喫煙によって歯周病が悪化する、誘発するという研究は多数報告されているが、今回は虫歯をも誘発させてしまうという研究結果が発表されました。

この研究から、う蝕(虫歯)の進行は、喫煙の有害物質が唾液分泌障害(つばが出る量を減らしてしまう)、唾液中の抗菌因子の欠如によるミュータンス菌(虫歯菌)の増殖に起因する可能性があると考察されたそうです。

虫歯予防の観点から喫煙に警鐘を鳴らす研究結果として注目度が高い研究だと思いました。

よく喫煙は百害あって一利なしといわれますが、本当にそのとおりだと思います。

喫煙に関する問題は昨年10月のブログ

脳出血を起こす虫歯菌

のところでも触れましたが、喫煙による問題がさらにどんどん見つかっています。

先日歯ぐきのオペを行った患者さんが喫煙者だったのですが、やはり治療後の治りが悪く、治るまでにかなりの時間がかかりました。

その患者さんは次回また他部位のオペの予定があるのですが、前回の治りの悪さに懲りたのか、禁煙を決断してくださいました。

喫煙は治療後の治りや治療の良しあし(特に歯周病の治療)に影響するので、禁煙を決断していただいたことに本当に感謝します。

良い治療結果は患者さんにとっても治療する側にとっても本当にうれしいことです。

医療の難しいところは、こちらが一方的に治療をしても治らない病気がいっぱいあるところです。

治療はあくまで患者さんの自己修復機能と自己防衛本能を回復および手助けするだけなのです。やはり最後は自己管理によってでしか、健康は維持することはできません。

当院では健康を維持するためにできる限りの事はサポートさせていただきますが、いい治療を行うために禁煙以外にも患者様にお願いすることがございます。

いい治療結果を出すためにも、どうかご了承くださいますようよろしくお願い致します。

オオマチ歯科クリニック  院長