日本でもKindleがスタートして数ヶ月、趣味の電子書店めぐりでAmazonものぞきますがなかなか面白いです。

特に気になるのがやはりその価格と品揃えです。

Kindleの価格設定は大きく分けてふたつあって、各書籍のページの価格表示の下に次のいずれかが明記されています。

1.販売:出版社により設定された価格です。

2.販売:Amazon Services International, Inc.


1.は文字通り出版社の設定価格なのでAmazonではそれ以上値下げできません。よって、他のどの電子書籍ストアとも価格は同一です。ただし、ストア独自のポイント還元などによってできる差は多少あります。

Kindleも最近何%オフとか、10%のポイントがつくなどのキャンペーンを始めたようですね。Kindleストアのトップページにだいたい今やっている値引きキャンペーン対象の本が掲載されています。

 → Kindleストア トップページ

それから、2.はKindle独自の価格設定で通常は出版社の価格よりも安くなっています。ので、出版社価格に縛られている他の電子書籍ストアよりも安価ということになります。ざっと見た感じでは文芸小説の特に古いものは数十円単位でかなりお得になっています。

例えば、吉田修一さんの過去の小説「パレード」、Amazon独自のKindle価格で450円、リーダーストアやHontoなど他の電子書店では473円均一です。また、紙の本とほぼ同時発売だった最近の著書「太陽は動かない」はKindleで1,280円、他店で1,344円です。

よって、2.の表示のあるものは他店と比べるまでもなくお買い得と思って間違いないと思います。

う~ん、なぜアマゾンだけ・・・。他の電子書店は不満を訴えないのでしょうかねー。不公平だーって。

あともうひとつ、調べていて気になったことで、単行本と文庫の価格設定の違いがあります。これについては別の記事で書きます!


Kindle本の品揃えについて。

膨大な量とジャンルなので一概には言えませんが、私が好きな国内小説部門、作家さん別にラインナップを比べてみたりしましたが、思ったほどKindleがすべてを網羅しているわけでもない、というのが正直な印象です。

Kindleにあって他店にないものもありますし、他店にあってKindleにないものもあります。

でも、これはどの電子書籍ストアにも言えることなのですが、電子化されている書籍をすべて扱うかどうかはそのお店によるのですよね。それから順番もあると思います。売れそうなものをとにかくどんどんアップしていくという感じです。Kindleはそうは言っても日本では電子書店の後発組なので、まだ品揃えが追いついていないということは考えられます。

電子書籍の新刊はだいたいどのストアでも週ごとにアップされますが、その週の目玉みたいな作品がいくつかあって、そういうのはどのストアでも一緒なんですが、その他の作品はばらばらだったりします。A店にあってB店に今現在なくても、ちょっと待ってると発売されるということもよくあるので、どこかのストアで見かけたというものは、少なくとも出版社が電子化を許可した(という言い方があってるかどうか分かりませんが)作品なので、自分がいつも使っているストアにリクエストしてみるという手もあると思います。

けれど、すべてのストアがすべての出版社と契約を交わしている様でもないようなので、その辺が難しいですよね。まあ、そもそも出版社のリストまでチェックするユーザーはそうはいないと思いますが・・・。

でも、電子書籍の品揃えはKindleに限らずですけど、だいぶ充実してきて、その中からだけでも選んで楽しめるくらいにはなってきたのではないでしょうか。絶版になった本や手に入りにくい作品の電子化はとくにありがたいですね。

個人的に、Kindle以外で書籍の品揃えが充実していると思う大手の電子書籍ストアは・・・

書籍と電子書籍のハイブリッド書店【honto】

紀伊國屋書店 BookWeb

の二店です。