2014年12月19日
楢葉再訪日誌9(最終回)
今は山中♪今は浜♪
今は鉄橋渡るぞと♪
思う間もなくトンネルの♪
闇を通って広野原♪
その通りの風景が展開します。
竜田~木戸~広野
そう、この歌は常磐線車窓風景を歌った歌なのです。
つまり、広野原は
広い野原だと思ったら、
実は、広野の原というわけです。
ん…??
10月に、台風の中、広野駅に着いた時には、この海辺の平野は田園でした。
ただ、2段に積まれた黒いフレコンが並べられていたはずです。
田園表面の除染堆積物は、黒いフレコンに詰められ、何処かの集積場に移動したのでしょう。
で土が60㎝ほど掘られている…
実はこれも環境省に言わせると、除染だそうです。
上下置換法とほざきます。
宇能鴻一郎の小説の、
テクニカルなヒーローではありません。
田畑の土を60㎝の厚さで上下にひっくり返すと言うもの。
放射性物質に汚染された表土を地下に埋めて、はい出来上がり。
ふざけるな!!
地中に汚染。
そこに根を張る稲
ガンマ線被曝で粒の大きなお米が…
とか…
風評被害を言う前に、ちゃんと安全な除染をしてくれよ。
この事実は国民全てが共有するべきものです。
上下置換法で、除染しました。と言うのは、浜通りの米は危険で食べられないと公表しているのと同じです。
風評ではない。
どんな風が吹き荒れても変わらない事実です。
福島の復興はまやかしではどうにもなりません。
信頼に足る、
福島第一原発完全遮蔽、
完全廃炉
完全に迫る除染と
除染廃棄物の完全処理。
それが完遂されるまでの、完全避難。
被害者の完全補償
それが行われなければ、
国自体も信頼できません。
のどかな、唱歌の風景が、まやかしによる殺人の、恐怖の風景に変わってしまった。
これは既に住民帰還を果たした、広野町の現在、現実の風景なのです。
2014年12月19日
楢葉再訪日誌7
電離健康診断
主に血液の状態を調べます。
被曝の影響は白血球に出やすいらしく、白血球に関する検査が主です。
入社する時は、
白血球好中球の分枝核白血球が多かったので再検査。
今回、退社には、更に僅かに増えているが、記録されただけ。
採血と問診だけ。
問診は、
検査数値を斜め読みして、
「ん…いいよ」
で終わり…
朝の8:30に予約、富岡を6:00に出発。
監督が常磐道をぶっ飛ばして、8:00から待つ。
検診5番目。
前四人は健康診断+電離健康診断
ボクは採血だけ、
前四人を置き去りに問診の診察室に。
前四人+後三人が検尿、レントゲン、血圧、心電図等を終えるまで待たされ、更に前四人のあと、
「ん… いいよ…」
で10:00
5360円なり。
…除染だけでなく、
福島第一原発事故でオイシイのはゼネコンだけでなく、
医者もか!?
とにかく退職に必要な検査は終了しました。
2014年12月18日
楢葉再訪日誌5
ホール ボディ カウンターで、内部被曝検査を受けるために富岡町に来ています。
検診車は富岡ハローワークにありますが、
森林除染グループの朝礼会場、富岡総合運動公園で監督待ち。
隙を衝いて、野球場を撮影。
(撮影禁止です(笑))
グラウンドを埋め尽くす5段積みの黒フレコン。
この公園が4.5マイクロシーベルト/時の高線量なのも納得。
って!!
不正な積み重ね。
そして、この放射能を帯びた大量の廃棄物の行き先はまだ未定。
それでも、富岡町への町民帰還も強行される予定です。
今年も、高校サッカー福島県代表を決勝で争った富岡高校も、富岡町に戻って来るのでしょうか…
未来の日本を背負う若者は、放射線に曝され続けるのでしょうか…
追記
ボクの表現が曖昧でした。
除染作業員は、現場における写真撮影が禁止されています。
(提出する作業記録写真を除く)
また、現場以外での除染に関する会話も禁じられています。