実際に日常で「失礼だな」と思う瞬間を考えてみると。
ドアを開けたのに何も言われない
目の前に手を伸ばされて黙ってモノを取られた
メールの返信がない
電車で携帯で話している
頼まれごとをやったのに何も言われない
目の前でメールを長々打たれている
まとめると「自分がまるでいないと思われている」のが嫌な気持ちの原因です。
やったことそのものに腹を立てているわけではなく、「自分がいてもいなくても関係ない」と思われているのが腹立たしい。上の例を翻訳し直すと、
自分がやったのに、ドアが勝手に開いたように振る舞われた
自分がいるのに、いないかのように視界を遮られた
自分が送っているのに、いないかのように無視された
ということ。それが相手を不快な気持ちにさせ「失礼」になります。
無意識に「失礼」をしないようにするためには、2つ方法があります。
1 目の前の人に集中する。
一番いいのは、目の前の人を最優先すること。ケータイを取り出すことなく、目の前の人に対応するのがベスト。
2 「あなたがいることは認識しています」のシグナルを小さくても出す
何か本来なら「失礼」になってしまうことをやらなければならないとき、この気遣いがあるだけで相手は安心して、不快になる可能性は低くなります。
例えば、
軽く会釈する。
お礼を言葉にして言う。「ありがとう」「ありがとうございます」
お詫びを言葉にして言う。「失礼」「申し訳ない」「すみません」
ちょっとしたことでも、それが潤滑油になって結果や印象が変わります。
ドアを開けてもらう → 会釈する → 相手は自分がしたことが報われたのを認識
目の前のものを取る → 「失礼します」 → 相手は自分が無視されていないことを認識
メールを受け取る → 「ありがとう」のみ送る → 存在が認められていると安心
常に「あなたがいるんですよね」というシグナルを送れば、「失礼」にはなりません。