日本テレビ系にて、放送中の連続ドラマ『フランケンシュタインの恋』は、名作『フランケンシュタイン』の舞台を現代の日本に移した大森寿美男脚本のオリジナルラブストーリー。本作で、怪物が働くことになる「稲庭工務店」の一員・飯塚光毅役を演じているのが俳優の葉山奨之だ。NHK連続テレビ小説『まれ』では土屋太鳳の弟、フジテレビ系月9ドラマ『突然ですが、明日結婚します』では西内まりやの弟を演じ、その可愛さが話題になった彼が、作品への想い、そして事務所の先輩でもある綾野剛との共演について語ってくれた。

 

 

■飯塚とは職に対する想いが似ている

 

ーー葉山さんは、ご自身が演じる飯塚という人物をどのようにとらえていますか?

 

葉山:飯塚には、自分とちょっと近いなと思う部分があるんです。僕自身、10代のうちから自分の好きなことに没頭するタイプだったので、若くして工務店で職人を目指す部分が似ているなと。飯塚は学校ではなく工務店でチームワークといったさまざまなことを学んでいるんですけど、僕もまさにこの現場で、工務店社長役の光石研さんをはじめとするみなさんから、色々学ばせていただいています。

 

 

ーー飯塚は、上下関係の厳しい大工という業界でも、先輩後輩の間柄ということをあまり意識してないように感じます。

 

葉山:そうですね、先輩に対しても態度が変わらないキャラクターです。なんでも「ハイわかりました!」って答えるけど、実際は響いてない感じ。僕自身も、そこももしかしたら近いところがあるかも…(笑)。でも、一番はやっぱり職に対する想いが似ていると思いますね。

 

 

ーー大工見習いという役を演じる上で、参考にしたものはありますか?

 

葉山:最初、(稲庭工務店の一員・宍喰丈を演じる)篠原篤さんたちと、『業界用語をしゃべってないとダメじゃない?』という話になって、インターネットで大工用語を調べたんですよ。そうしたら大工用語ってめちゃめちゃ多くて!稲庭工務店の作業シーンはアドリブが多く、監督からも『セリフを自分たちで決めてくれ』と言われたので、1話では『○○持ってこい!』とか業界用語を混ぜました。


 

ーーアドリブがあったんですね、自然すぎて全然気が付きませんでした。ドラマを見た方からは、どんな反響がありましたか?

 

葉山:ストーリーもですが、キャストが面白いという声がありましたね。普段連ドラに出ないような人がたくさん出ていらっしゃるので、僕自身もすごく刺激的です。映画によく出ていらっしゃる方は、発想がそもそも違うと感じるんですよ。台本の読み込み方、解釈の仕方、セリフの言い方が僕の予期せぬ方に出て、すごく面白いです。

 

 

■綾野さんは「気遣いが人より100倍できる人」

 

 

ーー主演の綾野剛さんは、事務所の先輩でもありますが、葉山さんから見た綾野さんはどんな方ですか?

 

葉山:今回、大河ドラマ『八重の桜』以来一緒にお仕事させていただいているのですが、とにかくすごさを感じます。スタッフやキャストのことをどこまでも考えてくれる、気遣いが人より100倍できる人。僕が悩んだ顔をしていると、「奨之どうした」とすぐ声をかけてくれるんですよ。

 

 

ーーそれは頼もしいですね。綾野さんから演技面でもアドバイスなど受けたり?

 

葉山:5話は僕の演じる飯塚が中心のストーリーなんですけど、準備稿の段階から「奨之、思いっきりやっていいから。みんなお前の味方だからな。お前の抱えてるものを全部俺たちにぶつけてこいよ」と励ましてくれて…。緊張していたんですが程よく力が抜けて、存分に演じられました。

 

 

ーー心強いですね。

 

葉山:それに、綾野さんは普段から“奨之、いまの良かったよ”と声をかけてくれるんです。僕は普段から『今の自分のシーン、あれで良かったのかな』などと気にする方なので、すごく励みになります。そんな人に久しぶりに出会いました。熱いです!

 

 

ーー主演でありながら、そこまで気遣いできるなんて。今回の現場の雰囲気作り、綾野さんの力によるところが大きそうですね。

 

葉山:はい、本当に助けられています。だから居心地がよくて、撮影に来るのも楽しいです。

 

 

ーー共演者の方とは、現場以外ではどんな交流があるんですか?

 

葉山:工務店チームはすごく仲が良くて、撮影の後はごはんに行くことも。お酒を飲むとより仲良くなれるので、その雰囲気がドラマにも出てきているんじゃないかと思います。その辺りも伝われば嬉しいです。

 

 

ーー最後に、葉山さんが考える『フランケンシュタインの恋』の注目ポイントを教えてください。

 

葉山:台本をもらう度に、難しい話だなと思っています。『感謝』『嘘』といった人間らしいテーマに毎回迫っているんですよね。それが日常的な、例えば食卓を囲むシーンでもにじんでいると思うので、見る人に伝わったらいいなと思います。

 

Photography=Ryo Kameda
Interview=Ameba

 

 

『フランケンシュタインの恋』は日本テレビ系にて毎週日曜よる1030分より放送中。

 

 

■『フランケンシュタインの恋』出演者オフィシャルブログ

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