先週の自主稽古会は演武会の後も日本に滞在されていた英国松濤會(KDS)のベルナルド先生ご夫妻にお願いし、急きょ稽古をつけて頂くこととなりました。

参加メンバーは私がこれまでKDSの空手を習っていたB先生、新体道OBのS先生、甲野先生の下で一緒に稽古していたE先輩と何時も研究稽古に付き合ってくれる二人。

かつてないほどに充実感のある楽しい稽古でしたが、何より嬉しかったのは皆がベルナルド先生の稽古に興味を持ち、気がついたら”KDSセミナー”みたいな感じになっていたことです。
と言うのも、Eさんも何時も一緒に稽古している二人も自分のテーマを持って自主稽古へ参加したので、ベルナルド先生とは私が中心に稽古し、もし他の皆が私達の行っている稽古を観て興味を持つようなら交流すれば良いくらいに考えていたのです。

しかし、蓋を開けてみたら最初の基礎稽古から惹きつけられ、結局は最初から最後までベルナルド先生ご夫婦の指導を皆で受けることになりました。
私はそれはKDSのメソッド、つまりは原田先生の空手、さらに言えば諸々の脚色が加わる以前の江上空手の魅力に惹かれたのだと思います。

S先生もE先輩も他の面々も其々の実力の差はあれど、一種の武術マニアですから本当に自身の稽古に繋がると感じる稽古方法以外には飛び付きません。
そんな私以上に武術に拘りのある稽古仲間が実に楽しそうに稽古し、稽古後打ち上げでもその日の稽古を通して感じたことを大いに語り合ってくれたことは本当に嬉しいことでした。

思えばホンの三か月前、身分不相応と感じつつも甲野善紀先生へ相談の上、自主稽古会を立ち上げた成果がこんなに早く出るとは思ってもみませんでした。

とは言え、自身を鑑みてみればやっとスタートラインを超えただけ、B先生からも指摘されたように基礎から組み立て直さなくてはいけない厳しい現実があります。
けれど、これほど有意義な稽古がうけられるのならば、そんな現実さえも楽しく感じられるものです。

(写真はちょっとぶれていますが稽古法を示すベルナルド先生ご夫妻です)