ぼくたちは、バスに乗ってレンヌ駅へ。
うきお「♪あいに~じょ~ら~ぶ、つきは~かけ、しおは~み~ち~るぅ~」
うきぼう「まだ歌ってたんすか」
うきお「別れも出逢いもすべてはタイムアンドタイドなんだなあ」
うきぼう「アルフィーの歌はホントキモいっすよ」
うきお「なぜアルフィーだってわかったんだあ」
うきぼう「前にカラオケで歌ってたじゃないっすか。しかも大ラスに」
うきお「うきぼうは良く覚えてるなあ。この歌はね、大ラスに歌うべき歌なんだ。本編の最後というより、最後の最後のアンコールでね」
うきぼう「アンコールに最初も最後もないっすよ」
うきお「それがあるんだなあ。アルフィーのライブの場合、アンコールは基本2回。場合によっちゃ、3回、4回とあるんだ」
うきぼう「げげえっ! なに考えてるんすか、あのキモいジイさん3人組はっ!」
うきお「まあいいじゃないか(笑)。「TIME AND TIDE」は本当に最後の最後のアンコールで良く歌われているなあ。一番印象に残っているは、横浜スタジアム3DAYSの初日だ。1985年、なつかしいなあ」
うきぼう「オイラもニャンまげさんも、お兄ちゃんだって生まれてないっすよ、そんな大昔」
うきお「でも「星空のディスタンス」くらいは知ってるだろう。あれは84年の曲なんだよ」
うきぼう「何度も言ってるっすけどね・・・、父さんに聞かされるまで、オイラはそんな曲ゼンゼン知らなかったっすよ」
うきお「そうかあ。横浜スタジアムの3DAYSでは、3日間通して歌われたっていうのに」
うきぼう「何度も言うっすけど、生まれてないっす」
うきお「他に3日間通して歌われた歌は少ないなあ。「GATE OF HEAVEN」と・・・」
うきぼう「まったく・・・」
うきお「あっ・・・」
うきぼう「なんすか?」
うきお「あれがあった・・・。「裏切りへの前奏曲(プレリュード)」・・・」
バスはレンヌ駅に到着したよ。
以外に早かったんで、少し駅周辺を散策。
そして、駅構内の売店で飲み物を買うことにしたんだ。
ニャンまげ「オレンジ系がいいな~」
うきた「日本じゃ売ってないやつにしようよっ。これなんて見たことないよっ」
ニャンまげ「オレンジ味の炭酸みたいだね」
うきた「なんて読むのかなっ?」
猫大魔王「ORANGINA(オランジーナ)である。フランスではコカ(※1)以上の人気なのである、ウム」
うきた「わ~い、じゃあボクオランジーナっ♪」
ニャンまげ「じゃあぼくは、炭酸じゃないこのOasisっていうのにしようっと」
そして、飲み物を持ってTGVに乗車。
帰りは1等車なんだ☆
席がすごくゆったりしてたよ。
テーブルまであるんだ。
TGV1等車のうきぼうとうきた、後ろはOasisとORANGINA
うきぼう「やっぱりTGVは最高っすね。しかも1等だなんて贅沢すぎるっすよ☆」
うきた「オランジーナおいしいよっ!」
みんな快適に過ごしていたよ。
うきお「帰りは眠いんだなあ」
うきぼう「父さん、なんだったんすか?」
うきお「なにが~?」
うきぼう「さっきの「裏切りへの前奏曲(プレリュード)」っていう曲・・・」
うきお「ああ、その曲は、夏イベでのキャンペーンソングだったんだよ」
うきぼう「なんのキャンペーンすか?」
うきお「青少年たちの夏休みの非行防止」
うきぼう「なんだ」
うきぼう「元は映画の主題歌だったんだ」
うきぼう「ほうほう」
うきぼう「ちなみに、その映画には、父さんもちょこっと出演したんだよ」
うきぼう「いつもながら、父さんの過去は意外性があるっすね」
うきお「で、その当時、若い子たちの非行ぶりがあまりにもひどくて社会問題になっていたんだ・・・」
うきぼう「ほうほう」
うきお「アルフィーのその夏イベにも大勢の若い子が集まるわけだから、そういった啓蒙ソングが必要だったんだよ」
うきぼう「なるほどね」
うきお「その歌はもともと英語の歌詞だったんだけど」
うきぼう「ふむ」
うきお「英語の歌詞を日本語に変えて、タイトルも変えて・・・」
うきぼう「ふむ」
うきお「青少年の非行防止を訴える歌にしたというわけさ・・・」
うきぼう「青少年の非行なんて、今もあるんじゃないっすか」
うきお「そう・・・?」
うきぼう「馬鹿どもが騒ぐのが夏休みっすよ。つまり騒いでるのは馬鹿だけ。低脳だけ。何かを訴えたところで意味なんかないんすよ」
うきお「・・・」
うきぼう「なぜか? 低脳だから。何を言っても言っている意味自体が理解できない。馬鹿は死ななきゃ治らないんす」
うきお「・・・」
うきお「これは若者に限ったことじゃないっすよ。いい歳して働いてないニートとか引きこもりとか、そういう社会のゴミクズ、ウジムシのことも言っているわけで、いや、むしろそういうヤツのほうが歳取っててやり直しが利かない分、始末に終えないというか、とっとと死んでほしいっていうか・・・」
うきお「・・・」
うきぼう「・・・。父さん、寝たっすね・・・」
電車はパリのモンパルナス駅にとうちゃく。
うきおパパさんはずっと寝ていたみたい。
メトロに乗り換えるため、長い地下通路を歩いたよ。
うきた「ジュースおいしかったね」
ニャンまげ「そうだね~」
うきた「あんなの、日本じゃ絶対に飲めないよっ♪」
猫大魔王「そういえば、ORANGINAは、来月(※2)から日本でも発売されるそうなのである」
うきた「うきたガーン」
※1)コーラのこと
※2)2012年3月。この旅行記は2月のものです。