2007 F1日本GP観戦記 地獄の土曜編 | S2000つれづれ

S2000つれづれ

S2000との日々とナニゲない日常を気の向くままに。

F1日本GP観戦記もいよいよメインとなる土曜となりました。
今までのF1観戦、いやレース観戦で史上最低の日となった
土曜の様子をレポートします。
個人的には思い出したくもないのですが、あの日、あの時、あの場所にいた者として、
どういう状況だったのか、何か残しておくことも必要かと思い、
覚えている限り、全てを書きたいと思います。

実は前日の金曜から予感はありました。
僕はスーパーアグリのSNSで知ったのですが、
なんと応援のための横断幕やフラッグの設置が禁止という驚愕の事実です。
そんなグランプリ聞いたことありません。
毎年、年に1度の日本GPを楽しみにして、全国から仲間を集い、
この日のために特大横断幕を作っている琢磨ファンサイトを知っていますし、
毎年鈴鹿の光景を見ればわかりますが、スタンドにはカラフルなフラッグや
横断幕があちこちにあり、皆それぞれ応援するドライバー、チームを
精一杯盛り上げようとしているわけです。
それを、事前告知なく現場で突然のように禁止といわれるわけですから、
ファンの怒りも納得できます。
(突然じゃなくて事前告知があったとしても当然おかしな話ですが)

僕の友人であるかげさんも琢磨選手の応援のぼりを作って、
世界各地を周って応援しています。
当然、今年の日本GPでものぼりを準備して、
金曜フリー走行のときM席に立てたそうです。
ところが、フリー走行終了直後に係員が来て、
勝手に(!)撤去させられるところだったというのです。
最初はただの建前だけの話だと思っていたのですが、
実力行使までしようとしたと聞いて、狂ってると思いました。
もちろん、彼らはスタンドの最上段、他の観客の迷惑になるようなところに
のぼりを立てていたわけではありません。

このような話を聞いて、FSW対して僕ら観客、
F1ファンをバカにしているのではないか?という不信感を持ったのは
言うまでもありません。


とまぁ、重苦しく始まった今回のレポですが、
終わりはもっと重苦しいです。ご了承ください。

さて、この日もやはり早朝には家を出発。
朝、家を出たときには曇り空で今にも雨が降り出しそうだったので、
嫌な感じはしたのですが、レインコートの準備だけはして、出発しました。
それだけでは甘かったことをあとで思い知ります。

朝は相変わらず順調で、7時過ぎには大雄山のシャトルバス乗り場に到着。
天候はぽつぽつと雨が降り出していました。でもそんなに激しい雨じゃない。
この日も待ち時間はほとんどなく、シャトルバスに乗ることができました。
相変わらず、バスに乗る前におにぎりを買って、車内で朝食。
サーキットへも渋滞もなく、1時間弱でFSWへ到着しました。

FSWへ到着すると、もう完全に雨。

07_JapaneseGP_SAT32.jpg

ご覧のように全員レインコートまたは傘の格好。
そして薄暗いサーキット。
実はこの写真の上のほうにはサーキットやグランドスタンドが見えるはずなのですが、
ご覧の通り、真っ白。霧がひどくて全然見えない状態なのです。
そして雨は予想できていたのですが、予想外の出来事が。
それが寒さ。
FSWは標高が高い場所にあり、冷え込むということは聞いていたのですが、
金曜の天気が暖かく、ずっと半袖で大丈夫だったので、油断しました。
この日も半袖でサーキットへ行ったところ、半端なく寒い。
レインコートを着ることで少しは寒さを和らげることができますが、
それでもこの日は1日中、寒さに悩まされることになりました。
そして、それがさらに悲惨な状況を招くことに。。。

さて、この日もAMからフリー走行が行われます。
前の日に下見した、ネッツコーナーの自由席で写真をとるべく、
シャトルバス降り場からは反対側に位置する自由席へひたすら歩きます。
しかし、自由席を渡り歩いて、最終コーナー付近まで行くのですが、
それが大変。途中、道が悪いところが多く、足元はあっという間にぐちゃぐちゃ。
そして、フリー走行開始1時間前には、自由席に場所をとり、
F1マシンが走り始めるのを待ちました。

07_JapaneseGP_SAT33.jpg
ここが観戦場所。立ち上がってくるマシンを真正面に見ることができる。
やはり、FSWの自由席はなかなか良い。
写真はヴィッツレースの様子。

とにかく、F1が走るのを待ちました…。
待ちました。。。
しかし、時間になってもF1マシンはやってこない。
ピットFMを聞いてみると、どうやら霧のためセッションスタートが
ディレイされているとのこと。なんとまぁ。。。

実はですね。1時間も前に自由席に着いて、座って待っていたのですが、
じっとしていると物凄く寒いわけですよ。それはそれはもう寒いわけですよ。
文字通り震えているわけですよ。雨に打たれながら、震えて待っていたわけですよ。
そんななかの無常のディレイ。F1マシンが走り始めれば、寒さも忘れて、
写真を撮ったり、走りを見たりすることができますが、
その間、おもしろい場内アナウンストークがあるわけでもなく、
ひたすら震えながら待つわけです。これが最初の拷問。

最初は10分ディレイでしたでしょうか?15分でしたでしょうか?
さぁ、そろそろ始まるか?と思ったら、さらにディレイの放送。
えーって感じではありましたが、落ち着いて周りを良く見てみると、
霧がひどくてちょっと先のほうまで真っ白で見えない状態。
これではドクターヘリが飛べるわけがありません。
ドクターヘリが飛べないと、F1マシンは走れない規則です。
天候が相手では文句の言いようもありませんが、
朝からやってきて、場所取りまでしてた自分が段々バカらしくなってきました。


そして、フリー走行開始予定時刻から30分経ったとき、
天候はそれほど回復したようには見えなかったのですが、
セッションがスタートしました。
やっと目の前を走り始めたマシンたち。
走ってくれて嬉しいやら、こんな天気でホントに大丈夫なのか心配やら、
なんとも複雑な気分ではありましたが。
写真を紹介します。


07_JapaneseGP_SAT13.JPG
琢磨選手。

07_JapaneseGP_SAT09.JPG
アロンソ。ここはマシンを正面から撮れるからうれしい。


07_JapaneseGP_SAT08.JPG
バトン。


ハミルトンを連続写真
07_JapaneseGP_SAT10.JPG

07_JapaneseGP_SAT11.JPG

07_JapaneseGP_SAT12.JPG


07_JapaneseGP_SAT07.JPG
もう一度バトン。

そして、琢磨選手も連続写真で。

07_JapaneseGP_SAT02.JPG

07_JapaneseGP_SAT03.JPG

07_JapaneseGP_SAT04.JPG

07_JapaneseGP_SAT05.JPG

07_JapaneseGP_SAT06.JPG


そしてセッションが始まって僅か5分。
赤旗提示。セッション中断です。
5分だけ走らせてくれてありがとうと言うべきなのか、
こんな危ない状況で最初から走らせるなよ、と言うべきなのか。。。
そして、そのままフリー走行はセッション毎キャンセルされるというアナウンス。
直後、雨の中、一気に寒さと疲労が襲ってきました。
とにかく寒い。じっとしていては凍えてしまう。
とりあえず暖かいものでも食べよう、と自由席をあとにして、歩き始めました。

07_JapaneseGP_SAT15.JPG
振り返るとホームストレートがある。
が、すぐそこにあるはずのグランドスタンドすら見えない霧。
(パナソニックの看板の奥にスタンドがあるのです)
いかにすごい霧だったかわかりますか?


寒くても、歩いていれば少しは暖かくなるのですが、
一度冷え切ってしまった身体を温めるのは容易ではありません。
飲食物を売っている一角に行き、ホットコーヒーを飲むことに。
周りを見れば、皆ホットコーヒーを飲んでいます。
しかし、値段なんと400円!紙コップに入ったコーヒーですよ?
自販機なら100円、普通に買っても200円がいいところです。
とはいえ、暖かい飲み物はそれしかなく、とにかく寒さをなんとかしようと
コーヒーとフランクフルトを購入。
400円とはいえ、暖かい飲み物はやはり嬉しいもので、
身体の中から暖まり、少しは元気も出てきました。

その後、予選開始までまだ時間がありました。
すぐに自分の指定席へ行って、座って待つという方法もあったのですが、
先ほどの経験からじっとしていては、凍えてしまうことがわかっていたので、
とにかく歩き回って身体を冷やさないことに決め、
一度スピードウェイプラザへ戻り、買いもしないのにあちこちのブースをうろうろ。
適当に時間を潰し、予選開始前には指定席へ着きました。


さぁ、いよいよ予選です。
天候は午前よりだいぶ良くなりましたが、路面はウェットのまま。
正直な話、僕は雨の予選って嫌いなんです。
雨は雨でドライバーの腕が問われておもしろいのでしょうけど、
やはり世界最高峰のフォーミュラ1。
ドライ状態でそのコースでの最高のパフォーマンスを見たいじゃないですか。
でも、天候ばかりはどうしようもないです。
おとなしく雨の予選を観戦。

結果はご存知の通り、ハミルトンがポール。
決勝も雨が予想されていたわけですから、ポールを獲った時点で
半分勝ったようなものだったのかもしれません。
我らが琢磨選手はQ1脱落・・・。Q1最初のほうは悪くないタイムだったのですが、
最後のアタックが全く不発。
っていうか、ダンロップコーナーで見ていて、明らかにスーパーアグリSA07の
遅さがわかります。トラクションが圧倒的に悪いんですよ。
ダンロップコーナーからは急激に上っていくコースなので、
パワーとトラクションの勝負になるのですが、
立ち上がりであっさりと置いて行かれる、抜かれる。。。
見ていて歯がゆかったです。

そんな不調なSAF1を尻目に今年一番の予選をみせたのが
ホンダのバトン。去年の雨のハンガリーを思い出すような、
まさに水を得た魚の走り。空力は悪いが、メカニカルグリップに優れている
といわれるRA107の特性が予選のコンディションにマッチしたのか、
予選7番手、6位ロズベルグのエンジン交換によるペナルティで6番グリッドを獲得。
久々のホンダの快走に日本のファンも喜んでいるようでした。
あとはトロロッソのベッテルがチーム初のQ3進出でまさかの大活躍。
これにはビックリでしたね。完全にレインセットアップにしたのが当たったとか。
ベッテルが日本GPの台風の目になる予兆でした。

では、写真をご紹介。

07_JapaneseGP_SAT16.JPG
予選アタック中の琢磨選手。

07_JapaneseGP_SAT17.JPG
予選中(アタック中?)にも関わらず、オーバーテイクされる琢磨選手。
なんとも悔しいシーン。

07_JapaneseGP_SAT18.JPG
Q1最後で目の前で左近選手とラルフが接触。
ラルフはリアエンド壊し、走行不能状態に。

07_JapaneseGP_SAT19.JPG
トボトボとラルフ。このあと、バイクに乗ってピットへ戻っていった。

07_JapaneseGP_SAT20.JPG
回収されるラルフのマシン。重量バランスは前寄り?

あとはQ3に進出した予選TOP10のマシンをそれぞれ紹介。

07_JapaneseGP_SAT28.JPG
10位、クビサ。

07_JapaneseGP_SAT24.JPG
9位になんとなんとのベッテル。

07_JapaneseGP_SAT30.JPG
8位に予選男、ウェバー。日本GP恒例?のセブンイレブンマークも。

07_JapaneseGP_SAT25.JPG
7位に今季予選ベストパフォーマンス、バトン。

07_JapaneseGP_SAT31.JPG
6位にニコ。が、先述した通り、エンジン交換で10グリッドダウンとなった。

07_JapaneseGP_SAT29.JPG
5位に地味だけどハイドフェルド。もはやこの辺は定位置。

07_JapaneseGP_SAT27.JPG
4位にマッサ。順当なところか。

07_JapaneseGP_SAT26.JPG
3位にライコネン。今回はマクラーレンに敵わず。

07_JapaneseGP_SAT23.JPG
2位にアロンソ。
チャンピオンシップを考えれば、ハミルトンより前でゴールしたい。

07_JapaneseGP_SAT22.JPG
ポールはハミルトン。最後のアタックは見事でした。


さて、予選も終わり、帰る人は帰路につきます。
僕は前日の金曜の経験から、そんなに混雑はしないだろうと余裕をぶちかまして、
サーキット内をうろうろ。
しかし、シャトルバス乗り場では既に混乱が始まっていたのでした。
F1の予選後に行われた、ポルシェカップの予選をしばし楽しみ、
僕はグランドスタンド裏へ移動。
その頃、一緒にピットウォークを楽しんだぷーさんからメールが。
「パス乗り場がすごいことになってる」
このメールを受け取ったのが16:30頃。
ぷーさんは僕と同じ大雄山駅からのシャトルバス組で、
既に帰りのシャトルバスに並んでいるのでした。

そのときは、まだ事態の大きさを把握してなく、
やはり予選日ともなると観客も多いから、予選終了直後は並ぶんだなぁ、
とのんきに構え、少し時間をずらして帰ろう、と決めたのでした。
それが不幸への始まりでもありました。。。


07_JapaneseGP_SAT36.jpg
歩きながらホームストレートを通りかかると、SAF1ピットではクルーが
タイア交換の練習をしていた。こういうのを見ると応援したくなる。



何も知らない僕はグランドスタンド裏へ。
するとホンダブースにはたくさんの人たちが。

07_JapaneseGP_SAT37.jpg

はい。SAF1チームの亜久里代表、琢磨選手、アンソニー選手が
ホンダブースのステージに立ってお話ししていたのですね。
でも僕が到着した頃には、トークショーももう終わるころ。
明日の決勝への意気込みを語って、3人はあっという間に消えていきました。
いつも日本GPの予選後はホンダブースにドライバー達がやってくることは
知っていたのに、大失敗。もっと早く来るべきでした。

そんなイベントも終わると、グランドスタンド裏のブースも閑散としてきます。
あちこちのブースをぶらっと見て周りつつ、
小腹がすいたので、牛串を食べつつ、うろついていると、
パドックの入り口でSAF1の格好をした人たちを発見。
仲間だー、知り合いいるかなーと思い近寄ると、
そこにはSAF1広報のエマ女史と数人のファンが立ち話をしていました。
エマには木曜のピットウォークでサインをもらい、一緒に写真も撮ってもらってます。
どさくさに紛れて、その集団の中へ入って行き、
(よくよく考えたら、あやしい人だと思われたと思います。すいません)
エマに挨拶。サインありがとう~とTSキャップのエマのサインを指さして
お礼を言うと、「どういたしまして」(←この辺の会話は全部英語です)と
エマの明るいお返事が。
んで、話を聞いていると、どうやら数名のエマの知り合いであるファンが
パドックへご招待されたようで、パドックパスが到着するのを待っているようでした。
しばし会話をしたのち、エマと何人かのファンはパドックへ消えていきました。
個人的にはまたエマに会えてうれしかったですね。

で、取り残されたのが、僕と海外のSAF1ファンの男性。
聞くところによると、ニュージーランド出身の彼は今は四国に住んでいて、
大学で日本語の勉強中とのこと。
琢磨選手の大ファンで、はるばるF1を見にFSWまでやってきたそうです。
なんでも、2002年の鈴鹿での琢磨選手の走りを見てファンになったとか。
おー。一緒だよ~なんて言いながら、しばし国際交流。
初対面なのに、琢磨ファンというだけで盛り上がれる。
なかなか楽しい経験でした。

その彼ともお別れして、いよいよ暗くなったサーキットに一人になりました。
時刻は18時を回っています。

07_JapaneseGP_SAT38.jpg

07_JapaneseGP_SAT39.jpg
閑散としたサーキット内。もう帰れ、と言わんばかりの雰囲気でした。


そこで、先ほどメールで連絡をとったぷーさんに再びメールをしてみました。
さすがにもうバスに乗っているだろう、と思って。
ところが16時過ぎにバス乗り場に並んでいたぷーさんは2時間以上経過した今でも
まだバス乗り場で並んでいたのです。
しかも「道路が陥没したらしい(←ネットで知った)」、「係員は誰もいない」、
「何の説明もない」など、生々しい情報が…。
まさかまだ並んでいるとは思っていなかったので、これは大変なことになっていると
少し危機感を感じた私。

そんな僕がシャトルバス乗り場に並んだのは19時過ぎでした。
行列の最後尾はバスの影も形も見えない、
もちろん列がどこまで伸びているのかもわからない状況。
周りは真っ暗。天気はもちろん雨。歩き回っていれば少しは暖かくなりますが、
黙ってじっと待っているのは寒い。本当に寒い。
それからが拷問のようでした。
一人観戦だった僕は誰とも喋ることもなく、ひたすら一人で列に並びます。
ケータイでいろいろ情報を得ようとしますが、電池残量が厳しくなり、
最後にはケータイの電池切れ。
列はほんの少しずつ進みますが、本当に少しずつで、気が遠くなってきます。
並んでいるとサイレンの音が聞こえてきました。
・・・救急車です。
具合が悪くなった方がいたのでしょう。
そりゃあそうです。僕だって早朝から来ていて、この寒さのなかずっと立っていて、
普通に具合が悪くなってます。女性やお子さん、高齢者の方が
体調を崩して当たり前の状況です。
それでも、僕ら観客はひたすら列に並ぶしかないのです。
シャトルバス乗り場は十分な照明もなく、トイレだってもちろんありません。
雨で足場は最悪。泥だらけ。足なんてとっくにびしょぬれです。
ところどころにバイトらしき係員がいるのですが、
彼らも状況が全く把握できていない様子。
時々、観客の人がバイトの係員に詰め寄る場面もありました。
怒る観客。すいません、とひたすら謝る何も知らないバイト係員。
見ていて、悲しくなる光景。
ハッキリ言って、暴動寸前でした。
礼儀正しい日本人だからこそ、寸前で何とか止まっていたのかもしれません。
海外からわざわざ日本GPを見に来た人は、この状況をどう思ったのでしょうか?
日本人の我々でさえ、不安になるのですから、海外から来た人の気持ちは想像できません。
FSWさん、どうしてスタッフをよこして、
状況説明の一つくらいできなかったのでしょうか?
こんな真っ暗な寒い何もないところに何時間もただ待たせて、
我々は家畜か何かですか?

先ほどのぷーさんからバスに乗れたとメールがあったのは
20:30過ぎのことでした。彼らはなんと4時間待たされたということになります。
いくらなんでも4時間はありえません。
その頃、僕はまだ行列の中。
途中、FSWのスタッフなのかバイトなのか人が集まってきて、
並んでいる人にペットボトルのジュースを配り始めました。
申し訳ありません、サービスです、と。
こんなクソ寒いのに、ジュースなんか要りません。
早くバスをよこしてください、と思ったのは私だけではないでしょう。

結局、僕がシャトルバスに乗れたのは並び始めてから2時間半後、
21時半過ぎのことでした。
雨に打たれ、寒さに耐え、トイレに行くことも許されず、
何の設備もない暗いところで2時間半。拷問です。
やっとシャトルバスに乗った観客は皆無言でした。


07_JapaneseGP_SAT40.jpg
大混乱のシャトルバス乗り場。地獄絵図です。


シャトルバスに乗ってしまえば渋滞なんてありません。
1時間ほどで大雄山の駅に到着。
一体、僕たちはなぜあれだけ待たされたのでしょう?
公式発表では場内のバスルートが陥没したため、と言っていますが、
そんなのは全く信じられませんでした。
だって、別の場所へ向かうバスは全然空いていたり、
行列なんて全くできていないバス乗り場もあったり、
あきらかに我々大雄山行きのバス乗り場だけが、有り得ない行列だったのです。
場内のバスルートの陥没が原因なら、どの乗り場も混雑するでしょう?
でも、我々の乗り場だけが混雑していたとなれば、原因は一つ。
バスが足りなかった、ということです。
想定を超える人だったということです。
FSWは道路の陥没のせいにしていますが、それは言い訳にすぎません。
明らかにバスと観客の見積もりを誤ったのです。

シャトルバスを降りてからも、災難は続きました。
小田原駅まで出たものの、なんと東京方面行きの東海道線の終電が
行ってしまったのです。
あれだけひどい目にあって、小田原に取り残された・・・。
もう泣きたくなりました。
なんでF1を見に行ってこんなひどい目に合わなきゃならないのか。
F1って1年に1度のお祭りじゃなかったっけ?
高いお金を払ってチケットを買い、楽しみにしていたF1で
こんなひどい目にあうとは全く予想もしていなく、体力的というより
精神的にショック状態でした。
JRは乗れませんでしたが、幸いにも小田急線がまだ動いていました。
仕方ありませんので、小田急線に乗り、一番自宅に近い駅まで行って、
そこからタクシーで帰るしかありません。

結局、その日に家まで辿り着いたのは夜中の1時半でした。

最悪でした。

F1を見に行って、これほどの屈辱はないです。
正直、帰りの電車やタクシーの中では決勝を見に行くのはやめようかとも思いました。
でも、ここでやめたら負けです。
その日は夜中に遅い遅い夕食を食べ、お風呂に入り、2時半にはベッドへ。
翌日は決勝日。一番の混雑が予想されます。
のんびりしていては大変な目にあいます。
翌朝も早起きするべく、5時に携帯の目覚ましをセットして、その日は眠りました。

観戦記、日曜編に続きます。


あ。忘れてました。本日のツーショット写真。

07_JapaneseGP_01.jpg

グランドスタンド裏でFMの公開放送を終えたピエール北川さんと一緒に。
ピエールさんに一緒に写真いいですか?と聞いたところ、
いいですよ~いいですよ~、ささ、こっちのパナソニックの看板の前で~。
とピエール節炸裂。
「いつも鈴鹿やもてぎではピエールさんの実況楽しみにしてますよ。」
「まさか富士で会えるとは思ってませんでした。」
などと少し会話。
「いろいろね、大人の事情があって実況はできないけど、
 ピットFMはやってますからね。」
と元気いっぱいピエールさん。
で、↑の写真となったわけです。

いや、ホントに僕はピエールさんの実況が聞きたかったですよ。
サーキットの盛り上がり方が全然違いますもの。
あんなにつまらない場内アナウンスなんかやめちまえ!