ゴム人間 | うちの父ちゃんはアフリカン

ゴム人間

ポカポカと気持ちの良い昼下がり。
カーテン越しのやわらかい陽射しをあびつつお仕事をしていましたら、足元に寝そべっていた7歳になる長男が突然言いました。


「あーあ、人間も(も?)体がゴムみたいにビヨーンと伸びればいいのにな」
「……なんで?」
「だってさぁ、シッコがもれそうなのにトイレが混んでる時、前の人のマタの間からチンポコを伸ばしてシッコできるじゃん」



――こののどかな陽射しの下で、なんたる不謹慎なことを考える息子でしょう。



「それに、貯金箱を開けずにお金を出せるし、のどに刺さった魚の骨も取れるし、首を伸ばせば東京の様子も見られるし……あっ、それよか手を伸ばして東京のどこかを掴んで体を縮めれば、車がなくても東京に行ける!すごい、僕って天才かも!」



週末の昼下がり、彼の妄想は膨らみ続けます。