欠陥住宅予防のために③~工務店、建築士~ | 弁護士・大村真司の日々雑感

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今後の更新頻度は少なめですがご了承下さい。

珍しく、3日連続での更新です(笑)。


さて、昨日は、ハウスメーカーに頼むことのメリット、デメリットについて書きました。私があまり積極的にお勧めしないというニュアンスは伝わったのではないかと思います。

断っておきますが、ハウスメーカーを否定するわけではありませんし、ハウスメーカーで頼まなかった私も、ずいぶんモデルハウスに通って参考にはさせてもらいました。これはある意味、フリーライドな訳で申し訳ない部分もあります。

しかし一方で、そういう人たちも含めて取り込んで(極端な話、モデルハウスでは、賑わいも大事だから、家を既に建てた人が子ども向けイベントに参加するだけの目的でも歓迎してくれます)南保も大きい商売な訳ですから・・・。



さて、じゃあ、他の方法というのは何があるのか?というところですが・・・。

一般的には、①工務店に(直接)頼む②独立系の建築士に頼む という2つがあるのではないかと思います。



工務店というのは、大工に直接頼むことだと思われている方が多いかもしれませんが、実際には、工務店というのは、現場監督が役割、いってみればプロデューサーです。型枠大工、クロス貼り職人、屋根職人、等に発注する役割で、多くの場合、それぞれを直接雇っているわけではなく、下請け受注しているケースが多いと思います。建築士を雇用し、自分のところで設計までしているところも多く、①というのはそのイメージです。なお、ハウスメーカーは、工務店に下請け発注しますので、人件費もその分かさみます。

ハウスメーカーと比べてのメリット、デメリットですが、当然、通常はハウスメーカーに比べて安いです。モデルハウス等やテレビCMなどの営業費用はかかりませんし、業者としても小さいですから、大卒で建築士の資格を持っているような人を営業で使っているハウスメーカーからすれば、人件費の質、量が圧倒的に削減少ないです。

デメリットは、玉石混交であることでしょう。言ってみれば、地域の建設業者ですから、ひどいところは本当にひどく、欠陥住宅にもなりやすいリスクがあります。一方で、まじめなところは、きっちりとした仕事をしてくれますから、安く、いい家を建てることにもつながります。




次に、②独立系の建築士に頼む、というのは、設計監理を専業として行い、工事ごとにいろいろな工務店に頼む人たちのことです。工務店への費用、建築士への費用がそれぞれかかることにはなります。

このメリットとしては、本当のオーダーメイドですから、自分の希望にかなった家を建てると言うことからすれば、最上の選択でしょう。設計にかけてくれる時間が圧倒的に違います。また、施工業者とは一線を画しているわけですから、十分なチェックも入ります。

デメリットとしては、基本的に、注文住宅限定で選択できるといえますし、設計費用は別途発生するわけですから、当然割高感があるでしょう。

また、独立系の建築士だからといって、みんな腕がいいとは限りません。個人的には、工務店のような大外れは少ないと思いますが(もろにセンスで勝負する人たちなので、そういう人は食べていけないことが多い)、とんでもない人もいないとはいえません。


じゃあ、どんな方法で建てればいいのか?というところですが・・・。全ての人に勧められる方法というのはありませんので、ニーズに応じて選ばざるを得ないと思います。建売を買う予算がやっと、というのであれば、選択肢はかなり限られるでしょうし。

ちなみに、私は、独立系の建築士に依頼し、建築士が自信を持って勧める業者複数、後はハウスメーカーで、私がモデルハウスを回っていた時、建築士の見積にも対応しますといわれた業者、合計数社で、入札(相見積もり)を取り、業者を選定して施工してもらいました。


次回は、なぜそのような方法を選択したか、いい家を建てるために何が大切か、というあたりを書いていこうと思います。