国籍法というのは、そもそも、国のメリットになるようにあくまで政策的に作られています。

大まかに分けると、「血統主義」と「生地主義」の2つに分けることができます。ほとんどの国の国籍法はそのどちらか、または両方の組み合わせになっています。
「血統主義」というのは、父親または母親のどちらかがその国の人間であれば、その子に国籍を与えるというもので、
「生地主義」というのは、その国で生まれたら、その国籍を与える、というものです。

生地主義で有名なのは、アメリカですね。
アメリカで生まれた子には、アメリカ国籍がもれなく付いてきますから、芸能人の中には、子供を二重国籍にしたいがために、わざわざアメリカに行って出産する人もいます。
二重国籍であれば日本とアメリカ、どちらの国籍にするかを、20歳になるまでに決めればいいので、アメリカをベースに生活する場合には便利だと思います。
ただし、二重国籍にしたい場合には、出生届と同時に日本国籍を留保しておかないと、日本国籍を失って、いきなりアメリカ人になってしまいますので、ご注意を。

最初に言いました。国籍法というのは、政策的なものであると。
では、なぜアメリカは生地主義で、日本は血統主義なんでしょうか?
・・・なんて。あくまで、私見ですけど、
アメリカは……そもそもアメリカ国民って、だれ?……ですよね。
元々住んでいたインディアン(ネイティブ・アメリカン)か?
それともメイフラワー号でやってきたイギリス人か?
どちらにしても、その人たちの子孫だけでは巨大なアメリカを運営していけないわけです。
人種なんかどうでもいいから、税金をちゃんと払ってくれる人がたくさん欲しいんですね。
…とはいえ、理想通りにいっているかは疑問ですが。