ハルキゲニア 属名(Hallucigenia )
カナダのバージェス頁岩から化石が発見された
ハルキゲニア属スパルサ種(Hallucigenia sparsa)
5億年もの大昔の海底に棲んでいたバージェス動物群のなかでも
有名な1種だ!
ハルキゲニアとは「幻覚が生んだもの」という意味で、
1977年に発表された論文に
ハルキゲニアの奇妙な姿の復元図が載せられた!
これが当初のハルキゲニアの復元だ!
背中に触手が生え
長く真っ直ぐなトゲで海底を歩くその姿は
まるで
「1,2!1,2!」と
竹馬でムカデ競争をしているかのごとく
珍妙な動作であり、
現在のどの動物にもかけ離れた
まったく分類不能な不思議動物だ!
しかし
有爪動物の化石が多産する中国の澄江で
ハルキゲニア属のフォルティス種(Hallucigenia fortis)が
発見され、
ハルキゲニアは現在生息している
ミミズに脚が生えたようなカギムシ
と同じ仲間である
有爪動物の1種であることが実証されたのだ!
カギムシとバージェス動物の関係についての記事
http://ameblo.jp/oldworld/entry-10005755849.html
ハルキゲニアの背中に生えた触手が
じつは脚で
腹に生えたと思われた長いトゲは
脚ではなく、
背中に生えた敵から身を守るものであるとわかったという!
つまり、まったく天地逆さまにされていたわけである!
というわけで
「幻」と名づけられた当初のハルキゲニアの復元は
本当に幻になってしまったというわけである。
- ワンダフル・ライフ―バージェス頁岩と生物進化の物語 (ハヤカワ文庫NF)/スティーヴン・ジェイ グールド
- ¥987
- Amazon.co.jp
- バージェス動物群を
- 恐竜に次ぐ知名度にのし上げた名著!
- バージェス動物の図版が豊富にあるこの本には
- ハルキゲニアが
- 逆さま旧復元図で載せられている!