この前、このブログテーマ「ラテン・ブラジル」で記事を書いたのが2月2日だな。
もう3ヶ月以上経ってしまった。
そのとき紹介したのは、バチャータ 。
今日は、マンボだよ。
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ラテン音楽のリズムで、何を知ってる? って聞かれたら...
「マンボ」ですか? 「サルサ」ですか?
このあたり、世代が別れるところだろうなぁ。
ボクはもちろん「マンボ」な世代です。
あ、いや、微妙に「サルサ」かも。
平均すれば、ラテン音楽のジャンルの中で、日本人に一番身近なのが「マンボ」だと思う。
そして、日本人にとってマンボといえば、やっぱり「マンボNo.5」だろうね。
ジャジャッ、ジャジャジャジャッ、ジャジャジャジャジャッ、ジャジャジャジャジャッ
ア~~~~ ウッ!
ですね。
ちゃんとリズムを取って歌って下さいね。
キューバ生まれのマンボの王様ペレス・プラード(Perez Prado)の作品です。
王様の曲のなかには、
セレソ・ローサ(Cerezo rosa / Cherry pink and Apple Blossom White)とか、
エル・マンボ(Que' rico el Mambo / Mambo Jambo)とか、
日本人にも親しまれてきた曲が、多いですよ~ (ただし、世代限定 笑)
さて、「マンボ第5番」は、
「シャネルの5番」、「パーマン5号」とならんで、「世界三大 No.5」と言われています。
寝るときには何を身につけるのですか? との記者の質問に、
マリリン・モンローが答えたのが「シャネルのNo.5」。
おむつもとれない2歳児でありながら、
悪と戦うパーマン軍団の一員。愛称はパー坊、本名は山田浩一が、「パーマン5号」。
そして、マンボの王様ダマソ・ペレス・プラードが作曲し、世界的にマンボを流行させた、
1950年の超ヒット曲が、「マンボNo.5」です。
翌51年には日本に紹介され、マンボブームを引き起こしたのだとのことです。
当時、マンボを踊る青年「マンボ族」とか、
彼らがはく細身の「マンボズボン」とか、
とてもおしゃれだったようですね。
あ、いくらボクでも、この時代にマンボを聴いてたわけじゃありません。
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でも、マンボNo.5を、1曲まるごと聴いたことのある人は、案外少ないんじゃないかな。
なのに、どういうワケかみんなが知っている。
決して詳しくはないけれど、みんながちょっとは聞いたことがある。
絵に興味が無くても「モナリザ」を知っているように、
クラシックが疎くても「運命」の出だしを知っているように(おぉ、これも第5番)、
理論物理なんかちっともわからないのに、「e=mc2」を知っているように、
ほとんどの日本人がマンボの第5番を口ずさむことができるのです。
そして、「スターびっくり㊙報告」でブーブークッションの上に座ってしまったアイドルが、
驚いて立ち上がって、逆送りでまた座って、ってな映像を思い出すのですね。
そんなマンボNo.5の人気は、なかなか衰えません。
オリジナルから20年程経って、
日本では高中正義が艶っぽい音色のギターで演奏したし、
さらに20年程して、
インチキ臭さプンプン、女ったらしの昔のマフィアってスタイルの、
Lou Bega って歌手(ドイツ人だということです)がカバーしてヒットさせました。
そんなこんなで、今日の You Tube は、ペレス・プラードとルー・ベガ。
この2つの演奏の間に横たわる40年間を味わってくださいね。
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さてさて、
マンボの王様は偉いんだという話題を1つ。
キューバの旧宗主国スペインの首都マドリッドには、
彼のラテン音楽における偉業をたたえたマンボな美術館、
ヨーロッパ3大美術館の1つ、
その名もMuseo del Prado(プラド美術館)まであるんです。
しかも、彼の生まれる前からね。
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今日はマンボの紹介というより、マンボNo.5の紹介になっちゃったな。
マンボが、他のラテンのリズムと、どこがどんな風に違うかについては、また後日。