本栖湖エイドから車で30分程で河口湖に到着しました。
暗い湖畔の一角に白く輝くフィニッシュゲートがあります。
さてボランティア活動開始です。
担当業務は、預かった荷物の返却です。
UTMFスタートから既に33時間、STYスタートから14時間が経過してます。
しかし、これだけの荷物が残ってます。
残っている荷物の数だけ、この暗闇の中をゴール目指して走っている選手がいるということです。
荷物置き場は、フィニッシュゲートから少し離れた場所にあります。
白く輝くゴールへの花道とフィニッシュゲートの灯りが見えます。
時折起こる拍手と歓声でランナーがゴールしたことが判ります。
ぽつり、ぽつりと選手がやって来ます。
「お疲れさまでした。ゼッケン番号は何番ですか?」
ゼッケン番号を確認して並べられた荷物から該当番号の荷物を見つけて返却します。
「お疲れさまでした。」
「ありがとう。遅くまでご苦労さま・・・」
そんな短い会話をするのが嬉しいです。
「お疲れさまでした。レースはどうでした。」
「いや~キツいコースでしたよ~。」
キツいという言葉とは裏腹に、顔は笑顔です。
みなさん充実感が漂ってます。
ゴールした選手からの質問で多いのは、
①シャワーを浴びたいんだけど・・・
②仮眠施設はありますか?
①は、24時間営業の温泉施設『温泉寺』が近くにあります。参加選手は半額の500円!
②は、残念ながら仮眠施設は無いんです・・・・
外国人選手が来ると、ちょっと緊張します
語学は苦手です・・・
レースに参加されている息子さんと連絡が取れず、ゴールしているか確認の為に荷物を受け取り済みか聞きに来るお父さんもいました。その後無事に合流して、荷物を受け取りに来られました。よかった、よかった・・・
だんだん空が明るくなって来ました。
荷物も少し減りましたが、まだまだ有ります。
2日目の夜が明け、朝を迎えます。
今日も富士山が綺麗に見えます。
朝5時になってシフト交代です。
一旦、本栖湖エイドに戻ります。
STYの本栖湖エイドの関門時刻は5時、UTMBは8時です。
既にSTYの関門時刻は過ぎてます。
でもスポーツセンターの建物の中は混雑してます。
UTMFのランナーが仮眠してます。
廊下に体育座りしたまま寝る選手、
サバイバルブランケットにくるまって廊下で寝転んでいる選手
みんな天子山塊を夜通し走ってきた選手たちです。
次のシフトは10時からなので、少し仮眠することにしました。ボランティアスタッフには2段ベッドの部屋が用意されています。
7時30分に起きて、エイドの様子を見に行きました。
廊下で仮眠していた選手たちも出発したようです。
親父さんと参加している大内直樹選手がエイドで休んでおられました。
NHKのTVスタッフに取り囲まれています。
8時の関門時刻が近づいてます。UTMFの選手が天子山塊から降りてきます。
山の中で迎える夜明け、どんな風景が見えたのかな・・・?
エイドでは福田六花さんが選手を出迎えてます。
天子山塊はリタイアするのも大変です。リタイアの為に、エイドに向かうのも ひと苦労
リタイアするのも大変です。
こちらがリタイアの受付です。
シフトの時間が近づいて来たので、再び河口湖に向かいます。
荷物置き場の荷物は更に少なくなってます。
ゴールする選手も少なくなってきたので、交代で少し休憩を取ることになりました。
休憩時間に河口湖ゴールのエキスポ会場を覗きました。
こんな感じです。
ここで、鏑木さん大好きのナオキさんにお会いしました。
STYを無事完走されたそうです。おめでとうございます。
ゴールの花道を選手がやって来ます。
フィニッシュゲートまでの最後の花道
ひとりで今までの旅を思い出して噛み締めるように一歩一歩ゴールする選手
カップル?ご夫妻?で手をつないでゴールする選手
先にゴールした選手、サポートしてくれた仲間とみんなで一緒にゴールする選手
これが鏑木さんがやりたかった大会なんだ
ゴールシーンを見ていると熱くなってきます。
午後2時から閉会式が始まりました。
夢のレース『UTMF』『STY』が終了します。
大会パンフレットに書かれた鏑木さんの言葉
『この困難は人生の大きな財産になるはず』
今回のボランティア経験も大きな財産になりましたが、参加した選手のゴールシーンを見ていると自分も、この壮大な旅を経験したくなりました。次は選手としてレースに参加したいですね。まだまだ修行を積まないといけませんが・・・
この大会が続くことを、みんなが夢の続きを見れることを願ってます。