猫大魔王「Bonjour」
ニャンまげ「ボンジュール」
猫大魔王「Non. Bonjour」
ニャンまげ「ボンジュー・・・ルッ」
猫大魔王「ウム・・・」
ニャンまげ「・・・魔王さま」
猫大魔王「何かね?」
ニャンまげ「どうしても、ボンジュー“ル”って言ってないような気がするんですが・・・」
猫大魔王「ウム。フランス後の“R”の発音は、英語の“R”の発音とはまったく別なのである」
ニャンまげ「ニャンまげガーン」
猫大魔王「舌先を下の前歯の裏に付けたまま、舌の奥を山なりにする感じで喉を鳴らす。どちらかというと、「ハッ」とか「ガッ」とか、そういう発音なのである」
ニャンまげ「ハッ! ガッ!」
猫大魔王「すぐに慣れるのである、ウム」
ニャンまげ「じゃあ、フランスっていう発音は・・・」
猫大魔王「France」
ニャンまげ「フゴン!・・・スッ」
猫大魔王「上手なのである」
ニャンまげ「「フランス」って言ってない~。それに、最後「スッ」なんて・・・。何気取ってるんだって思われちゃう」
猫大魔王「フランス語は、語尾の子音をしっかり発音するのである。語尾が消える英語とは逆なのである」
ニャンまげ「難しいニャ~」
猫大魔王「次、Merci」
ニャンまげ「メふスィ」
猫大魔王「ウム」
ニャンまげ「ぜったいに「メルスィ」って言ってない・・・」
うきぼう、登場。
うきぼう「ニャンまげさん、がんばってるっすね」
ニャンまげ「うきぼうクン」
うきぼう「それにくらべて、お兄ちゃんは・・・」
うきた、登場。
うきた「みんなっ、アンジェリーナってお店のモンブランはすごくおいしいらしいよっ!」
うきぼう「お兄ちゃん・・・、フランス語やらなくていいんすか?」
うきた「ボクはもういいのっ。フランスにはマカロン以外にもおいしいお菓子がたくさんあるんだよ。ボクはそれを調べる係なんだ」
うきぼう「そんな係、決めてないっすよ。やっぱり、面倒くさくなったんすね・・・」
うきた「そんなことないよっ。マカロン、シルブプレっ♪」
ニャンまげ「うきたクン、macaronの発音は、マカホン・・・みたいな感じなんだって」
うきた「ええっ!? 面倒くさいよおっ!」
うきぼう「まったく・・・。そういやニャンまげさん、TGVのチケットはどうでした?」
ニャンまげ「うん。さっそくiPhoneで予約しておいたよ」
うきぼう「そりゃ良かったっす!」
ニャンまげ「パリのモンパルナス駅からレンヌ駅までTGVの旅だよ。で、ここからバスに乗りかえて、世界遺産のモン・サン・ミッシェルに行くんだ♪」
うきぼう「それもいいっすね!」
ニャンまげ「うん、ずっと憧れていたんだ。パリからはちょっと遠いけど、なんとか日帰りが出来るしね。それにTGVにも乗れる」
うきぼう「オイラは、それが一番楽しみっすよ」
ニャンまげ「うきぼうクンのiPhoneは本当に便利だよね~。フランス国鉄のチケットまで日本で買えちゃうんだから」
うきぼう「役に立てて嬉しいっすよ」
ニャンまげ「安く買える、最後の席だったみたいだよ。このあたりは、イギリスのコーチ(長距離バス)と同じだね。
早く予約すればするほど、同じ席でも安くなるんだから」
うきぼう「席さえあれば、いつ買っても同じ値段の日本とはちょっと違うっすからね」
ニャンまげ「うん。モン・サン・ミッシェルに日帰り観光をしようって思って、現地のオプショナルツアーと比べてみたんだけど、TGVで行く料金もあまり変わらなかったんだ。ところが、これは正規料金だった場合の話。iPhoneでフランス国鉄のサイトを見たら、半額以下でびっくりしたよ」
うきぼう「ネットは安いもんすよ」
ニャンまげ「そうだね~。あっ、TGV、行きは2等車だよ」
うきぼう「じゅうぶんすよ。えっ? 行きはっていうと・・・」
ニャンまげ「帰りは1等車なんだ~!」
うきぼう「ええっ! そりゃすごいっ! でもいいんすか?」
ニャンまげ「実はね、帰りは2等車も1等車も同じ料金だったんだ」
うきぼう「そんな不思議なことが・・・」
ニャンまげ「1等のほうには、変更・払い戻しの利かないPREM'Sっていうチケットがあったんだよ。これが2等と同じ料金。もちろん、変更も払い戻すつもりなんてないから迷わず1等をゲット♪」
うきぼう「そりゃ、おトクっすね」
うきお「おトクなんだなあ」
うきお、登場。
うきぼう「父さん、おトクって言葉につられて、いきなり現れたっすね」
うきお「うきぼうはフランス語の勉強はしなくていいのかい?」
うきぼう「オイラはいいっすよ。みんなに付いていくだけっすから」
うきお「とかなんとか言っちゃって~。ゆうべ、DSでしっかり勉強してたじゃないかあ」
うきぼう「うっ・・・」
うきお「うきぼうは、陰で努力するタイプなんだなあ」
うきぼう「興味があったから買ってみただけっすよ、「ヨーロッパ4ヶ国語三昧DS」。フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語が勉強できるんす」
うきお「これでヨーロッパのどの国にでもいけるんだなあ」
ニャンまげ「みんな、がんばってるなあ。ぼくもがんばろっと」
うきた「マカホン、シルブプレッ。これでいいの?」
猫大魔王「ウム」
うきお「(歌う)♪マッカロン、ロン、ロン、マッカロン、ロン」
うきぼう「なんすか、それ?」
うきた「マカロンの歌~?」
うきお「しっ、知らないのかあ! 有名な「ポポロンの歌」を!」
うきぼう「知らんすよ、そんな古そうな歌」
うきた「ポポロンはおいしいよっ」
猫大魔王「では、つづきをやるのである」
ニャンまげ「はいっ」
猫大魔王「Au revoir」
ニャンまげ「オグヴォッワーハッ」
猫大魔王「ウム」
ニャンまげ「言ってない・・・。ぜったいに「オ・ルヴォワール」て言ってない~!(泣)」
ぼくの特訓はつづくよ。
(つづく)