大分市教育委員会に問います。
暴行事件があったとされるのは市立南大分中学の剣道部ですか?
だとすれば、暴行容疑の剣道部のコーチは、三重野智久氏ですか?
ご承知のように、すでにこの事件はマスコミ報道を通して世間に知れ渡り、映像で明らかなように、指導や体罰という表現を超えた暴行事件として市民の憤激をかっています。
にもかかわらず、市教委は最高裁判決で示された学校名公表の原則に従おうともしないで今だに校名を隠ぺい、そればかりか「愛のムチとはいえ・・」などという不謹慎きわまりない発言で物議をかもしています。これは貴会がマニュアルに従って表現する【行き過ぎた指導】でもなく【体罰】でもありません。あきらかな【暴行】であり、生徒児童にたいする【暴力支配】です。
教育委員会が最高裁の判断を無視し、今だに学校名を公表しないことで、事態はさらに悪化します。すでに下記のようにネット上では学校名を特定しうる発言があいつぎ、必然的にコーチの個人名まで取りあげられています。もし、これが誤りであるとすれば、それは事実を公表せず隠ぺいし続けている貴会に原因があり、それによって生じる被害は貴会にその責任があることになります。
http://www.logsoku.com/r/newsplus/1363891081/
729 : 名無しさん@13周年:投稿日:
731 : 校倉木造 ◆AZEkURA/hI :投稿日:
一体、この「三重野智久」って過去にどんな実績があるの? 南大分中学剣道部はそこそこ新聞に名前が出ている学校だが、こんな有名校にこのコーチ。 ただの「趣味で剣道やってた」程度の実績もない半端野郎に有名校のコーチ任せたから、何をしていいかわからず「暴力に頼る」指導しかできなかったのでは、と思ってしまう。
問題はこの事件にたいする貴会と学校の対応です。
このコーチは取材に対して全く自分には非がないと主張、人間形成の指導であるとうそぶいています。
★人間形成の指導、防具は痛くない 外部コーチ一問一答
大分市の中学校で剣道部の外部コーチだった男性との一問一答は次の通り。
―映像では殴ったり、蹴ったりしているが、体罰という認識はあったのか。
「憎くてたたいているわけではない。防具を着けている以上は稽古、指導だ。その中で行き過ぎと見られる部分はあったかもしれない」
―防具を着けていれば指導なのか。
「どこまでやったら痛いのかは分かっている。防具をたたけば痛くはない。教育の一環であり、人間形成としての指導だ。事前に保護者にも厳しい指導はしますと伝えていた」
―映像を見る限り、防具のないところを蹴ったり、投げ付けたりしている。
「どこをたたいたかを覚えているわけではないが、指導の中でのこと。その前後でどういう流れがあったのか知った上で聞いているのか。何でそうなったかということを考えないのか。生徒にも聞いてみてほしい」
―どんな時にたたいたりするのか。
「与えた課題ができなかったり、力を抜いたり、声を上げなかった時など、それはいろいろ」
―指導の中で、行き過ぎた部分もあったということでいいか。
「行き過ぎたように見えると言っただけで、そうは思っていない。今も卒業した生徒や保護者とは親しくしている」
その一方で、被害生徒の保護者に【示談交渉】をもちかける支離滅裂さで、とてもなにがしかの信念があっての行動とは思えません。示談交渉は断られています。当然です。面をつかんで、反り返るほど殴る、女子部員の腰を蹴る、ひきずり回す、防具云々もでたらめな全くの暴力であり、その暴力の動機も試合の勝敗にかかわるもので、あたかも練習姿勢や礼儀にかかわる動機のようにすりかえています。こういう人物に部活動のコーチを委ねた責任は、たんに解任で事足りるものではないでしょう。
他の事件を見ても、生徒に馬乗りになりコンクリートに頭を叩きつけて怪我を負わせた数年前の三重総合高校事件など、体罰という不法行為の概念すら飛び越えた暴力事件が大分であいついでいることを、一体どう考えているのでしょう。この中学校の父兄からの訴えを無視し続けた学校、ぬきさしならない証拠=映像をつきつけられてやっと腰をあげた市教委、それもお定まりの【指導のいきすぎ】で処理してしまうなら、貴県を覆う教育の闇はますます深まるばかりです。なにが愛のムチですか。根本から取り組み方を変えないかぎり、これらの頂点ともいうべき県立竹田高校事件のような痛ましい悲劇が際限なく繰り返され、第二、第三の工藤剣太くんを生み出すことになる。それを肝に銘じるべきです。
長くなるので、明日以降にまわしますが、武道系の外部コーチによる不祥事、暴行事件は、これからますます多発していくことになると予想します。その源は、美しい日本をめざす方が前回の首相時代に敷いた【武道教育復活】路線です。大分県でも、外部コーチはすでに250名にもなると聞きます。少し前の本ブログ記事大津の成果をふまえて~逆行する新政権の教育政策と利権の闇ならびに柔道界の体罰問題と 武道というものについて思うことを参照してください。
武道教育の復活という旗印が何を生み出すか。教育現場には、それを可能にするだけの数の指導者がいるわけではありません。いきおい、外部からの人材供給になるのは必然です。主たる供給源が警察官および自衛官に偏ってしまうことも当然予想できることです。武道教育の必須化は、それらの公務員たちの巨大な【天下りマーケット】の開拓でもあるのです。むろん、それらの方々の人格をあげつらう気は毛頭ありません。しかし、本来は教育と無縁の方々です。武技にたけた方々ばかりだとしても、どれだけの方が教育と言う原点に立って子供たちと接することができるのか、私は大きな不安を拭い去ることができません。
メダリスト柔道家のレイプ事件を筆頭に、武道の世界にもあいつぐ不祥事が発覚しています。首相が口にする美しい日本の心、古き良き伝統なるものを、はたして今の【武道】に求めることができるのか。次回以降に、武道界を汚染した不祥事の数々を追跡しながら、それを考えてみたいと思います。