏のお話は実体験から来る素晴らしい内容で、すごく心に

残りました。


義家氏の

「道徳教育は価値観の押し付けではなく、子供への愛である」


市田氏の

「親が子供に耐える力を与えていない」

「道徳は人に迷惑をかけてはいけないというルール」


松平氏のお母様が全盲であったこと、そのお母さんに言われて

通っていた書道教室をさぼって野球をやっていたのがばれて言

われた言葉…(「実際に言われた表現で話します」との前置きの

あとに)

「目くらを騙すなんて最低だ!」

と叱られ、克己心を…正々堂々、そして己に克ということを教え

てもらった…



などの話…全て特別な言葉ではなかったかもしれませんが、

すごく心に突き刺さるような言葉の数々でした。



そんないい時間だった反面、すごく残念だったのが…


特定の団体…日教組をやたら批判していたこと。



「今の日本の道徳心のなさは、日教組のせいだ!」

というような…。



矢印を外に向けて、他を批判することがここの会のいう

”道徳”なのか!?

と悲しくなりました。



他の団体がどうこうと、可否を問う必要がどこにあるので

しょうか?他がどうではなく、自分たちがどういう未来のた

めに、どういうことをやっていくべきなのか!

そこにのみ焦点を当てるべきだったのではないかと思い

ます。


別に日教組を擁護する気もなければ、否定する気もない。

それだけ語れる情報を持っていませんので。


実際がどうであれ、他を否定し、自分たちを肯定する姿勢

は自分の考える道徳心をもった”日本人らしさ”ではない

ので、すごく悲しく、悔しかったです。



「だったら”道徳”という文字を外し、日教組を非難する会

にでも変えたらいい!」

とアンケートに書いておきました。



市田氏の話では、今の日本の道徳心のなさは”家庭”に

ある…

そんなことを伝えてくれたように思います。



学校に、教育現場に非難の目を向けるのは…自分たち

の責任を回避しているだけのように感じます。


戦争のこと…非道徳的な行為があったとかないとか…

教科書で間違ったことを教えているから、子ども達に愛

国心がない…。



こういう話はすごくイヤだな~と思います。


我々若い世代に愛国心がないとも言わないし、道徳心

とかがないのがそんな教科書とかのせいにしてもらい

たくもない。


教科書程度で我々の意識がそんなに変容はしない!



それよりも、もっと大人の姿を見ていることを考えても

らいたい。



汚職、癒着などなど、色々本来尊敬されて良いような

職業・役職についている人たちの非道徳的行いが白日

のもとにさらされて…子ども達は自然と

「大人って汚いな」

と、社会に対しての嫌悪感を抱いているのではないか

と思います。



もちろん、教科書問題とか、その根っこに日教組がある

とか…そういうのも100%正解でなくとも、要因の一つと

してはあることでしょう。


でも、それだけに責任を押し付けて…

って感じを抱いてしまったセミナーになってしまいました。



自分を含めて、周囲を否定するのではなく、今自分が何

をすべきなのか、何を変えていかなくてはいけないのか…

矢印を自分に向けて、人として正しいことをしていくことが

道徳ではないかと感じます。



まぁ…偉そうなこといいつつも、できていないことも多いで

すが、できることをしっかりとやっていって、我々の子供の

世代に堂々と背中を見せる大人になっていきたいと思いま

す。