Beautiful Life 〜 愛する妻と自由な人生を 〜 -2ページ目

Beautiful Life 〜 愛する妻と自由な人生を 〜

大切な人の存在が、人生という名の旅をもっと豊かにする。愛する妻とのLOVEな日々を綴るエッセイ。でも今は旅のこと・・・。
Existence of a precious person makes the journey called LIFE rich more.

カオサン周辺での、街での移動手段はトゥクトゥクが基本だ。トゥクトゥクとは三輪駆動のバイクタクシーのような乗り物。通りに面して、至る所にトゥクトゥクがところ狭しとずらり並んでいる。


面白いのは、同じ場所に向かうのにも、それぞれのトゥクトゥクによって料金が違うことだ。つまり、値段を交渉できる。ただ、日本語はもちろん英語でさえ通じないことが多い。だから身振り手振りで、つまるジェスチャーで、交渉にかかる。それが、とてもクセになる。


もちろんこれは、タイのバンコク、カオサン以外の場所でも同じようなことがある。基本的にトゥクトゥクの運転手は、相場より高い値段で料金をふっかけてくる。そこから何度か交渉をし、お互い一致したところで乗り込む。

トゥクトゥク


大事なのは、はじめに料金を渡すのではなく、必ず降りる時に料金を支払うことだ。これを間違えると、またふっかけられたりする。もちろんそれも楽しみの一つなのだが・・・



はじめのうちこそ相場がわからなかったが、何度か失敗を繰り返しているうちに相場がわかってくる。その感覚が楽しい。旅に出ると、一つのことをじっくりと学んでいくのが楽しくて仕方なくなってくる。


言葉もそう、金銭のやり取りもそう、乗り物や、公衆電話をかける方法など、ひとつひとつイチからやり直していく感覚が非常に新鮮だ。


そうそう、街中で面白い公衆電話機に遭遇したことがある。


用があって、旅に出てからできた友達に公衆電話から電話をかけると、相手の声は聴こえるものの、こちらの声は届いていないという自体が起きた。


「もしもし、きこえる?」と何度話しかけても、通じていない様子だった。ふと不思議に思い受話器をみてみると、なんと耳につける受話器の部分はあるのだが、口につける部分、送話機の部分にぽっかりと穴が空いていたのだ。


・・・これでは相手に声が届くわけがない。


旅先では、こういった日本では起こりえないことが頻繁におこる。


「あり得ない・・・」そうつぶやいた時、ふと、笑いが込み上げてきた。なんと隣の電話機も同じような状態だったのだ。電話をする前に、送話器の部分がきちんとついているか確認しなくてはならないなんて・・・。もちろん支払った料金はもどってこなかった。


そういうちょっとした出来事にでくわすたびに、日本での常識は、実は世界的にみれば非常識なことなのかもしれない、と思う。


旅は、今までどれだけ非常識な日常にいたのか、それをそっと教えてくれる。