2006-04-02 02:47:17

闇の生態系

テーマ:現代~その他

光と闇・・・。

 

生命は
偉大なる太陽の恩恵を受けている。
太陽の光から植物は光合成をし、
養分と酸素を生産。

酸素を呼吸し、その植物を食べる植物食動物。

さらにその動物を獲物とする肉食動物。
光こそがすべての生命の活動の源になっている。
そう、すべては太陽の光から
生命は光に依存するとおもわれていた。

 

しかし

 

この世界には
光に依存しない
「闇の民」が存在するという・・・。

 

彼らの息づく場所は
一寸の光も届かぬほどの深海。
この星の内部より温められた
熱水と黒煙が吹き上がる
暗闇の世界。

 

そこには数多くの生命が満ち溢れており、

闇の生物ならではの生態系をもっていた!!

 

熱水噴出孔の生態系

闇の生命が満ち溢れるこのような風景は

海溝」や「海嶺」とよばれる地球の割れ目に

あるという。

地球内部から熱水と硫化水素が噴出し

海水の成分と反応して

黒い煙「ブラックスモーカー」が噴き出ている

 

生物にとって有毒である硫化水素を含む熱水を

活動の源にしているバクテリアが存在する。

そして

そのバクテリアを体内に取り込み、共生し、

活動エネルギーを得る生き物がいるのだ!

さらに

それらの生物を獲物とする

カニや魚などが集まっているという。


このように太陽の光に依存しない独自の生態系が

できあがっているのだ!

このような生物を

「化学合成生物群集」または「熱水噴出孔生物群集」

呼ばれている。

 

チューブワーム  属名(Lamellibrachia

ハオリムシ

化学合成生物群集の代表すべき1種。

赤い頭の巨大モヤシのような生き物だが

闇の住人なので、もちろん光に依存する植物ではない。

なんでも、こいつは口も消化器官もないのだという。

しかし硫化水素の硫黄分を体内に取り込み、

体内にいるバクテリアが硫黄分を有機物に変えて

それをエネルギーにして生きている。



シロウリガイ 属名(Calyptogena

シロウリガイ

見てのとおり二枚貝の1種。

鰓の表面には硫黄分を有機物に変える

バクテリアが生息しており、

その有機物をエサにしている。

このため普通の貝に見られる

消化器官が退化しているのだ!

こいつも太陽エネルギーに頼らない生活をしている

闇の住人だ!


そして

最近、この闇の生態系で

とてつもない生物が発見された!


スケーリーフット (ウロコフネタマガイ)
 学名(Crysomallon squamiferum

スケーリーフット

サザエやアワビといった腹足類の1種。

驚くことに腹足の軟体部分に硫化鉄、

つまり「鉄の鱗」をまとっているのだ!

硬い殻と鉄の鱗でまさにフルアーマー。

完全防備で防御力はメタル並だ。


こいつも化学合成生物群集の一員だ。

この闇の世界にも

このスケーリーフットと同じくアルビン貝という

巻貝がおり、鰓にバクテリアを共生させているいるが、

彼らは消化器官にバクテリアを共生させている点が

特徴である。


この鉄の巻貝スケーリーフットは

海洋研究開発機構を中心とした調査団が今年2月、

インド洋の海底2420メートルから20匹を採取、

船上で1週間ほど飼育、観察したという。


前々から何かと

鉄の鱗をもつ巻貝として話題だった

スケーリーフットだが、

ついになんと!

3月31日より

新江ノ島水族館 で世界初の標本展示が

やっているのだとか!

http://www.enosui.com/news/detail/2006tenji_06.html



深海の「化学合成生態系」については

この本に手頃です!

深海生物学への招待 (NHKブックス)/長沼 毅

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コメント

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1 ■深海の生態について

スケーリーフット、深海は普段の認識とは違う生態がありますね。このままどんどん採集されるのかな?

2 ■新江の島水族館

 スケーリーフットは、初めて記事で見たときに、生物はこんな進化の可能性を秘めているのだと、衝撃をおぼえました。

 新江の島水族館は、家からもそれほど遠くないので、是非行って見てみたい。
 さらに水族館のHPによれは、3月末から、コウモリダコも展示しているとか(怪我をしているそうで、数日間になる可能性が高いとか)。
 仕事が立て込んでいて、行けなさそうな自分が悲しいです。

3 ■無題

コウモリダコの標本は見たい・・・!!
前行った時はディープアクアリウムも準備中だったし。
まあ、夏休みにでも行こう。

4 ■無題

深海の餌の少ない環境ゆえに
高い防御力を持ったのか?
なんにしろ不思議な貝ですね
殻のほうは普通の炭酸カルシウムで
出来ているんでしょうかね?(^-^;)
光のないところでも何らかのエネルギー源があれば生きていけるとは、
こうなると地球以外の星にも簡単な
無脊椎生物ぐらいなら生きていても不思議じゃないと思いますね

5 ■無題

本には槍を突き立てて狩りをする巻貝がいると書いてありましたが。
イモガイ類の事でしょうか。

6 ■羽織虫キターーーーーーーー!!

ついに古世界の住人にハオリムシ登場!待ってましたよ!俺の大好きな生き物のひとつです。
>>メタン殿
恐らくそうだと思います。ベッコウイモガイはその戦法だと本にありました。
「ウロコフネタマガイ」・・・和名までついて幸せ者ですよ・・・。
そういえば先生がこのような生態系を「地球食」と説明してました。

7 ■たくさんのコメントありがとうございます!!

スーパートランプさん>
深海探査も、結構お金がかかりそうですね。
なかなかバンバコ採集ってわけにはいかないかも。

オパビニマニアJさん>
なんと!
コウモリダコも展示ですか!!
数日間というのは、それを拝めることもむずかしいなぁ・・・。

メタンさん>
私も機会があれば、新江ノ島水族館
へ必ず言ってみたいと思います。

ひろうすさん>
スケーリーフットはかなりの防御力ですが、
ほかの巻貝は貝殻の中にすっぽり入って蓋までできますからね。
スケーリーフットのように鉄の鱗も必要なさそうです。

地球外生命は
なんでもメタンの大気がある土星の衛星タイタンなんかが少なからず可能性があるのだとか。

グランティアさん>
なんと、「地球食」という表現はズバリです!!
たしかに地球内部から噴き出る硫化水素がエネルギー源ですからね。

8 ■無題

ん?ひょっとしてそのコウモリダコって生きてんの?

9 ■無題

コウモリダコ
 生きているものだそうです。ただ、新江の島水族館のHPによれば、4/1で公開は終了してしまったようですね。お亡くなりになったか・・・
 そのうち、標本展示されるかもしれません。

10 ■無題

そういえばコウモリダコって文献や写真によって体が赤くて目が青いっていうのと体が黒くて目が赤いってのと二つあるんですけど何で?

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