拠点都市広島、州都広島、中枢都市広島、いずれもこの広島市が中四国の中心都市であり続けることを願う思いが込められています。
かつては、そう唱えなくても当然のこととしてこの地方の人々から認められ、広島市民も自認していました。
しかし、ここ十数年その地位が揺らぎ始めています。
新しい地方行政の枠組みとして道州制の論議が盛んにおこなわれるようになりましたが、州都は広島という前提ではなくなっています。
お隣の岡山市は州都をめざす動きを隠していませんし、予算を計上してまでそのための方策づくりと運動を展開しています。
これも広島市自身が拠点都市としての投資を長い間怠ってきたツケが今回ってきているのです。
では、拠点性とはなにか?
一言でいえば、人を惹き付け人が集まる都市だということです。
経済・産業ばかりでなく医療・福祉、さらには文化・芸術・スポーツの面でも魅力ある都市にしなければなりません。
私はそのためのキーになるのが、広島駅とその周辺であり、都心の市民球場跡だと考えています。
駅は人と物が集まるところであり、より広い地域から人を惹き付けます。
JRが駅の建て替えを計画しているほか、JR職員寮の跡地二葉の里には、高精度の放射線医療施設の建設が予定されています。
Bブロックも動き出そうとしています。
もっと多くの広島市民だけでなく周辺の多くの人たちが魅力を感じる、つまり人を惹き付ける拠点になるよう活用しなければなりません。
市民球場跡地もそうです。
都心から賑わいが消えていると誰もが感じています。
郊外への大型店の無秩序な進出を許してきた結果でです。
しかし、文化・芸術・スポーツの面で人を惹き付ける施設がなくなったということもあります。
例えば市民球場跡を文化・スポーツ、そして観光の拠点として魅力ある施設を整備すれば、また多くの人が集まりにぎあう商店街が復活します。
私の願いは、中四国の中心都市としてゆるぎない賑わいを示していた、かつての広島の姿を取り戻したいということです。