
もちろん、強いです。えぇ、かなり。
だものだから、ボクが内田眞由美の陰の指南役だったんじゃないかって、
一部でウワサを立てられたりして。
AKB48は、ウッチーファンだけじゃないからね。
最近、秋葉原が怖くて歩けない「なつむぎ」です。
みなさんは、「じゃんけん名人会議(Conference of Chief masters of Janken)」というのをご存知ですか?
じゃんけんの達人が集まり、その必勝法を議論する国際会議です。
「Conference of Chief masters of Janken」略して「コチジャン」は、
あは。ご想像の通り、本部はソウルにありますよ。
じゃんけんの「グー」「チョキ」「パー」みたいな、いわゆる「さんすくみ」は世界中にあるからね。
とても国際的なんだよね。
この会議で議論された必勝法は、48の文章にまとめられていて、
よく「48手」などと言われてます。
あ、48ってのは、AKB48にかけたわけでも、相撲の決まり手の数になぞらえたわけでも、
もちろんその他のなにかを意識してのことではないので、念のため。
今日は特別に、コチジャンの必勝法の骨子をきわめて単純化して説明しちゃいましょう。
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それは...
相手が「グー」をださんとするときは「パー」を、
「チョキ」をださんとするときは「グー」を、
「パー」をださんとするときは「チョキ」を出すべし。
実に簡潔明瞭です。
これに従えば、いや、鍛練によって従うことが可能になるならば、
かならず勝つという、コチジャンの学問的成果の精華中の精華です。
これを実現するためには、長年の研鑽と修養によって相手の行動を予想する能力を身につける必要があります。
でもその能力は、誰にでもすぐに身に着くものではありません。
ですので、少しトリッキーではありますが、以下に述べるような方法で、
相手の行動を予想する次善の策が推奨されています。
試合の前に、「キミ、なんかグーを出しそうだね」と相手の心を読む振りをする。
こう言って、相手に精神的動揺を与えることは、必勝法を習得中の初学者にはとても良い経験になります。
1 「グーを出しそうだね」といわれて、なるほど相手はパーを出すつもりだ。じゃぁ「チョキ」を出そう。
こう考える人は、かなりレベルが低いと見られます。
「チョキ」を出してきた相手には、その後、あなたは特に策を弄することなく勝ち続けることができるでしょう。
2 「グーを出しそうだね」といわれて、なるほど、そう言われた自分が「チョキ」を出すだろうと考えて「グー」を出すつもりなんだな。それならば裏を読んで「パー」を出して勝とう。
そう考える人は、並みレベルです。
あなたは、相手が「パー」を出したパーな人間、じゃなくて並みの人間だということを念頭に置いて、その後の試合に備えれば、連戦連勝は間違いありません。
3 「グーを出しそうだね」と言われて、そうか、こっちが裏をよんで「パー」を出すと考えてるんだな。こっちは裏の裏を読んで「グー」を出して、相手の「チョキ」に勝とう。
このように人考える人は、かなりひねくれものです。
もし相手が「グー」を出して来たら、彼がひねくれものだと言うことを意識しておきましょう。そうして自分も適度にひねくれれば、その後、負けることはないでしょう。
4 「グーを出しそうだね」と言われた時、相手は自分のことを、裏を読んで「パー」を出す程度の(パーな)選手だと思ってる振りをしてるんだ。そう安心させておいて、こちらが裏の裏を読んで「グー」を出すところを狙って「パー」で勝つつもりだ。ここはもうひとつ上手を行って「チョキ」を出そう。
ここまで考える人は、かなりレベルが高い可能性があります。
相手が「チョキ」を出すような選手であれば、あなたにとって強敵になるでしょう。
でも、大丈夫です。
あなたはいままでの思考実験で、「グーをだしそうだね」と言われた時の選手の心の動きの基本を、既にすべて把握しているからです。
もう、実際の試合に際して、相手が出す手が「グー」だろうが「チョキ」だろうが「パー」だろうが、いまのあなたに怖いものはありません。
試合の前に言ってみる言葉は、「キミ、なんかグーを出しそうだね」ばかりではありません。
これ以外にも、相手の行動を予測するための方法としては、以下のバリエーションがあります。
これらを念頭に置いて、さらに腕を磨いて下さい。
相手の性格によっては、
「次、ボクはチョキをだそうかな」
といった言い方も、相手の能力を適切に把握するために有効な言葉です。
その他にも、
「キミは、何をだすつもり?」
とか
「キミは、ボクが何を出すと思ってるの?」
などと、相手の考えを問うてみるという手もあります。
もちろんその答えが正直なものかどうかはわかりません。
しかし、いままでの訓練を積んできたあなたにとっては、相手の答えの真意をつかんで裏をかくのはたやすいものです。
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もう、ほとんどの技をお伝えしたも同然ですが、最後に必殺の秘伝技を伝授したいと思います。
それは、以上の技をすべて敵に教えてしまうことです。
自分が身に付けた技をすべて敵に教えてしまう。
なのにどうして、それで相手に勝つことができるのでしょうか。
つまり、こうです。
この技をあなたに教えられた相手は、あなたの一挙手一投足を捉え、推理をめぐらし、勝とうとするでしょう。
ということは、あなたの一挙手一投足が、相手の出す手を決定するということです。
つまり相手は、あなたの表情、しぐさ、言葉のすべてに、既にコントロールされてしまっているということです。
そして、自ら負ける手を出してくるということなのです。
この段階に至ったあなたは、
自分が「グー」をださんとするときは、相手に「チョキ」をださせるように、
「チョキ」をださんとするときは、相手に「パー」をださせるように、
「パー」をださんとするときは、相手に「グー」をださせるように、
行動するだけで良い、ということになります。
研鑽を積んで、必勝の人生をお送りください。
