寒さまだゆるみませんが、外は少し明るさが見えてきました。今年の冬はいつもと違い寒さが厳しかったので私の寒さ対策を通して、冷え性についてお伝えします。

 2月になると今まで花粉症に悩まされましたが、身体を温めることにより、この4年はずいぶんらくになっています。花粉症は冷えと水の問題といわれます。

 若いときから果物が大好きで、季節の果物をいまだに沢山いただきます。果物は身体を冷やす性質があります。だから長い間に冷えていたのだとおもいます。花粉症のシーズンは身体を温める漢方薬を服用し乗り切っています。今冬の冷えの防止のため、去年の10月よりブシ末、1日1回、1グラム服用し始めました。

これを飲みますと手足の末端はいうにおよばず、背中がとても温かく、かいてきに過ごせています。部屋の暖房は石油ストーブですがまだ3回しか使っていません。あとはコタツ机に入り、綿入れを着込んでいます。

部屋の温度は4℃~6℃、まさに冷蔵庫ですが、あまり寒くは感じませんから、ブシ末の効果が大きいのだろうと考えております。夜のビールは喉が渇いていたら350cc缶1本のみます。お茶、紅茶、コーヒーは喉がかわかない限りのみません。(私自身は水の多い体質ですからすぐにおトイレにゆきたくなります。)

下着は、今はやりのユニクロのヒートテックです。これはあたたかいです。夜寝るとき、朝目覚めた時、布団の中で暖かいと、本当に幸せを感じるものです。

クリニックではブシ末を扱っておりませんので、病気の処方に,乾姜,肉桂、炮附子を加えます。

ところで冷えはどうして生じるのでしょうか?

①生もの、冷たいものの摂取、水のとりすぎ、寒い環境でひえます。

②ストレスや運動不足で、気が滞ったり、エネルギーが不足したりすると、血行が悪くなり、四肢の末端が冷えます。

③生まれつきの虚弱体質、加齢、貧血により身体を温める力が低下している。

等が考えられます。

従って、予防はこの原因の反対のことをするとよいわけです。

生もの(野菜サラダ、お刺身、果物)、冷たいもの(冬のビール、アイスクリーム)温かくても冷えるもの(緑茶、コーヒー、牛乳)は飲んではいけないという訳ではありません。嗜好品であったりするわけですから、食べて飲んで、美味しい、楽しくなる、ワクワクすればそのほうが冷えよりまさります。過量になるのを考慮するというぐらいでいいのではないでしょうか。寒い季節には暖房ばかり使わずに寒い環境に身体をさらすのも皮膚をつよくします。寒い時は、寒いなりに、というわけです。

冷えには漢方薬がよく効きます。エキス顆粒では、人参湯、当帰四逆加呉茱萸湯生姜湯,真武湯,麻黄附子細辛湯、桂枝湯、当帰芍薬散にたらなければ、ブシ末を加えます。

煎じ薬では、患者さんの病気を治す生薬を処方し、冷えがある場合、肉桂、乾姜,炮附子をくわえます。今年もほとんどの方が温かくなった、そういえばしもやけが軽くなった、或いはできなかったと、よろこんでいただいております。当クリニックでは生薬での治療です。生薬で身体の内側からも温めてください。


滝原記