38年前の恐竜の本を手に入れました。


講談社の幼稚園百科
「おおむかしのどうぶつずかん」という本です。


川崎悟司 オフィシャルブログ 古世界の住人 Powered by Ameba-おおむかしのどうぶつずかん

表紙は見てのとおり、
今の前かがみな肉食恐竜の姿勢とは異なり
シャンと背筋をのばした肉食恐竜です。
この絵のタッチも懐かしい!


ところで
今の恐竜図鑑で完全に姿を消してしまった
代表的な恐竜がいる・・・。


ブロントサウルス


川崎悟司 オフィシャルブログ 古世界の住人 Powered by Ameba-掲載されていたブロントサウルス

ブロントサウルスとは「雷竜」という意味。
首と尾が長く、恐竜のなかでももっとも大きく成長した
竜脚類はまたの名を「カミナリ竜」という。


つまり、
ブロントサウルスはその巨大恐竜の代表的な存在であったわけで
昔の恐竜図鑑では定番といっていいほど登場しており、
この恐竜名に今でも馴染みがあり、記憶されている方は多いことだろう。


しかし、完全に抹消されてしまい、その名を見る機会はなくなってしまった。

そのブロントサウルスという存在が恐竜図鑑すら消された理由とは・・・。

ブロントサウルスの名が付けられたのは1879年。
1903年にブロントサウルスの化石を再検討したところ
1877年に命名された「アパトサウルス 」と同じ恐竜と判明し、
先に命名された学名が優先というルールから
アパトサウルスが有効名となったわけである。


それでもブロントサウルスという名前は一般書や各地の博物館に
広く使われていたようだ。


川崎悟司 オフィシャルブログ 古世界の住人 Powered by Ameba-消えたブロントサウルス

だが、名前が変わっただけでなく、ブロントサウルス自体の存在すら
なかったとすることが判明された。


ブロントサウルスの頭部はカマラサウルス という

別の恐竜のものであったことがわかり、
頭はカマラサウルス、胴体はアパトサウルスという
キメラであったことが判明したという。


正式学名がアパトサウルスであろうとも
ブロントサウルスという名で馴染み広く知られれば、ブロントサウルスでいいのだが、
さすがにキメラであることは、実際に存在しなかった恐竜であり、
ブロントサウルスという名を恐竜図鑑でみることはなくなったようだ。


ところで今の恐竜好きの子どもは
ブロントサウルスという名を知っているのだろうか。