皆さんはリモートデスクトップという言葉を聞いたことがあるでしょうか。

PCやスマホ、ipadなどの目の前で操作できる端末のモニタに、遠隔にある別のコンピュータの画面を表示し、操作できるようにする仕掛けをいいます。

利用シーンは、下図のような感じです。

パパ先生のブログ-logmein2


このリモートデスクトップ、仕組自体は結構前からありました。

ただし、その用途は遠隔からコンピュータをメンテナンスするためであったり、インターネットから社内ネットワークへ安全にアクセスさせるためであったり・・・。
企業で何かの業務をするための利用であって、それほど一般的なものではありませんでした。

ところが最近はフリーのリモートデスクトップソフトがいくつか出回っており、誰でも手軽に利用できるようになっています。

そこで、logmeinというリモートデスクトップのフリーソフトを自宅のmacbook proに導入してみることにしました。

これでmacbookをインターネットに接続してlogmeinを起動しておけば、出先から遠隔操作することができるようになります。

このlogmein、導入はそれほど難しいものではないので、下記に手順をメモします。

導入手順
1.ここにアクセスして、画面左のメニューリンクにある「今すぐダウンロード」をクリック
2.ID登録に進むのでメールアドレスをIDとして必要事項を入力
3.ID登録時のメールアドレス宛に返信されたメールに記載されているリンクをクリックし、IDを本登録
4.遠隔から操作されるパソコンにlogmeinをインストールして起動
 (遠隔から操作されるパソコンはインターネットに接続されている必要があります)


--ここまでが遠隔操作のための準備
--以下、遠隔からの利用の方法

5.ブラウザからここにアクセスして、登録したメールアドレスとパスワードでログイン
パパ先生のブログ-1.logmein


6.logmeinをインストールしたパソコンが表示される
 遠隔から操作したいパソコンをクリックして選択します。
パパ先生のブログ-2.hostpclist


 logmeinインストール時に遠隔操作されるパソコンにパスワードを設定した場合は、ここでパスワード入力画面が表示されるので、設定したパスワードでログインします。
$パパ先生のブログ-3.auth


7.表示されたパソコンをクリックするとメニューが表示されるので「遠隔制御」を選択
パパ先生のブログ-5.login


8.ブラウザの中に、遠隔のパソコン画面が表示され、自宅のパソコンを外から利用できるようになる
(下図は、windows VISTAのブラウザで自宅のmacbook proの画面を表示しています)
パパ先生のブログ-4.menu



導入に必要な手順は上記のとおり。

自宅内のパソコンに外からアクセスさせるからといって、ブロードバンドルータに特別な設定が必要になるということもありません。

このlogmein、便利である反面、セキュリティが気になるところですので簡単に説明すると・・。

logmeinを起動したパソコンに外部からアクセスできるのは、自分が登録したIDとパスワードでlogmeinのサイトにログインしたパソコンのみです。インターネットに接続されているすべてのパソコンから直接アクセスできる状態になったわけではありません。

また、遠隔操作するパソコンとの間で発生する通信はすべて暗号化されます。

つまり、遠隔から操作されるパソコンのセキュリティは、登録したid/パスワードと通信の暗号化によって保護されているということになります。

もちろん、logmeinをインストールしたパソコンであっても、logmeinを起動していないときは一切外からアクセスすることはできません。

このセキュリティで十分と考えるかどうかは、それぞれの自己責任の世界となります。。。

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ここから先は実際にlogmeinを使ってみた感想です。

早速logmeinの無料版を自宅のmacbook proにインストールし、Vistaパソコンから遠隔操作してみました。

最初は文字が読めないくらい画面が粗くなりましたが、原因はすぐにわかりました。

遠隔操作する側のパソコンのモニタ解像度は、操作される側のモニタ解像度以上に設定しないと画面がきれいに表示されないようです。
そこで、VISTAパソコンのモニタ解像度の設定を大きくしてみると、今度はvistaパソコンにmacbookの画面がきれいに表示されるようになりました。

ところが別の問題が。

Vistaパソコンからマウスでmacのウインドウを操作するときなどに表示がカクカクして遅く、非常に使いづらい状況になってしまいました。

なんでだろう・・・ということで、試しに逆をやってみることにしました。

logmeinをVISTAパソコンにインストールして、macbook proのsafariから操作してみると・・

今度はVISTAパソコンの画面がきれいに表示されただけでなく、ほとんどストレスなくサクサクと使えるようになりました。

どうもこの操作感の差は操作する側のPCの画像処理能力の差のようです。

macbook proは2010年モデルでGeforce 320MのGPUを搭載しているのに対し、VistaPCは3-4年前(もっと前だったかな?)に購入したGeforce 7900GS。

操作される側のパソコンのモニタ解像度が良くなってくると、操作する側にもそれなりの画像処理能力が必要ということなのでしょう。
古いパソコンから新しいパソコンを操作するのはちょっと厳しいような気がします。

それから、実用に耐えうるかどうか知るにあたってもうひとつ気になるのが遠隔操作で発生する通信量です。

実際にさくさく動くmacbookからvistaを遠隔操作しながら目視で通信量を確認してみました。
結果、遠隔パソコンに動画再生などをさせなければ大した量は発生しないようです。

ワードやエクセルなどのオフィスソフトを使う程度であれば、ウインドウを閉じたり開いたりした瞬間にせいぜい1Mbps程度の通信が発生しているレベルでした。

この程度の通信量ですと3G携帯網経由でも十分実用に堪えるのではないでしょうか(筆者動作未確認です)。

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さてこの仕組、出先でipadからも利用できると大変便利です。
ipadの大きな画面でどこからでも自宅のパソコンが使えますし・・

残念なことに私はまだipadをもっていませんので、直接は動作確認できていません。

ipadやiphone、android端末からの操作するには、有料のクライアントソフト"logme in ignition"を購入すれば操作できるとのこと。
パソコンのように「全部無料で」とはいかないようです。

ipad2はグラフィックの処理能力も非常に早いと聞いています。
無線LANだけでなく、3Gの携帯回線経由でも十分実用的に使えるとなるとこれは便利そう。

ipad2を購入したらすぐに使ってみて、十分使えそうだったらまた記事にしようと思います。

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メモ:
自宅内やオフィスのLANにプライベートIPアドレスで接続されているネットワーク端末へ、グローバルIPアドレスを割り当てることなくインターネットからアクセスできるようにするための通信の仕掛けを総称してnat traversalといいます。

ここで紹介したlogmeinも、独自のnat traversalで自宅内のパソコンの遠隔操作を可能にしています。 このnat traversal、他ではskype、携帯端末からの自宅のビデオレコーダの録画予約などでも使われています。

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メモ:
出先からスマホやipadで文章打ち込むなら折りたたみ可能なポータブルbluetooth無線キーボードが便利。

こちらの記事で、使いやすそうな「スマホやipadと一緒に持ち運びできるbluetoothキーボード」をピックアップしてみました。