尿の希釈機構 | ドクターH(Homeless doctor)の覚え書き

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●Henleの太い上行脚→希釈セグメント(diluting segment)


Henleの太い上行脚の細胞の基底側にナトリウムポンプ,管腔側にはこのセグメントに特徴的なNaーKー2Cl共輸送体が発現しており,ナトリウムとクロールが強力に再吸収される。

さらに,管腔側細胞膜は水の透過性を持たない特殊な構造をしている。

したがって,このセグメントでは尿が管腔内を上昇するにしたがいナトリウムとクロールが汲み出され,尿が希釈される。
尿は髄質から皮質に向かって流れるが,このセグメントの終わりまでにその浸透圧は100mOsm/㎏H2Oまで低下する。
さらに遠位のネフロンセグメントでも溶質の再吸収が,尿を希釈するような(水の再吸収がない)状況では最終的な尿は50mOsm/㎏H2Oまで希釈される。