ラーメンLIVEの反省点と今後の改善点
今回のイベントのお話を頂いた時点で私は、主催者側の担当者の方に東日本大震災へのチャリティー支援を大々的に打ち出して欲しいと持ち掛けました。
主催者側担当者の方は私に
『その方向で考えさせて戴きます。』
との返事を貰いましたので、私達ラーメン屋は俄然ヤル気が上がりました。
これは、凌駕堂店内で私も私の傍にいた凌駕堂店主もハッキリと聴いています。
しかし、蓋を開けて見れば殆ど被災地への支援という部分がスッポリと抜けていました。
イベントポスターにも東日本大震災支援という言葉の『ひ』の字もありませんでした。
『入場料300円の意味も全く解らない』という声がお客様から非常に多かったのも事実です。
私は、この入場料から被災地へ少しでも贈れる様に主催者側と交渉中です。
『入場料の一部を被災地へ義援金として贈ります』ぐらいのイベントポスターやイベントチケットであれば
お客様もラーメン屋も誰も文句は言わなかったはずです。
今となっては、このイベントの意義すら解らない位になってしまいました。
金沢のコラボチームの店主全員が被災地へ炊き出しや物資支援、義援金支援をしてきた人間ばかりです。
勿論、全国から集まって頂いた有名店も同じく被災地支援をやって来られた方々です。
なのに、ラーメンブースの向かいには
申し訳程度に造られた『被災地ブース』
まさかと思いましたが・・・
募金箱すら設置されてませんでした。
ブース内には、一心屋の店内に展示していた被災地の写真と早坂さん監修で作られたDVDが無造作に流れていただけでした。
あれも、お客様が見て全く意味が理解できなかったと思います。
チャリティーとか支援とか口で言っているだけで全く『心』が入っていないとしか思えませんでした。非常に残念です。
南三陸町の歌津の漁師の婦人会で手作りで造られたホタテキャンドルも殆ど売れませんでした。
あのキャンドルには被災地の方々の想いがこめられた物なのに・・・
ただ、飾りの様に無造作に展示販売されていましたが
あんな売り方じゃ売れるはずがありません。
あのキャンドルの物語(ストーリー)を来場者の方々にもっとアピールしなくては売れません。
物語(ストーリー)が無かったら、ただのローソクです。
売れるはずありません。
我々、ラーメン屋は停滞ぎみの風潮になりつつある被災地支援の活性化と
落ち込みつつあるラーメン業界を盛り上げる為に今回のイベントに参加させて頂きましたが
逆にどちらも盛り下がり、今の被災地支援とラーメン業界の低迷を象徴する様な現実を見せつけられた残念な気持ちになりました。
例年の半分以下の来場者数が、今回のイベントの失敗を明確に象徴しています。
イベントの企画自体に明確なコンセプトが作り込まれていなかった。
悪い言い方をすれば全てにおいてテキトー過ぎる。
『心』が全く無い!!
全国の有名店を並べたら、お客様も沢山来場して売上も上がるだろうぐらいにしか考えて無かったのか?
某社の20th記念イベントに客寄せパンダの様に利用されたのかと疑ってしまいます。
あのレベルの段取りと準備しかできなかったのは素人並の能力しか無いのかとも感じました。
我々ラーメン屋の意向をしっかりと受けとめてくれなかった事に憤りを隠せません。
イベント期間中は、他のラーメン屋さん達との雰囲気を壊したく無かったので私は黙るしかありませんでしたが・・・
ラーメンイベント的にも過去最低の杯数と売上で、ウチは完全に赤字です(笑)
売上が悪く赤字なのは、私の責任だから誰も責めたりしませんし、文句もありません。
しかし、イベントとしてやる『意義』が全くありませんでした!
全国のラーメン屋さん達と過ごせた時間だけが救われた気持ちになりました。
石川のラーメンイベント自体、かなり劣化しています。
イベントという物はできた瞬間から劣化が始まるという事を理解しているのか?
イベントという物は毎回レジェンド(伝説)という物を創れないと劣化する事を知っているのか?
毎年同じ時期に同じ事を繰り返しやっていても能がありませんし、お客様にも飽きられるだけです。
今年のイベントは参加して頂いたラーメン屋さんは、例年以上のレベルの高いお店ばかりでしたが
イベントとしては大失敗という評価しかできないと思います。
何より、入場者数が物語っております。
言い訳は、要りません。
ここに至るまでには必ずプロセスがある訳ですから。
以上を踏まえて今後の課題と改善点とします。
二日間、来場して下さいましたお客様には、心より感謝致します。
ありがとうございます!!