おおねの語り部外伝 第四回『東海大学湘南校舎~1117番地の思い出(下界編その一)』 | 秦野市東海大学駅前商店街と東海大生が創る地域情報ブログ おおねさんぽ

おおねの語り部外伝 第四回『東海大学湘南校舎~1117番地の思い出(下界編その一)』

 こんにちは。おにぎりです。「1117番地の思い出」下界編の第一弾をお送りいたします。

―――キリトリセン―――

一本木(いっぽんぎ/旧名:矢名尻(やなじり))

地域内の施設など

・16号館
・17号館
・上二つの校舎間に位置する通りの大部分
・A、B、C、D、G、H棟

解説・備考

一本の大樹があったことによるものと思われる。こうした地名は「指標地名(しひょうちめい:その地のシンボル・ランドマークとなるものに由来する地名)」と呼ばれ全国に多い。

旧名の矢名尻(やなじり)は現在南金目の小字として存在している。(矢名尻は短大編にて紹介予定)


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16号館



烏林(からすばやし/旧名:ゴミ坂(ごみざか)・別名:鳥林(とりばやし))

地域内の施設など

・12号館
・1、2、6棟
・天文台

解説・備考

 現在は「鳥林(とりばやし:誤記から生じたものか)」ともいい、平塚市の固定資産税課では「鳥林」を採用している。

カラスが多く生息する林があったことによるとされるが、「カラス」が小高い場所をいう地形語であるといわれることから「小高い所の林」という意味ではなかろうか。

旧称の「ゴミ坂」に関しては「芥坂(あくたざか:上界編にて紹介) 」の項目を参照のこと。


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12号館


皿廻(さらまわし)

地域内の施設など

・H棟
・9号館
・D棟の南側
・南門

解説・備考

小字地名としては「上皿廻(かみさらまわし)」と「下皿廻(しも―)」だがここでは一括した「皿廻」として扱う。

字面そのままなら曲芸の皿回しのことになってしまうが、おそらく元々は「サラ・マシ」で「サラ」は「新しい」、「マシ」は「増し」で「新たに開墾して増やした土地」のような意味であろう。

なお、現在の芥坂にあたる地域が「皿廻し」と呼ばれていた時期がある。また、当地域北側を曽屋道(そやみち)という道が通っていた。(本編第六回も参照。


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南門


―――キリトリセン―――
 
 今回から下界編が始まりました。大学の立地する北金目(きたかなめ)の字名には隣接する矢名(やな:秦野市南矢名・北矢名)との密接な関係を示すものが多く、一本木の旧名は矢名尻、上界編にてご紹介しました大塚所の旧名は矢名原…といったようなものです。

 皿廻は珍地名のように扱われそうですが、実際の意味を紐解くと妙な意味ではないことが推測できます。烏林の「カラス」は毎度おなじみ「烏啼(からすなき)」の「カラス」と同じく「小高い所」の意味と思います。

 東海大生の間では「下界」と総称される一帯ですが、実際は起伏に富んでおり地名もその地形を反映していて非常に面白いと思います。

 次回は下界編その二…だと思います。それでは!


バックナンバー
外伝第三回『東海大学湘南校舎~1117番地の思い出(上界編その三)』
外伝第二回『東海大学湘南校舎~1117番地の思い出(上界編その二)』
外伝第一回『東海大学湘南校舎~1117番地の思い出(上界編その一)』