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2011-05-14 14:44:58

ブログ再開します

テーマ:世界自然遺産関係
ブログ再開します

何度もこう書きながら、やはり、遠くで恋しく島を思うだけではモチベーションは上がらず、仕事としてやるのなら、継続こそ力!とか理屈では思うものの、どうしてもテンションは上がらず、ずっと放置のままでした。

少しずつ、再開します。

そのきっかけは、いうまでもなく東日本大震災です。
私の住んでいる地域は横浜港に近く、ハザードマップでも液状化が記されている地域です。
震度5強でした。
あれから2ヶ月が過ぎ、3月11日以前の世界にはもはや戻れないことを日本人は自覚しています。

与えられるものを享受し、さらには「足りない」とわめき、少しの手間を惜しんで「これは便利」というものに飛びつき、エネルギーを消費していた時代には、もう戻れません。

これからの日本の復興は、3月11日以前と同じ世界に戻るのでは無く、新しい次元に至る以外にないと思います。

地震災害は地球が生きている証であり、防ぐことはできません。
専門家の多くが「日本は江戸時代以来の地震活動期に突入した」と解釈している以上、数年から20年は、繰り返しおそってくる地震を受け入れ、地震と共に生きていくしかないのだと思います。私は関東で生まれ育ち、地震に遭う回数は西日本の人と比べて多かったと思いますが「慣れ」なんてなく、地震のたびに、子どもの頃から怖がって泣いていました。今もそうです。だからこんなこと、考えたくないけど、でも、自然の現象ですから、しょうがないともいえます。

だけど、原発は別です。

恐ろしいことに、内心は「原発反対」であった私も、反対運動を熱心にやってきたわけはなく、遠巻きにしているだけでした。
反対しても、どうせつぶされるさ……どっかでそう思っていたかもしれません。
そうした無関心のツケを、これほどの大きさで払わされるとは!

未だ収束の糸口さえ見えず、唯一の被爆国でありながら、大気と海に多大な放射能をまき散らすことになってしまったのは、もちろん国策として原発を牽引してきた勢力のせいではあるけれど、それを黙ってみていた私たち一人一人の責任でもあるのではないでしょうか。

こんな状態のまま、次の世代に「あとはよろしく」と託して死んでいくなんて、あまりに無責任すぎます。次の世代とともに、やれる限りの復興に力を尽くさなければこれからの日本が余りに不幸すぎます。

自然に対して謙虚であれ。
かつて日本人が持っていた謙虚さをもう一度取り戻し、不必要な電気は使わず、
少しの手間はエネルギーをつかわずに人力で。
これは、日本が今後「あんな大変な災害の後、日本は本当に素晴らしい国になったね」といわれるかもしれない、大きなターニングポイントにするしかないのではないでしょうか?

また、一個人としては、人生の終わりについてあらためて考えるきっかけにもなりました。
もう、「いつか」と、先送りにするのはやめようと決心しました。
自分のテーマである小笠原。
あれも書きたい、あれについても書きたい、そしてこれも……「いつか、書こう」。
もうそういう先送りはできない、まったなしの状況なのだと思っています。

次にいつ、何が起こるか分からない。
だったら、やれるだけのことを「今」やりはじめなくてはもう時間がない。

ということで、ブログ再開の一番大きな理由はこれです。

住んでいる間、思っていてもいえないこと、かけないことたくさんありました。
人間関係が一番大きな理由でしたが、それでもなおかつ、

「あのとき、それをいわなかったことを後で後悔しないか?」と
自分に問いかけると、やはり「だめ、いわなかったら後悔する」という結論しかありません。

ですから、1年住んだ中で感じたこと、見たことのなかで一番シビアなことに言及していく決心をしました。

具体的には、世界遺産に向けて行われた外来種除去事業についてです。
それを取り巻く人の気持ちについて、今後書いていきます。

一番書かなければと今思っているのは「アカギ除去」です。

薬剤を注入して行われているこの事業について、もう一度考えてみたい。
今は住民では無いけれど、20年以上島に関わってきたものとして、やはり言及したい。

……そう思っています。

今日のブログはそうした決意表明です。
2011-03-11 23:34:31

小笠原カフェ延期します

テーマ:ブログ
下のエントリの「小笠原カフェ」
延期いたします。

地震による影響を考え、そのような決定となりました。

申し訳ありません。

またあらためて日程設定し、お知らせいたします。

みなさま、地震の被害に遭われたりしていないでしょうか

私もほとんどパニック状態になりました

どうか、お気をつけてお過ごしください
2011-03-05 11:11:12

小笠原リピーターのためのイベントやります

テーマ:ライフワーク・仕事
時間の使い方が下手で、更新が止まったまま。

先週など、半年ぶりに母島に里帰り(仕事だけど)したのにそのことも書いてない。

ですが、それをUPする前にお知らせです。

父島の自然文化研究所(通称アイボ)と共同企画で以下のようなイベントを行います。


小笠原カフェ

小笠原の飲み会が出張してきます!
島の料理と島の話、写真を見ながら呑みませんか?
小笠原自然文化研究所(i-bo)の内地会員のみなさまと、
小笠原のOBやリピーターのみなさまをまねいて、
まるで島にいるようにしゃべって、呑んで、
楽しみたいと思います。
この機会に小笠原同窓会みたいに、懐かしい顔を誘って
いっぱいやりませんか?


話題提供
「そんなにノネコが悪いのか」
i-bo 鈴木創
「ダイナミック!メカジキ漁同行記」
有川美紀子

その他、サプライズゲスト登場予定…?!

2011年3月12日(土) 18:00~21:00 竹芝桟橋内「東京愛らんど」カフェ
参加費:1500円(ドリンク1杯+フード付。2杯目以降は自己負担でお願いします)
30名限定のため、必ず予約をお願いします。
予約先・問い合わせ先:
メール mikiko.a@mbj.nifty.com

※このイベントはi-boとライター有川の共同企画です。

チラシはこちらで。

$小笠原島暮らし・小笠原じかん
2010-12-31 17:16:25

良いお年を!

テーマ:ライフワーク・仕事
今年も終わり! 今日入れてあと2日!
来年からこのブログももう一度ちゃんとスタートする予定で、
とりあえず今年の「締め」を書いておこうと思い、年末に更新してみました。

この1年の早さったらなかったです。
8月までの島暮らし、その最後の(このために残った)取材だったIUCNの視察の気が抜けた感じに驚いたり、
帰ってからは以前やっていた広告の仕事を再びいただけるようになり、またもスーツを着て都内を駆け巡る日々。
当初はギャップに悩みましたが、この仕事をいただけて、何とか生活が成り立ったので感謝の限りです。

そして10月、「小笠原自然観察ガイド」の改訂版を出すことができました。
実質3刷目です。
小笠原島暮らし・小笠原じかん

出版不況の中、この本が再販されたのは、現地・小笠原の働きかけがあってのことです。
「この本は小笠原で一番売れるから!」と、買い取り部数を約束してくれる方たちがいて、実現しました。
本当にうれしいことです。
ただ、この本の共著者である宇津孝さんはもういません。
初版が2003年なので、自然再生に関する各事業の情報がほとんど入っておらず、今回の改訂でかなり直しました。
そうすると、宇津さんの写真も差し替えざるを得ず……。
それが悲しかったです。

彼亡き後、いろいろな人たちがイルカ・クジラの写真を撮っているけど、小笠原での写真はやっぱり
宇津さんが一番だと思います。青の色が違う。
その写真が、小さい判型の本とはいえ、ずっと人々に見られ続けていくことは
友人として本当にうれしいことだと思います。


島に1年いたことで、構成自体も変えたいと思う部分は多々ありましたが、
それは次に出る(だろう)本で何とか補強して行ければと思います。

改訂版は私も買い取りチームに参加しましたので、私個人からも販売します。
来年になりますが、私から買ってくださった方は送料無料でノネコ事業についてのおまけ記事(ニュースレター)を特別に作成しているので、それをおつけして販売します。
ご希望の方がいたら、メールをお送りください。一冊1100円です。

11月には首都大学東京のダニエル・ロングさんが主宰した「小笠原研究者円卓会議」という会で
「小笠原住民の自然遺産登録に向けての変化」というような内容で発表しました。
これは研究者と名がついていますが、島に関わっている人たちが、それぞれの関わりの分野で得た
知識を共有し合おうというような緩やかな会でしたが、いつもお世話になっている先生方もおり、緊張しながらもだいたい言いたいことはいえるという初めての経験をしました(だいたいいつもワヤになって終わる)。

続いて宣伝ばかりで申し訳ないですが、来年の話を少し……。

6月に小笠原の自然と人に関する児童書が出版される予定です。
島に滞在中からずっと機会あればまとめたいと思っていたテーマが、
思いがけずトントンと企画が通り、GOが出ました。

四月末ぐらいまではこの本にとにかく全力投球したいと思っています。
絶対いい本になると思います。
まだ写真が足りないので、3月にこのために島に行きます。


そのほかに2,3,小笠原に関する話をいただいております。
すでに形が決まった企画の場合は、なかなか島で考えていたようなこと、取材した内容を
反映することが難しいのですが、小笠原のためになることであればなんによらず関わっていくつもりです。


また、私自身が撮りためた写真を元に、小笠原へのツアーを企画している旅行会社に向けて
スライドショーを開催させていただこうと画策中です。
基本、交通費のみで無料、ただしその場で上記の「自然観察ガイド」を販売させていただくという条件です。
これは個人に向けても行います。5人集まったら開催しますので、ご希望あればご連絡を!


来年の6月、小笠原が世界遺産になるかどうかは今のところ半々といった感じらしいですが(各種情報を総合すると)、いずれにしても来年も小笠原の自然と人との関わりをテーマに、島に戻ることも視野に入れて取り組んでいくつもりです。

来年もどうぞよろしく!

この下の写真は、以前にも掲載した気がしますが、島の生活を思い出すときいつも脳裏によぎる風景です。この写真は7月に撮りましたが、3月から先、日差しが強まるにつれて白いははじま丸の船体がレフ板でも当てたように白く輝きます。
雲の白さ。空の青さ。忘れられない小笠原の太陽の力強さです。
ではまた来年!



$小笠原島暮らし・小笠原じかん
2010-09-29 08:58:06

エコロジーという言葉の意味

テーマ:環境について

久しぶりすぎる更新です。


書こうと思っていたネタは、いろいろ資料をひっくり返さねばならず……って、
単に島での物価の話を書こうと思って、レシートを探さなきゃっていうだけだったけど、
仕事でテンパって、できませんでした。

その間に、久々直撃コースの台風が小笠原に訪れ、島もおがさわら丸も大変な状態で、
という中で島とやりとりをしていて感じたことがあったので書こうかと思います。


オガサワラオオコウモリの調査研究と保護に取り組んでいる友人がいる。

本当は、台風のさなか(暴風域に入ってから出航となった)、おがさわら丸に乗って上京するはずだった。私は打ち合わせがあり友人と会う予定だったのだが、直前に連絡が来た。
---------------------------------------------------------------
やっぱり上京しない。
久々に直撃になる台風で、餌がなくなる動物たちも出るだろうし、
野生動物を保護するために作ったいろいろな施設や設備の被害も心配だから……
------------------------------------------------------------------

(その言葉の意図するところは、通り過ぎたあとのそうした手当に手が必要だから、という意味だ)

ちょうど去年の同じ時期、900ちょっとのヘクトパスカルの巨大台風が小笠原に向かってきたことがあり、
そのときの恐怖が思い出されたから、すぐに「もちろんそうしてください」と返信した。

私が恐れた台風は、直前に勢力を弱め、また直撃にもならなかったので、幸いにも被害は少なかったのだが……。


だから、まるで島にいるときのようにしょっちゅう気象庁と米国海軍の台風情報ページを見て、
小笠原に到達するときにこの12号はどのくらいの規模になっているのか、チェックしてばかりいた。

島にいるときは、うなる風と激しい風に、頑丈な建物に身を隠して息を潜めているだけで、
「ここにいて、巨大な自然のエネルギーが通り過ぎるのを待つしかできないんだ。所詮人間なんて、そんな程度のちっぽけなものだ」
という無力感に襲われたりした。


そして1000㌔離れた今となっては、また違う無力感に襲われた。
自分は台風の影響のない都会で、せいぜい雨の心配だけをしているけど、
こうしている今にも、オオコウモリも、アカガシラカラスバトも、メグロも、カツオドリやオナガミズナギドリの雛も、ただ、じっと耐えているんだ、嵐が過ぎるのを。
その遠くで起こっていることが、全く見えない、聞こえない場所で、何かしたくても手も足も出ない……という無力感。


とりあえず通り過ぎた翌日にはそれほどの甚大な被害はないと情報がきたものの、
森の中はどうなっていることかと気をもんでいた。

翌日、友人からメールが来た。

------------------------------------------------------
―お世話になっている農家のハウスと果樹が倒壊した……
こういうとき、慰めの言葉も励ましの言葉もない

少しでも一緒に手を動かす、
ただそれだけ ―
----------------------------------------------------------

この言葉に何とも言えない重みを感じた。
彼らは、「自然再生」という名の外来種除去にも携わっている。
外来種除去とは言い換えで、外来種の皆殺しだ。
犬を使ってヤギを追い込み、筋弛緩剤を注射した。


誰だってそんなことしたくない。


私は長い間、この外来種除去と命の問題に折り合いがつかず、もやもやを抱えたままだった。
だけどある時、人間の都合で持ち込まれた外来種を駆除「しない」ことは、
目に見えない、ここで生まれ育った小笠原の固有生物を、間接的に皆殺しにしているのと同じだと、
スコーンと頭に考えがおりてきた。
これで一応の納得を得た。もちろん、割り切れない気持ちは残るけど……。


その実際の作業をしていた彼らは、もっと割り切れなかっただろう。
だけど「やるしかない」という気持ちだけを持って、取り組んできた。
今、ケータの各島に行っても、ヤギの姿はない。
ケータ列島では完全排除が成功したのだ。
だけど、吹き抜ける風の中にあの獣くさいにおいがないことに、寂しさを感じたりも絶対するだろう。


同じようにこの事業に関わった別の友人は、ヤギがいなくなった途端、外来種のギンネムが生え始め、
(ギンネムも駆除の対象になっている)期待した固有植物の芽吹きはすぐには目に見えなかった、
だけど必ずいつかは本来の小笠原の自然が戻るはず、「そう思わなければやりきれません」と、
ブログに書いていた。


エコロジーとか、自然と共に生きるとか、きれいな言葉の裏側にはこんな事実がある。

一方で、友人からメールをもらったその日中、取材である会社の社長と話をしていたときに、
事業説明の中に何度も出てくる「エコ」「ロハス」という言葉。


契約1つ成立ごとに植林するNPOに寄付をしています……(自分が行くわけではない)
事業で使う製品は、あの有名アーティストが提唱するNPOの作ったものを使っています……云々。

台風の脅威で倒れた木を農家とともに汗かいて片付けている友人の言葉に比べて、
なんと重みがないことか。


もちろんそれだって、やった方がいいには違いないけど、実体験がないときに
商品を選ぶ基準が「あのアーティスト」「あのエコ雑誌」だというのは何とも頼りない。
そういう人や雑誌は企業CSRの片棒を担いでいることも多いんだから。
つまりは商売でやってるだけって言うことも多いんだから。


都会のエコは、形から始まっている。
何を買うか?というときに「こっちのほうがエコっすよ」という、その文句に乗って
買っただけで「あー環境にイイコトした」って思っている人はいっぱいいる。


環境の日、アースデイはいまや東京ではロハスな商品の見本市。
メインのNPOブースは一番端。
みんな、「体にいい」食べ物を食べ、「子供の肌にいい」洋服を買い、
「気持ちいい」ヒーリングの話を聞いて自然とつながった気になっている。
実際は自分が心地よくなりたいだけではないか?と思う。


消費活動がエコロジーというフィルターをかけられただけで、従来の都市生活と何も変わってないのではないか。


「自然を守りたい」とか「地球を美しく」とか言う言葉の裏に、多少なりとも苦労が伴わないのはやっぱり偽物だと思う。


以前からこのことについては違和感を感じていたが、島で暮らして思いを強くした。
帰ってきて一番気持ち悪く、また、やりきれないと思うのはこのことだ。


写真は父島で保護されたオガサワラオオコウモリの子ども。


小笠原島暮らし・小笠原じかん

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