もう4年前くらい
季節は冬で
冷た~い雨が降っていた
仕事帰りに道端に目をやると
アスファルトの上にランナーを伸ばし
植物の小さな株があった
無造作に置かれたプランターから伸びたもので
季節は真冬
少々不憫に思い
たくさん伸びたランナーのなか
一番小さくて
枯れてしまいそうな小株を折り取った
プランターの持ち主にすら気にもとめられていないだろうから
まったく罪悪感はなかった
家に帰って
空のペットボトルをハサミで切って
コップみたいにして水を入れ
そこに浮かべてみた
ネットで調べると株分けには適さない季節らしかったが
1ヶ月くらいすると
根っこが生えてきた
とりあえず100円ショップで
適当な園芸用の土と植木鉢を買い
植え替えてみた
植え替え後も順調で
翌春には大きく立派に育った
またランナーが出たら楽しいなー
なんて考えたが
一向にランナーは生えてこず
どんどん大きく成長するだけで
花も咲くのか咲かぬかもわからない
名前もわからぬその植物に
僕は興味を失った
ただ死なせてしまうのは可哀想だから
土がカピカピになったり
葉が黄色くなりかけると
慌ててドボドボと溺れるほどに水をやった
まったく酷い里親だ(笑)
やがて時は過ぎて
僕は彼女と別れ
その植物を飼っていた部屋を出ることになった
彼女は植物にまったく興味のない人だったから
名もわかからない植物は僕が引き取ることに
独り住いの小さなアパートに引っ越してからも
僕の育て方はあまり変わらなかった
しばらく窓際に置いておいたが
日光不足なのか
葉が弱ってきたので
玄関の前に無造作に置いた
ここなら日も当たるし
雨が降ったら水やりの手間も省けるから
それからまた月日は流れた
真夏の炎天下でカラッカラになってたり
台風で植木鉢ごとなぎ倒されている日も
当初の関心事であったランナーも数本伸びたりもしたが
それでも再度、興味が湧くことはなかった
で
独り暮らしを始めて2年ぐらい過ぎた本日
名もわからない植物に花が咲いていた
正確には今日咲いていることに気付いたから
いつ咲いたのかはわからないが
淡い紫で
可憐で
見たこともない小さな花が咲いていた
僕はほんのりと罪悪感を感じながらも
その花を眺めて楽しんだ
気まぐれで
道端の小株を折り取ってから4年
たいした愛着もなく
とはいえ
彼女と別れてからも
付かず離れずの関係が続いてきた
この名もわからない植物は
僕に何を語りかけているのかな?
いろいろ思い巡らせてはいるものの
今の僕にはまだわからない
無理に意味など考えず
日々を過ごしていこうと思う
また明日から営業します
営業日 土日月火
営業時間 10時~24時 予約優先
03-3351-8797
東京都新宿区新宿2-11-7-1F
足圧による整体
体の症状や心の問題もそーですが、なんとな~く人生がうまくまわっていないなって思った方はぜひ来てみてくださいねー
出張施術もやってますよ!
踏師 おみ
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