行政書士の大越です。
申し訳ありません。
前の更新から少し時間が経ってしまいました。
この話は、ワープロに残しておいた文書を元に書いてますが、この記事の電話を受けた当時のメモを残しておいていたはずなので、それを探していたのですが、探しているうちに時間が経ってしまい、しかも見つかりませんでした。
見つかったら、追加しとこうと思います。
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電話での話は、続きました。
「農業の作業方法は、時代によって明治時代と現在では、どんどん変化してきています。
現時点では、この空中散布という方法が、一番合理的だと考えられているので、農家以外の住民の方にも、ご理解をいただいてやらせていただいておりますので、ご理解をお願いします。」
「空から毒薬を撒くなんて、それも、オレが認めないと言っているのに撒くというのか?」
「現時点としては、住民の皆様にご理解を得て、実施するようにしています。」
「オレは、そんなこと認めないといっているのだがら・・・認めない!責任者を出せ」
「空中散布は、町と農協などが共同で実施しています。町の責任者は町長ですが、私たち職員は、町長のかわりに仕事をしていますので、責任者と言えば、産業課長ですが、今不在ですので、私が承ります。」
「それなら、おまえは誰だ?」
「産業課、課長補佐の大越と申します。」
「わかった。それなら、とりあえずお前が責任者なんだな!」
「とりあえずといえば、そうなります。」
「よし、それならもう一回言うぞ。空中散布をただちにやめろ。」
「そういわれても、空中散布をするようになってから、病気・害虫の発生が大幅に減ったということも言われていますし、現在の各農家さんの負担を考えると、やはり空中散布は必要であるということになってしまうと思われます。なにとぞ、ご理解を頂けないでしょうか?」
「どうしても、やめないんだな?殺される身にもなってみろ。そちらがやるというなら、オレにも考えがある。役所の職員にも同じ毒を飲んでもらう。役所の水に毒を入れてやる。」
「それとこれとは、問題が違います。それなら、役場に来ていただければ、お話を伺いますから、私、産業課の課長補佐の大越と申しますので、ぜひ、おいで下さい。」
「うるさい。オレはやるといったら、やるんだ。」
「話せば、わかりますから。きちんとお話させていただきますから、何なら、私の方から、そちらへ行っても構いませんから、お名前と住所を教えて下さい。」
「うるせぇ。役所の人間全員に毒を飲んでもらう。お前には、お前の家族にも毒を飲んでもらう。特にお前の子供にはな。」
「そういう話ではなく、じっくりとお話をさせていただきますから。」
「やるといったら、やるから。」
ここで、電話は切れてしまいました。この電話が終わった時は、物騒な言葉はあったものの、一時的に興奮しての発言だと考えました。
私は、念のため課内の職員にこの電話のことを説明して、もしももう一回電話があった時は、冷静に対処して、名前と住所を聞いておくよう指示を出しました。
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翌日、昨日とほぼ同じ時刻に電話がかかってきました。
電話交換手から、「補佐あてです」という案内を聞き、電話に出ました。
「お待たせしました。大越です。」
「役場の者に毒を飲んでもらうからな。すぐに(空中散布を)中止しろ。大越には、必ず死んでもらう。お前の子供も一緒だ。」
「そんなことをおっしゃらず、空中散布について、詳しく説明させていただきますから、」
「うるさい。やるといったら、やる。(空中散布を)やれば、やる。絶対やる。全員やる。」
電話はここで切れてしまいました。
この日、この電話のあと、私は、出張の予定が入っていたので外出し、夕方頃役場に戻りました。
すると、部下より、出張に出ている間、2回ほどこの男から電話があり、私が不在であることを伝えると、「役場の職員には死んでもらう。大越には必ず死んでもらう。大越の子供も同様だ」という言葉を繰り返したそうです。
(つづく)