私はフーイー
沖縄怪談短編集
恒川光太郎著
メディアファクトリー
11月末に初版の新しい本です。
先日本屋さんで手に取って、そのまま一気に読了しました。
以前この著者の『夜市』と云う作品を読んで、心に残っておりました。
この本では短編のどれもが沖縄を舞台にしたお話。
怪談集です。
伝承的なお話もあれば、ラブクラフト仕立てのようなお話もある。
どの話も、何故か私には物凄く情景がはっきりと見えました。
間違っているかも知れませんが、克明に、鮮明に。
そして怖いのと同時に、何か安心出来る懐かしさみたいな感覚もある。
明るい光の中に同時にある暗さと云うか影と云うか。
逆に夜の中にある明るさとか。
自分が知っている昔みたいなものがあるのか。
子供の頃に希望と絶望が同時にやってくる感じとか。
とても色々な事を感じた本でした。
偶然の出逢いに感謝。
そして沖縄にも行ってみよう。