こんあいば
夏休み傑作選
今日はサクラップの魅力考察シリーズから、
語尾の母音を省略だからカッコイイ
を、再UPさせていただきまーす
元記事:2016/4/20
(2017/1/9にも再UPしてます)
わかりやすく & 読みやすく、手を加えてあります
2016/4/7放送の”The夜会”で披露された「A・RA・SHI」のラップ
翔くんがとっても教科書的に披露してくれたので、サクラップの歌い方の特徴がよく考察できました
今回はその考察レポートを提出させていただきますっ
(The夜会のVTRを見ずとも伝わるように書き直してあります!)
今回取り上げるサクラップの歌い方の魅力は・・・
語尾の母音を省略!
だからカッコイイ!
です!!
①はじめに
The夜会でのラップ披露を観ていて、私が一番オオオッ!となったのが、
それでも時代を極める
の、
”める”の発音
です
ちょうど出川さんも披露してくださっていたので、二人の発音を並べてみます。
※発音の表記ですが、音韻表記、音声表記などのややこしい話をせずにいきたいので、今回は単純にアルファベットを使ってローマ字的に子音と母音で表すことにします。
2人の発音、全然違いましたよね?
(リズムとか、他にもいろいろ違ったけども!)
日本語の歌詞なんだけど・・・
翔さんの発音、どこか英語っぽくないっ?
この翔さんの発音を考察、魅力に迫ってみようと思います
②日本語の発音は・・・「子音の後に母音あり」が基本
ちょっと日本語の発音の話いきます
「ん」や「っ」を除いて、日本語は…
「あ、い、う、え、お」
のように「母音だけ」か、
「か、さ、た、な、は、ま、や、ら、わ」
のように「子音+母音」
でできています。
つまり、どの文字も母音が発音されるってわけ
例えば、”あらし”は”a・ra・si”ですよね。
この基本に忠実だったのが、出川さんです!!
”ki・wa・me・ru”のように、1文字1文字母音をしっかり発音していました
③翔さんは母音を省略!?
再び日本語の発音の話から
②であげたルールが基本なんですが、実際には…
母音が発音されないことがあります
(=無声音と言います)
例えば、静かにしてほしい時みたいに”し~”って言ってみてください
”si”の”i”母音は発音されてないハズ!
語句で言えば…
”危険=k(i)ken”
”~です=~des(u)”
”~てく=~tek(u)” などなど
( )の”i”や”u”の母音が発音されていません。
”嵐”も”a・ra・s(i)”のように”i”の母音が発音されないことがありますな
(専門的な話も載せとくと…
無声子音”k、ky、s、sy、t、ch、h、hy、p、py”にはさまれた、または無声子音に続く "i、u"の母音が無声化することが多いようです。
この無声音は地域の訛りによるところもありますし(関西では思いっきり”~desu”って言うしね!)、歌う時には母音をしっかり発音することが多いと思います。)
で
翔さんの”極める”は
言葉の語尾”る”の”u”母音が省略されているように聴こえました
(やっと本題!お待たせしました)
④翔さんは”る”の発音が英語っぽい!?
翔さんの”極める”
言葉の語尾の”る”の母音”u”が省略気味に聴こえる
んですが
本来日本語で母音を省略できる子音に”r”は入って無いんです
”るru”の母音は本来省略できないモノ
ここで、The夜会の翔さんの発音をもう一度見てみると・・・
”ki・wa・mel”という感じだったかな。
ソウデス
翔さんは…
英語の[ l ](エル)っぽい発音を使うことによって、語尾の母音の省略を可能にしている
ってわけですー
(ちなみにデビュー当時、CDに収録されてる「A・RA・SHI」では”ki・wa・me・ru”っぽくって!これ、いつごろから”ki・wa・mel”になったんでしょう!?気になる―!)
⑤母音省略のテクがサクラップの魅力になっている♡
つまり、翔さんのラップの歌い方のテクとしてあげられると思うのがコチラ☆
- ことばの終わりの母音を省略
- 本来母音を省略できない”る”だって、[l]を使って省略しちゃうぜぃ
(私が”発音が英語っぽいわ~”と感じていた理由もここにっ
英語は子音で終わることが多いですよね
しかも”き・わ・める”って3つの音節に区切って言葉をとらえている感じなのも英語っぽい。)
ことばの終わりの母音が省略されることで、スタイリッシュな印象だし、ビートにもノリノリ☆
あー!カッコイイーーー
で、これって実は翔さんだけでなく、他の方のラップでもよくあるテクニックのようで。
なんですが、英語が堪能な翔さんだからこその発音のセンスがプラスされることで、
ことばの最後の母音を省略するという発音テクニックがサクラップの魅力になっている
と私は思うわけであります
で!!!さらに!(まだあるんかい)
このテクを使うと…
⑥字面では韻を踏んでいない言葉も、韻を踏んでいるように聴こえる!
ちょうど、新曲(記事up当時)「Daylight」のサクラップで、このテクニックが使われているようです♪
後半にある、次の部分!!
泣いてる
抱いてる
ひらいてる
myself
誓って
照らしてく
ここの語尾なんですが、字面では
泣いてる/抱いてる/ひらいてる/照らしてく
”-e-u”
myself/誓って
”-e”
この6語全体では韻を踏めてないように見えます。
が、実際の翔さんの発音は私には次のような感じに聴こえてます
naitel
idaitel
hiraitel
maiself
tikatte
terasitek
(今回は特に”myself”の発音[mɑɪsélf]に寄せてあるような感じ!?)
ほらほらほらほら!
アルファベットにするとちょっとわかりやすいかなと思うのですが
語尾がすべて”e”の響きでそろっているように聴こえませんか
その結果、すべて”-ai-e”で韻を踏んで聴こえますよね
(”誓って”は”-a-e”ですが、促音なので違和感なしかなと)
つまり、
語尾の母音省略のテクニックを使うと、韻を踏みたいときに選べる言葉が増える
わけです
そうなればこっちのもの
(私誰笑)
語彙が豊富な翔さんの本領発揮!ですよね
また、これとは逆に、本来なら発音されない母音をしっかり発音することで、効果的に韻を踏んでいることもあるようです
(「T.A.B.O.O」の”二回のwink”からはわざと語尾の”u”母音を強く発音してますな)
⑦おわりに
ということで、
- ことばの終わりの母音を省略
- 本来母音を省略できない”る”だって、[l]を使って省略しちゃうぜぃ
- それによって韻を踏みたいときに選べる言葉が増える
というレポートでした
長々とお読みいただき有り難き幸せ
※オカピがポンコツ頭で、学生時代に得た知識をもとに、なんとかして書こう~と書いていますので、そうじゃないよってところもあるかもしれませんが、よろしくどうぞ☆
いつもありがとうございます♡↓