【グランド・ブダペスト・ホテル】 | あっちこっち…より道したっていいじゃない

あっちこっち…より道したっていいじゃない

ミーハー万歳★
あれもこれも大好きってスバラシイ・・・




これほどまでに公開が楽しみな映画とは、そうそう巡り逢えるものではない。
ポスターひと目でアンダーソン好きにはたまらない、わくわく感が味わえる。
TOHOのポイントで観ようかとも思ったけれど、崇拝するアンダーソン監督に対してそれは失礼かな、と前売りを購入。席を予約する指も震えてた。




ヨーロッパは東のはじっこ…
旧ズブロフカ共和国の大作家が語り始めた、とあるミステリアスな物語。

1968年。若き日の作家は、休暇でグランド・ブダペスト・ホテルを訪れていた。
かつての華やかさをすっかり失い、寂れてしまったこのホテルのオーナーはゼロ・ムスタファ。
彼には、いくつもの謎があった…。
貧しい移民の身からどうやって大富豪にまでなったのか?
何のためにこのホテルを買ったのか?
なぜ自分のホテルで、狭い使用人部屋に泊まるのか?
ゼロは作家に、彼の人生をありのままを語り始める…




1932年。ゼロは新人ベルボーイとしてグランド・ブダペスト・ホテルで働いていた。その背景にはゼロの悲しい事実があるのだけれど…格式高いこのホテルには、エレガントな宿泊客があふれていた。




ホテルには伝説のコンシェルジュと言われるグスタヴ・H がいて、彼はゼロの師であり父親代わりでもあった。究極のおもてなしを信条とするグスタヴは、マダムたちの夜のお相手もこなし、多くの客が彼を目当てにホテルを訪れていた…
しかし、マダムD が殺されたことで、彼の人生は一夜にして変わってしまう。ルネッサンス時代の貴重な絵画と、マダムの莫大な遺産争いに巻き込まれてしまったのだ。
ホテルの名誉を守るため、謎解きに挑むグスタヴとゼロ。コンシェルジュ秘密結社の力を借りて、大戦前夜のヨーロッパ大陸を飛び回る! 果たして事件の真相は…?




この映画のトレーラーからも分かるように、とにかくもう、すみからすみまで計算し尽くされた構図が見事。アンダーソンのどの作品に於いてもそうなのだけど、スピード感のある物語の展開を全く邪魔することなく、独特の世界観があふれてる。スクリーンのちょうど真ん中に線を引いてみると、そこに浮かび上がるのは完璧なまでのシンメトリーの世界! 真っ正面から、そして真上からも。
彼の美意識の高さとこだわり、そして光るセンスはどの作品でもがっちりとワタシのココロを掴んで離さない。






ちょっとおもしろい動画を見つけた
矢印Anderson from Above 真上から観るアンダーソン…これこそが彼の世界。
今回はホテルの外装からしてうっとりするほど可愛らしい。全体的にピンクがかった色使いがとてもいい。このホテルはドイツにあるデパートを改築したのだそう。「ダージリン急行」では本当にインド政府から電車を譲ってもらったと言うし、彼の細部へのこだわりは半端なものではない。
描かれている3つの時代。スケールは大きいのにおもちゃの世界を見ているような夢の時間。
ホテルに向かうあの登山列車には思わずため息。 




そしてアンダーソン作品ではお馴染みとなったキャストもまた楽しませてくれる。出番はほんのちょっとであっても、誰もがココロから喜んで作品に参加しているのが分かる。ハーヴェイ・カイテルなんて、危うくもうちょっとで見逃すとこだった(笑)
コンシェルジュの秘密結社…というのがスゴイ。次から次へと繋がる電話リレーがおもしろい。
エンドロールの最後の最後まで見どころたっぷり、アンダーソン・ワールド満載。
 
彼のことが大好きな人も、今から大好きになる人も、今までちょっと苦手だった人も…映画館では誰もがステキな時間を過ごせること間違いなし!

そろそろ、本当にアンダーソンDVDボックスが出ないかしら
ずっと待っているのになあ。。。。。