約4500万年~3600万年前


インドとユーラシア大陸の間に「テチス海」があり、

クジラの祖先たちが陸からその海に生活の場が

移行しようとする頃。


「史上最大の陸生肉食獣」と称される

獣がそこにいたという・・・。


アンドリューサルクス  学名(Andrewsarchus mongoliensis


アンドリューサルクス


モンゴルで発見された化石は頭蓋骨(下顎はない)のみである。

しかし

その頭蓋骨はなんと

長さ84cm!幅は56cmもあったという!


このデカさは、古今、陸生肉食獣の中では

史上最大級のアゴの持ち主なのである!


頭蓋骨のみの発見なので、全体的なプロポーションは不明であるが、

アンドリューサルクスと

類縁性のあるメソニクス という

蹄(ひづめ)を持つ肉食獣を参考に体長の推定値が導き出された。


その体長は382cm、体高は190cmはあったという!


ちなみに現在の世界最大の陸生肉食獣である

ホッキョクグマ は体長280cmであり

それをはるかに上回るデカさだ!



アンドリューサルクスとライオンの頭蓋骨

そんな史上最大肉食獣の食性はいかほどなのか・・・。


食性について知るには、

「歯」の形を見ればある程度想像がつくと言っていいだろう。


アンドリューサルクスの歯はどれも巨大だが、

他の肉食獣のように鋭利さが見当たらない

まさにアンドリューサルクスの歯は鈍器なようなもので

肉を「噛み切る」ことには適しておらず、

「噛み砕く」という感じだろう。

歯応え抜群がお好き!

その巨大なアゴで力任せに

獲物の硬い骨まで噛み砕いたと思われ、

おそらく、

その巨体を活かし、他の肉食獣を追っ払って

その食べ残しを頂いたかもしれない。

たとえ、

それが骨だけしか残っていなくとも

「それでも全然OKだよ!」というノリだったことだろう。


貝類なども噛み砕いて食べたとも言われ

とにかく硬い物食べる専門で他の肉食獣と

「食べ分け」が自然と成立していたのかもしれない。