女子高突撃 | 奥さま聞いてよ!妻を愛す恋愛体質夫の生活      変なタイトルだけど意外にも長編私小説なのです

女子高突撃

 

  

サーチもっと男と女のトラブル(順位)を知りたいならココ
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奥さま聞いて下さい・・・。

愚かな私を笑って下さい・・・。

そして私を叱って下さい・・・。  

 

 

 

 

 

ケンイチの提案で、翌日私たちは2人でY美たちが通っているはずの

A女子商業高校へと出掛けることにしました。私たちの住む予備校の

学生寮からは歩いて3分ほどの場所にあります。私たちが予備校へ

通っている道沿いにあるその高校には、いつも私たちをからかうように

窓から手を振る女子高生がいましたが、私は馬鹿にされている気が

していたので黙殺していました。しかしあの連中の中に、もしかすると

Y美たちがいたかもしれないと思うと、ちょっと不思議な感覚です。

 

ハヤトとO田を誘うべきか迷いましたが、人数が増えると目立ってしまう

のと、彼らにまで複雑な背景を説明するのが億劫だったため、ケンイチ

と私の2人だけで行くことにしました。


平日なので学校はおそらく午後3時過ぎに終わるはずです。ケンイチと

私は遅めの昼食を済ませると、先に彼女たちが帰ってしまわないように、

午後2時ごろ、少し早めに寮を出ることにしました。

 

 

  

 

 

あせる

「ハヤトとO田・・・怒らないかな、置いてきぼりで」

 

 

「あいつらが絡むとめんどくさいからな」

 

 

「それは言えてる気がする・・・(苦笑)

 

 

「だいたい、あいつらは担当のR菜とかいうコとそれほど仲良くなってないだろ」

 

 

「そうだっけ??」

 

 

「俺とK子とか、おまえとY美ほど親しくはなってない感じだったぞ」

 

 

「そういえばそんな気も・・・」

 

 

「様子見に行くんだしさ、人数は少ないほうが目立たなくていいだろ」

 

 

「それはそうだよな・・・言えてる」




 

 


寮からA女子商業高校までは歩いてたったの3分ですから、そんな会話を

交わしているうちに既に校舎が視界に入ってきました。

 

 

 

 

 

 

「とりあえず、周囲に怪しいやつがいないか慎重に見ながら行こうぜ」

 

 

「もちろんだ」

 

 






私たちは正門が面しているいつも通る道路を避けて、校舎の周囲をぐるっと

一周するようにわき道をゆっくりと進みました。仮にも女子高ですから、校内

に極走会の連中がいることはありえません。万が一この日、待ち伏せしてい

るとしたら校舎の周囲にいるはずです。ケンイチと私は周囲の物陰を、まるで

探偵ごっこをするかのごとく一つ一つ丹念に探りながら先を急ぎました。   


 

  

 


 

「あの狭い公園も確認しなくちゃな」

 


「ケンイチはあっちの路地の奥まで念のため見てきてくれよ」

 

 

 

  

 


私たちは手分けして、人が姿を隠せる場所をしらみつぶしに確認して歩きます。

 

 

  

 

 

 

「校舎の裏通りは大丈夫みたいだな」

 

 

「よく考えたら・・・俺らを待つなら正門が見えない位置は意味ないかもな」

 

 

「それは言えてる(苦笑)


叫び 

「俺たち・・・もしかしてビビりすぎか!?(笑)

 

あせる 

「それ・・・かなりあるな(笑)

 

 

  

 

 

 

少し慎重になりすぎていたことを悟った私たちは、身をかがめるように

歩く怪しい動きをやめて、急に背筋を伸ばした姿勢で堂々と歩き始めま

した。ぐるりと校舎を一周するような形で、いつも通っている正門が面した

表通りに戻ります。

 


  

 



「どうやら表通りも・・・大丈夫みたいだな」

 

 

「じゃあ・・・さっさと正門前に行って彼女たちを待とうぜ」

  

 

「そうだな・・・」


 


 


 

少なくとも大人数が近くに隠れていることはなさそうです。万が一少人数

がいたとしても、ケンイチと2人ならばどうにか対応できます。

 

 

  

 

 


「ドまん前も怪しいからさ・・・向かい側の自動販売機の前にでも座ってようぜ」

 

 

「そうだな・・・(苦笑)

 

 

 

  

 


私たちは比較的地味な造りの正門がある道路の向かい側で待つことに

しました。ちょうど自動販売機が3台並んでいて庇もあります。小さな

木製のベンチもあるので彼女たちを待つにはうってつけです。おそらく

この高校の生徒たちは休み時間にこの自動販売機を利用しているの

でしょう。もしくは地主が生徒が買いに来ることを狙って設置したの

でしょうか。

 

私たちは2人でどっかりベンチに座ると足を投げ出し、道路間際まで

迫って建てられている校舎を見上げました。 



 

 



「まだ授業やってるっぽいな」

 

 

「こんな静かなわけないもんな」

 

 

「うっすらおっさんの声が聞こえるじゃん・・・あれ授業の声だろ?」

 

 

「・・・ほんとだ。聞こえる」

 

 

 

 

  


どうやら6限目の授業がまだ終わってはいないようです。いつもならば

窓から幾人かの女子生徒が体を乗り出してこちらを眺めているのですが 

窓にはその姿は見えません。

  

 

 

 



「このぶんじゃ、どうせしばらくは動きはないな・・・」

 

 

「時間割とか聞いとけばよかったかな」

 

 

「あの場でそんなことまで聞けるかよ(笑)

 

汗 

「そりゃそうだ・・・(苦笑)

 

 

 

 

  

 


私たちはベンチに並んで座ったまま、かすかに聞こえてくる男性教師

のものらしき念仏のような声を聞きながら待つことにしました。 

 

 

   

時計 

キーンコーン♪カーンコーン♪


 

 


少し懐かしく感じる終業時刻を知らせるチャイムの鐘の音です。私の

通っていた高校のそれと偶然にも同じ音色でした。



  

 

 


「終わったみたいだな」

 

 

「すぐには出てこないだろ」

 

 

「とりあえずここで待ってれば見逃すことはねーだろ」

 

 

「ああ、そうだな」







私たちはそのままベンチにどっかり座り込んで上を見上げたまま

Y美たちが姿を見せるのを待ちました。







「おい、あの窓のとこ・・・誰か覗いてないか?」

 

 

「ん??・・・どこだ??」

 

 

「ほら・・・あの2階の左端の・・・窓のカーテンのところ」

 

 

「・・・・・・」

 

 

「2人ほどチラチラ顔を出してこっちを窺ってるんじゃないか?」

 

 

「・・・ほんとだ♪(苦笑)

 

 

 

  



奥さま・・・はっきりと姿は見せませんが、カーテンに身を隠しながら

ケンイチと私が座っているこちらを半分だけ顔を出して覗いている

生徒がいます。ケンイチが指で示すと、こちらに気付かれたことが

わかったのか、一瞬にして小動物のように首を引っ込めました。

ちょっと微笑ましい動きです。

 

 

 

 



「こんな場所に男が2人座ってるから珍しいんだろ」

 

 

「怖がられてるんじゃねーのか?」

 

汗 

「ケンイチ・・・それは絶対ないよ」

 

DASH! 

「なんでそんなに言い切れるんだ?」

 

 

「このA女子商業高校って・・・そんな優等生はいないよ」

 

汗 

「おいおい・・・(苦笑)そんなに不良ばっかなのか?」

 

 

「不良ばっかじゃないけど・・・あんまり生真面目な女はいないはずだよ」

 

 

「さすが○○。地元だけあってそういう情報には強いな」

 

 

「地元の遊び人女子商業高校“Y・M・C・A”って呼ばれてる四大高校の1つだしな」

 

ビックリマーク 

「そんなあだ名があるのか!?」

 

 

「それぞれのニックネームをもじってまとめてそう呼ばれてるんだよな」

 

 

「なるほど・・・そのうちの“A”がここか」

 

 

「そういうこと(苦笑)

 

 

「だったらK子とかY美も食わせもんかも知れないじゃん」

 

 

「単に遊びを知ってるっていう噂だからな・・・性格の良し悪しは別問題だ」

 

 

「ならいいんだけどよ・・・(笑)

 

 

 

 

 


そんなたわいもない会話を続けていると、さきほどこちらをチラチラと

窺っていた女子生徒が、今度は堂々と窓の中央に姿を現してこちらに

声をかけてきました。びっくりです。

 

 

 

 

 

音譜

「ねぇ~!お兄さんたちぃ!なにやってるのぉ!?」

 

 

 

 

 


数十メートル先からいきなり叫ぶとは思いませでしたから。私たちは

若干面食らいました。




 

 

 

「おい、どうする?声かけられちゃったよ。しかも堂々と大声で(苦笑)

  

汗 

「まいったな・・・(苦笑)

 

 

「さすが・・・なんだっけ?・・・あっそうだ、YMCAだな」

  

  

「ケンイチが答えてやればいいじゃん(笑)

 

音譜 

「そうだな・・・けっこう可愛い感じだし」

 

 

「そこかよ・・・(苦笑)



 

     


 

名前も知らない女子生徒2人は諦めずに叫んできます。

 

 

 

  

 

音譜

「お兄さんたちぃ!どこの人なのぉ?」

 

 

 

  

 

 

やむを得ずケンイチが声を張り上げて答えました。

 

 

 

 

  


「そこの寮に住んでる浪人生だよぉ~!」

 

音譜   

「ちょっと。浪人生だってさっ!」  


音譜 

「きゃはっ・・・!!」

 

 

 

 

 


ケンイチの言葉を聞いて、彼女たちは勝手に盛り上がっています。

ふと気付けば、窓という窓からとんでもない人数の女子生徒たちが

こちらの様子を窺っています。

 

 

 

 

 

音譜

「浪人生って・・・大学受験する人たちぃ??」

 

 

「そーだよぉ!!大学浪人生だよぉ!!」

 

音譜 

「すっごーい!あったまいい~!!」

 

音譜 

「きゃはっ!!」

 

 

 

  



また勝手に窓の内側で盛り上がっています。道路に面した窓には

どんどんこちらを覗き見る女子生徒が増殖しています。なにやら

口々に噂をし合っている様子。まるで水族館のイワシを覗き見る

人間たちを水槽の中から眺めているような錯覚に陥りそうになります。

 

 

 

 

  

音譜

「お兄さん!今ヒマしてるのぉ!?」

 

 

「いーや!人を探しに来たんだよぉ!!」

 

音譜 

「探してるのって、この高校の生徒??」

 

 

「そう~!!ここの生徒~!!」

 

音譜 

「その子の名前はぁ?呼んできてあげるよ」

 

 

「K子とY美とR菜~!!」 

 

ビックリマーク 

「まじ!?」

 

 

 

  



ケンイチが3人の名前を出すと窓からの覗いている女子生徒たちは

急にざわつき始めました。耳を澄ますと部屋の奥で3人の名前を

呼ぶ声がします。

 

 

 

  


音譜

「ちょっと待っててねっ!今呼んでるからぁ!」 

 

 

「さんきゅー!君めちゃくちゃ可愛いねっ!」

  

ラブラブ 

「アタシのこと可愛いだってっ!!」

  

音譜 

「きゃはっ!!」

 

 

 

  



どう考えてもケンイチの社交辞令なのですが、「可愛い」と大勢の前で

言われたその女子生徒はまんざらでもない様子で、隣の友人ととも

にまた盛り上がっています。



  



汗

「ケンイチ(汗)・・・おまえ、調子良すぎだろ」

 

 

「いいの、いいの。女の子は褒めてなんぼなんだよ」

 

汗 

「・・・かもしれねーけど、俺はとても真似できねーや(苦笑)

 

 

「とりあえず黙っておまえも一緒に手を振れ。協力しろ

 

 

  

   

  


そういうとケンイチはわざとらしい笑顔を浮かべながら2階の窓に

向かって手を振り始めました。まるでどこか国の王族のようです。

 

 

  

 

 


「おまえも振れって!!」

 

DASH! 

「・・・わかったよ、振ればいいんだろ」

 

 

 

 



ケンイチの意図はよくわかりませんが、手を振るくらいなら協力して

もさほどのことではありません。私も営業用スマイルで手を振り始め

ました。

 

 

 

 

音譜 

「きゃはっ♪♪」

 

 

 

  



私たち2人が揃って手を振る姿を見た先ほどの女子生徒たちは、妙に

うれしそうな素振りで手を振り返してきます。どうやらこうやって校外の

男性と交流するのは刺激的なことなのでしょう。







「見ろ。すっごい勢いで手を振ってるだろ?あいつら・・・」

 

汗 

「・・・確かに(汗)

 

 

「出会いってのはこういうもんだよ」

 

むかっ 

「なんだ!?ケンイチ・・・おまえナンパしてたのか?」

 

 

「せっかくなんだから、貴重なチャンスは生かさないとな」 

 

むかっ 

「ばっかばかしい・・・だったら俺はもうやめた」

 

 





ケンイチの意図があまりに即物的であることを知った私は、すぐさま

手を振るのをやめました。私はケンイチほど節操なく女性にちょっかい

を出す性格ではなかったからです。しかもこの校舎のどこかにはY美

がいるのです。それ以外の女子生徒と仲良くなるなど考えられません。

 

  

 

 

 

ドキドキ

「あっ!?○○く~ん!!」

  

ラブラブ 

「ケンイチ~♪」



 

  



突然1つフロアが上の3階の窓から手を振りながら大声で私たちの

名前を呼ぶ声がしました。

 

 


  

 

音譜

「あ・・・Y美ちゃん」

 

 




今回はここで締めさせて頂きます。

またのご来訪を心よりお待ちしております。

 

 

だって・・・悔やむことばかりですから・・・。

  

 

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