ハノイ⇒ホーチミン陸路の旅‐⑲ THAP CHAM駅⇒BINH THUAN駅 VIETNAM | ベトナム出稼ぎ労働ロンリー日誌

ベトナム出稼ぎ労働ロンリー日誌

ベトナムで無職な生活
とてもロンリーな日記

 

 

2016年12月27日(火)

 

 

 

 

13時半頃・・・電車がやってきたので乗った・・・・

 

 

これで4回目の硬座(ハードシート)

本当にハードな旅である。

 

 

しかし・・・・これまでは比較的乗客は少なかったが・・・

今回は・・・乗客もほぼ満員。

 

 

年寄りと子供ばかり・・・

床にゴザを敷いて寝ている人が大勢・・・

 

 

正直、中国の硬座の過酷さをすでに越えている・・・

 

 

まるで野戦病院の様相を呈してきた・・・

ベトナム戦争の戦乱をくぐり抜けてきたツワモノばかりである・・・

 

 

その中・・・・私も・・・ここまできたら意地だ・・・・

全て硬座席でホーチミンまで横断してやる・・・

という気持ちになってきた。

 

 

隣の車輌の入り口から欧米人がこちら側に向かって

写真を撮影しているのが見えた。

 

 

私はニッコリ笑いピースした。

 

 

しかし・・・・隣の車輌は软座(ソフトシート)である。

 

 

ふざけやがって・・・・写真を撮る前にまずは

自分自身で硬座席に座ってみやがれ・・・

 

 

なんだか高いところから見下ろされた気がしてムカついた。

 

 

風邪気味で調子が良くなかったが・・・・

ヒマなので旅の記録をまたノートに書き付けた。

 

 

だが、ベトナムの列車はよく揺れる。その揺れ方が

横だけでなく、縦に大きく揺れるように感じる。

 

 

書き留める字がよく読めない・・・・

 

 

駅員は外国人の私を見かけると、「スリープ?」

といつものように声をかけてくる・・・・

 

 

これだけ誰もが熱心に勧めてくるということは・・・・

自分の副収入になるのだろう・・・

 

 

 

 

となりでは幼児が二人寝ていたが、起き出して私の事を

不思議そうに眺めていた・・・・

 

 

親と婆が子供らをあやしているが・・・・

 

 

すでに硬座席で30時間以上過ごしている・・・

 

 

上海人の多くは硬座席に乗る人は少ないのだが・・・

 

 

ホーチミンやハノイなど都会の若者らが、硬座席に

座って長時間の列車に乗るだろうか?

 

 

今回、乗客が多いのも田舎の駅から途中乗車したからであり、

乗客のほとんどが田舎の人ばかり・・・

 

 

すなわち、これはベトナムの田舎の家にホームステイ

しているようなもんではないか?

 

 

などとくだらない妄想をしていた・・・

 

 

すると・・・なんだかション便臭い臭いが・・・

 

 

私は風邪であまり鼻が利かないので、それがオシッコ

なのか?

 

 

それとも隣でベトナム人がなにかを食べていたので、

それが魚の干物の臭い?か区別できなかった。

 

 

しばらくすると・・・

隣の幼児らが私の耳慣れたベトナム語を発した。

 

 

「モッ ハイ バー ゴー」

幼児二人が哺乳瓶を片手に乾杯している・・・・・

 

 

しかも婆さんも一緒に乾杯していた。

 

 

英才教育恐るべきや・・・・・

将来、どんだけ酒豪になるんだ??

 

 

 

 

そろそろ・・・2時間くらい経過したか?目的地も近くなったかと

思うが・・・・

 

 

駅員は床のゴミを掃除しながらやって来た。

 

 

床のゴミをほうきで掃きながら、そのゴミを全て

隣の車輌へ流していく・・・・??

 

 

中国の伝統的な?硬座と変わらぬ掃除の方法・・・・

 

 

すると駅員がなにやらたずねて来たので、乗車券を見せた。

駅員は乗車券を見ると、そのまま私にすぐ返したが・・・・

 

 

ほかの乗客らには、ソフトシートの席が空いたから誰か

座らないか?とそれぞれ声をかけているかのように思えた。

 

 

そうか・・・ただの座席変更の営業だったのか・・・・

 

 

と思っていると・・・・

もうすぐ到着するぞ・・・と駅員は教えてくれた。

 

 

私は降りる準備をしていたが、突然電車は停車した・・・

一時停車と思いきや・・・

 

 

アレ?目的駅に到着したの?

誰も降りる人間がいなかったので、まったく分からなかった・・・

 

 

 

 

わずか2時間半の旅路であったが・・・けっこうハードであった。

 

 

 

 

 

MUONG MON 駅と書かれた文字が消されていた。

 

 

半信半疑だったが、駅員が同じ駅だと言っていたことは

本当だったんだ・・・

 

 

 

 

 

BINH THUAN 駅ってことは、

駅名が変わったってことか・・・・理解した。

 

 

しかし・・・駅前はボッタクリタクシー、バイクの巣窟。

しつこいほどに声をかけてくる。

 

 

絶対にノラネーと思いつつも・・・

 

 

駅の切符売り場でPHAN THIET駅行きはないか?

と尋ねると・・・やっぱりないらしい・・・・

 

 

PHAN THIET 駅まで17キロくらい・・・・・

バスで行けると聞いていたが・・・バスはないのか?

 

 

尋ねると・・・「無い・・・」「タクシー」と無愛想に回答された。

 

 

アレ?紙にはバスと書いてくれたのに?

バイクの間違いだったのかな?

 

 

この先になにがあるか分からないが?

とりあえず、先に進もう・・・

 

 

駅から1本道を歩いたが・・・

 

 

 

歩いても何も無い・・・・

これは無謀すぎた・・・・・・

 

 

さすがに自分でもムチャをし過ぎたと後悔した。

次の列車まで待つか?それとも・・・どうするか?

 

 

どこか休憩しようにも喫茶店すら見当たらない。

 

 

最大のピンチ到来であった・・・