変形性ひざ関節症は加齢とともに増加する疾患です。日本では80歳以上になると男女とも半数以上の人が変形性ひざ関節症と診断されるほど大変多い疾患ですので若い方も知っておいて下さい。
日本整形外科学会によると、男女比が1:4で女性に多く発症します。
原因は関節軟骨の老化によるものですが、筋力の低下や体重の増加、遺伝、O脚によるひざへの負担も要因と言われています。
日本は欧米に比べて発症率が高く、厚生労働省の国民生活調査でも要介護になる原因の上位に変形性ひざ関節症がランクインしており、要支援にいたっては疾病の中で最も多いとの報告がありますので油断ならない疾患です。
現在治療にいらしている80代の患者さん(男性)も典型的な変形性ひざ関節症で人口関節を検討されていた方です。
現役の理容師さんで、長年ひざの痛みを抱えながら長時間の立仕事を続けてこられましたがお店のお客さんからのご紹介で当院にいらっしゃいました。
変形性ひざ関節症は軟骨の磨耗が進行するとひざの屈伸時に痛みが出たり、曲げたり伸ばしたりする可動範囲が狭くなります。また、ひざに水(関節水腫)が溜まるなどの関節炎を起こします。
軟骨がさらにすり減ってくると、骨自体が変形を起こし、動作のたびに骨同士が接触し、強い痛みとなります。
軽度の変形性ひざ関節症の場合は運動療法が効果があると言われていますが、なかなか進行を止めることは難しく、痛みがある場合(中期以降)になると一般的な治療法は炎症鎮痛剤や、ヒアルロン酸やステロイドの注射、人口関節などです。
炎症鎮痛剤はもとより、すべての治療法が一時的な痛みや炎症の緩和であり痛みの原因である軟骨の再生ではありません。人口関節置換手術に関しては手術前に医師から「完治するものではない」との説明を受けると思います。人間の関節よりはるかに摩耗しやすい、ゆるむ、細菌感染を起こしやすいなどのデメリットがありますのでご注意下さい。
ステロイド注射のメリットは一時的に炎症を抑えることですが、デメリットとして免疫力が低下するため感染症にかかりやすくなること(これは高齢の方や内臓疾患のある方には致命的な副作用となる可能性があります)、さらにステロイド関節症と呼ばれる症状を引き起こす可能性もあります。
王気功では摩耗したひざ軟骨細胞を修復再生させることで変形性ひざ関節症を根本から改善していきます。
患者さんご自身のお体全体のエネルギーを高め、細胞修復のエネルギーが循環する体内環境を作っていきます。
ひざ軟骨の再生がレントゲンなどで確認できる前段階であっても、ひざの細胞を修復するエネルギーに包まれることで痛みが軽減していきます。
この疾患の場合、痛みがあり、軟骨が摩耗している中程度の進行の場合で治療期間は約3カ月です。重度の進行の場合は4~6カ月が目安となります。
治療期間後は定期的なメンテナンスを半年ほど受けていただくことで再生した軟骨細胞が安定し同様の症状を繰り返さない環境を作っていきます。
東洋医学では冷えや湿気の邪気と関係した病気でもあるので、五臓六腑に通じる経絡という気の通り道の流れを常に良くしておくことが大切です。
水中トレーニングを推奨している病院もありますが、東洋医学の観点からお勧めしません。温水に浸かると毛穴が開き、体内に冷えが入りやすくなるためです。先にも述べたように冷えは関節炎の原因の一つであるからです。
サポーターやコルセットのご使用も多くのリスクがあります。是非や注意点については改めて説明したいと思います。
ひざの病気予防には座禅が効果的ですので当気功教室でも指導しています。ご興味のある方は王気功受付までご連絡下さい。
痛みがなく、杖も必要としない元気なひざを取り戻すことは可能です。
ひざのお痛みのある方はぜひご相談下さい。
(担当:王)