(その3からの続き)
-中山宿(14:25発)-上戸(15:50着・16:05発)-猪苗代湖畔(16:45着)-
件の女子高生を待合室に残して、さらに国道を進みました。
結局どういうことだったんでしょうね。
まさかこの道を歩いてきた、とは思えないし…。
磐越自動車道ができたこともあり、店じまいしているドライブインも多かったのですが、
頑張っているドライブインも何軒か見かけました。
周囲はますます山深くなってきました。
ちょっとだけ寄り道して、沼上発電所と瀑布を見てきました。
山間部ならどこにでもありそうな水力発電所ですが、
この発電所ができたのは1899年のこと。
日本で最初に長距離高圧送電が行われた発電所で、
郡山の製糸・紡績産業の発展に貢献したそうです。
国道へ戻ろうとしたところで、列車がやって来ました。
郡山行きの快速列車です。
国道に戻ってまもなく、歩道が復活しました。
集落があるわけでもなければ、観光地があるわけでもなく、
普通なら歩道がなくなりそうな所で、反対に歩道が現れるのも変な感じです。
中山峠トンネルにさしかかりました。
トンネルの手前で峠越えの旧道が分岐していましたが、
すぐ先で通行止めになっていました。
線路もここから沼上トンネルに入り、中山峠を越えます。
旧道は見た感じ歩けそうでしたが、
万一のことを考え、素直に中山トンネルで峠越えすることにしました。
トンネルの長さは500メートル。
あっという間に出口です。
トンネルを抜けました。
ここから先は猪苗代町です。
天気は相変わらず…と思ったのですが、
突然晴れ間がのぞきました。
そのまま青空が広がる…とはいきませんでしたが、
安子ヶ島付近から降り続いていた雨はようやく止みました。
集落は、国道脇に点在していました。
しばらく進んで国道を外れ、線路沿いを歩いてみました。
あたりは一面、水田が広がっていました。
水田の先に上戸の集落が見えてきました。
上戸駅に着きました。
駅に着く直前に郡山行きの普通列車が到着し、
数人の高校生が駅から出てきました。
ホームはかつて2面2線(+1線)でしたが、現在は1面1線です。
個人的には、右側に見える線路が気になります。
かつては貨物の積み出しが行われていたのでしょうか。
次の駅へ向かいます。
駅前の集落を通って、国道へ向かいました。
国道に戻ったところで線路をオーバークロスしました。
そして、陸橋の先に猪苗代湖が現れました。
気温は14℃。
最近の気温を思えば寒いくらいの気温ですが、
半袖に長袖のレインウェア着ているとちょうど良い気温でした。
まもなく、猪苗代湖(上戸浜)にたどり着きました。
「霧の猪苗代湖」というほどではありませんでしたが、
結構低いところまで雲がたれ込んでいました。
猪苗代湖の標高は514メートルです。
先ほど登ってきた中山峠の標高は530メートルなので、
峠を越えても、目立った下り坂はありませんでした。
猪苗代湖の高さまで峠道を登ってきたといっても過言ではありません。
このまま湖岸を進みたかったのですが、
途中で行き止まりになっていたので、いったん国道に戻りました。
これは旧道なのか、単なる遊歩道なのか…
とにかく歩行者専用の迂回道なんですが、雑草が覆い繁っていて眺望は今ひとつ。
むしろ車道と合流してからの方が眺望は良かったです。
正面に見える山は磐梯山のはずですが、
低い雲のせいで、上部を拝むことはできませんでした。
志田浜にさしかかりました。
とりあえず小道に入ってみたいと思います。
沿道にはレストハウスが建ち並んでいました。
湖水浴がメインらしいので、今はシーズンオフのようです。
といっても、観光客はそれなりに来ているようでしたが。
もう一度湖岸に出てみました。
こちらはきれいな砂浜が広がっていました。
冬場になると白鳥も飛来するということで「白鳥の湖」の碑もあるのですが、
天気のせいか、砂浜まで出歩く観光客はほとんどいませんでした。
猪苗代湖をまともに拝めるのは、今回はここが最後。
しっかり目に焼き付けたら、湖畔駅に向かいたいと思います。
(その5へ続く)
中山宿駅から上戸駅までのGPSログ(1/60,000)です。
江戸時代の中山峠は楊枝峠とも呼ばれ、地図中央上にある鞍手山の北を通っていました。
一部迂回する必要があるものの、現在でも峠道をたどることができるそうです。