最後に読みきれなかった中川昭一氏の言葉を転記します。
(『南京の実相』P17より)
推薦の言葉 衆議院議員 中川昭一
この度、「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」が、
南京問題を総括して一冊の本として出版されることになりました。
大変意義深いことである。
御尽力された関係者一同に深甚の謝意を表します。
この総括は、一次資料を沈着冷静に検証されたことで、
南京攻略戦当時の状況がよく理解できました。
南京攻略戦の歴史認識問題は、
戦後、日中国交正常化を前にした一九七一年に、
朝日新聞の連載記事「中国の旅」から始まったと記憶しています。
そして、日中友好と声高に報道されればされるほどに
「南京虐殺」から「南京大虐殺」へとエスカレートする状況だった。
また、日本側の報道が過熱した一九八〇年代になると、
それまで掲載されてなかった中国の教科書にまで掲載されるようになりました。
これまでの経緯は、歴史認識問題と言うより、
「政治宣伝」の意味合いを深く感じられます。
それは、中国へのODAの交渉が始まる前になると不思議に
「南京問題」などの歴史認識問題がくり返し報道されて来たことによります。
「歴史議連」jの総括で注目したのは、
一九三八年二月、国際連盟理事会で顧維釣中国代表が
「南京で二万人の虐殺と数千の女性への暴行」があったと演説しても、
理事会が無視していたことです。
その議事録全文が、今回始めて翻訳され掲載されたことで、
今後の南京歴史認識問題は、公文書などの一次資料を中心とした
歴史研究に移行されることを望みます。
Viva Heartpiaさんより転載