オンライン ~紅月の女帝~ | 徒然と

徒然と

趣味程度で書いた小説等載せていきます。

生暖かい目でみてやってくださいm(_ _)m

紅月の女帝って知ってる?


彼女の噂話は大抵この一言から始まる。

ファンタジーファクトリーという、オンラインゲームがある。
サービスが開始されてから五年という、それなりに長く続いて、そして人気があるゲームだ。

五年も続くオンラインゲームというと色々と噂は絶えないであろう、が、その中でも初期の頃から語り継がれる、とあるプレイヤーがいた。

そのプレイヤーは
トップランカーである廃人のパーティが、必死の思いでたどり着いたダンジョンの最奥で平然とソロで狩りをしていた。

運営側も「スキルを最大限に活かすには高いプレイヤースキルを要する、玄人向けのクラスです」と言い放ったクラスである幻剣士を平然と使いこなす。
とある有名な廃人プレイヤーでも「あれは無理」と言うほどであった。

月下という刀が実装され、その能力も剣士と名のつくクラスのプレイヤーは喉から手がでるほど欲しいという性能だったが、「これ取得に早くても年かかるんじゃね?」という難易度だった。
しかしそれを彼女は実装より10ヶ月程度で取得していた。

チートや、公式がプロモーション用に作ったAIなんじゃね?
等の噂もあったが、公式がAI説を否定、そして公式の調査により、チートの説も否定された。

ダンジョンで彼女と会うと、レアアイテムのドロップ率が上がる
など眉唾物な噂まででる始末だった。

月下を携え、紅い鎧を見にまとい、その強さは正に女帝と名乗るにふさわしい
そんなことからいつしか「紅月の女帝」と呼ばれるようになったのだった。

そういった噂が絶えない「紅月の女帝」
しかし、その彼女の発見報告も二年前を境にピタリとされなくなった。





この物語はそんな紅月の女帝の中の人の物語である。