前回の preflop position のイントロ編に書きましたが、少しおさらいをして、early position について話したいです。頭おかしいぐらい長いです(笑)これは for poker maniacs. 基本めちゃくちゃ長く、細かく、分析したいです。ここまで、長いと上級編ですね。根気強い人しか多分読みません。読むだけではなく、分かって実践できて、ここまで分析したら中級者レベルだと思います(ブラインドが高いJPUL的な感じで書きました)。

おさらい:

一つだけ覚えてほしいのは、定石として、early position であればあるほど、あなたはfoldすべき。

なぜ?

例えば earliest position(最初にアクションする人)が 67 suited や 22 で limp したとしよう。そしたら、あなたは残り8人の人の check や call を期待しなければいけない。確率的に8人も raise しないなんてあまりないです。つまり、ほとんどの場合、あなたは reraise されて、67 suited や 22 を降りなきゃいけないのです。序盤の JPUL で、比較的あんま aggressive じゃないから 67 suited で limp するんだったら・・・まあ ありかもしれないけど、2倍から3倍コールする覚悟で。ほとんどの場合降りなければいけないのであれば、定石としてプレイしないで、チップスを無駄にしないことが大事。(2番目の early position からでも、7人抜けなければいけないので厳しい。同じことが言える)

ブラインドがあがればあがるほど、これは大事です。最初の二つの earliest position からは 8~9割降りるのが定石として正しいのです。

もう一回いいます: 定石的に、最初の二つの earliest/early position からは 80%-90% fold するのが定石です。

このことを頭にいれて、early position について話します。


まず「トーナメント序盤でのリンプ」の状況:

はじめてに近い初心者が early から limp したら:
Positionとかハンドの強さなどあまり知らない。何を持っているか、わからない。AA でも limp してくるだろうし、A2でも face card 二つでも強いと思うような時期。警戒はしたほうが良いが、読みにくい。J2でも 57 とかで limp する場合も。この手の初心者はほんとに怖い。正直良い手札が来たときにはチップスを巻き上げたいので、どのくらいの re-raise(2倍ー3倍?4倍?)までコールしてくるかを観察する。どういうハンドで limp してくるのかを観察。他の人にチップスをあげてしまう前に自分が全部とりにいきたい。

初心者が early から limp したら:
最初の項目とあまり変わりませんが、多分 J2 や 57 limp など、強くないハンドはある程度プレイしてこないかも。それこそ、89,10J, QJ limp や pair limp (22-AA), あまり強くないAce(A2-A9) での limp などしてくるのかも。でも「初めてに近い初心者」よりは、持っているハンドの範囲として、少しタイトになっていると判断すべき。しかし、こういう 'loose' なハンドで limp してくるぐらいだから、まだまだ ’loose' である。序盤であれば(2倍ー3倍)はコールしてくるかも。逆にこういうプレイヤーが2~3人とかいる場合で AAなど持っていれば(4-5倍レイズ)などをして、相手を一人に絞り込むほうがよいかも。

まあまあ上手い人が early から limp したら: 
大体定石が少しずつ分かっているので、弱い Ace などで early からは入ってこない(A2-A9)。もしプレイをする場合、意識的に suited cards をプレイしだす。J10 suited, 87 suited などで limp してくるかもしれない。結構大きな確立でペアを持っていると思われる。22-T T などで set を狙っているかも。まぁもしかしたら、すごい良いハンドで limp して、re-raise を狙うかも。AA limp で re-raise 狙いなど。

上手い人が early から limp したら:
上手い人はそもそも、あんま early からlimpしないです。8割ー9割は降ります。しかし、初心者が多いテーブルの場合、あえて、いっぱい limp して序盤にリスクをとることがあります。なぜなら、flopで良いものがくれば、初心者からchipsを全部巻き上げる自信があるからです。それこそ、57 suited, 52 suited,34 suited など、他の人たちのカードとかぶらないカードをプレイして、すべてチップスを巻き上げる狙いで limp することはあります。例えば、57 を持っていて、6人 limper がいて、flop 55A だったら最高ですよね? Slowplay もあり。又は aggressive に初心者の weak ace にコールをさせ、じわりじわり初心者からチップスを巻き上げるのもありです。
しかし定石的にいうのであれば、上手いひとは suited connector か pair を持っている可能性が高い。 Pair を持っている可能性が一番高い。

次に「トーナメン序盤でのレイズ」の状況:

はじめてに近い初心者が earliest/early position からレイズしたら
JPULで、たまに観察していると A2 で early からレイズしたり、QJ で early からレイズする初心者などもいます。あんまり、感覚的に何が強いか分からないから、警戒しないといけない。Minimum raise の意味とか、なぜ raise しているか、自分でも分かっていないから、一番良いのは、最初はこの項目に当たる人たちのプレイを観察して、どういうハンドでレイズしているのかを分析すること。かりに A7 で early からレイズして初心者などがいたら、何故レイズしているのかが分からないのだから、かなりの確立で、リレイズをコールしてくるであろう。リレイズの意味が分からないのだから。
Counter としては、どういうハンドでレイズしているかを観察し、良いハンドをまち、リレイズする。Bluff は初心者には通じません。Blind stealもそうですが。

初心者が earliest position からレイズしてきたら:
初心者でも、割と序盤でそこまで強くないハンドで攻める必要性がないと分かっているので(blind steal しても、75ぐらいしか儲からない)、初心者でも強いハンドを持っていないとき以外、レイズしてこないはず。序盤でレイズしてきた場合、TT-AA を持っているかもしれない。又は AQ か AK を持っているかな、と自分は思う。たまに KQ が強いと思って、すごい aggressive に攻める人もいますが、こういう人たちはまだルース/初心者。良いカードが来たとき狙いやすい。

まあまあ上手い人が early からレイズしてきたら:
まぁ良いカードもってんのかな?的な感覚で見て、結構リスペクトして fold したほうが良いかも。というか、early でこういう人がレイズしてきたら、基本持ってますね。fold fold. TT-AA, AQ, AK.

上手い人が early からレイズしてきたら:
これは読みにくい。基本ブラフはしていない。なぜなら、「リスク対ブラインド steal額」が全く美味しくないし、小さなポットに limp して、suited connector やペアなどで大きなポットを狙うのが上級者のやり方だから。しかし、考えなきゃいかないのは、本当に強かったら check-raise を狙ってこないか?つまり、このプレイヤーは AA や KK を持っていた場合、初心者を狙って3-4倍レイズしてくる人なのか、それとも limp して check-raise を狙ってくるプレイヤーなのか、判断しなければいけない。しかし、序盤ではあまりにも AA limp はリスクが高いので(5人ぐらいついてくるかも)、やっぱり ’裏’ をついて4倍レイズぐらいしてくるかも。判断が難しい。無難に行くなら、fold.

「トーナメン中盤でのリンプ」の状況:

初めてに近い初心者が limp してきたら:
まだ、中盤で earliest position から limp してくるような人なら、途中で lucky になったか、少しずつ減ってるはずです。というか、初めてに近い初心者は、ほとんどいなくなる期間です。もしいる場合、観察を続け、チップスを全部巻き上げる事を狙おう!あんま early position limp の知識などもないので、あんまハンドを恐れなくて良い。ただし、ブラフはあんま狙わないほうがよいかも。

初心者が early から limp してきたら:
初心者でも、ブラインドの高さに気づいてるはず。だからあまり limp はしないはず。それでも limp をしてくるなら、KQ, KJ, QJ, Q10, A9-AK, ペアを持っている可能性がある。しかし初心者でもペアを持っていたら(66-JJ)ぐらいであれば raise をするはず。つまりこの中盤で limp をするということは QQ, KK, AA, AQ, AK や強いハンドの可能性もある。

まあまあ上手い人が early から limp してきたら:
確実に66-AA, QK, AQ, AK などは持っていると思われる。警戒してfoldして観察をするのが良いかも。

上級者が early から limp してきたら:
同じくペアか AQ, AK などは持っていて、AK や QQ などで check-raise を狙っているかも。警戒して。Fold して観察するのが無難。
 

「トーナメン中盤でのレイズ」の状況:

初めてに近い初心者が early でレイズしたら:
良いハンドを持っている可能性もあるが、A2-A9, JQ, QK, K10, KJ など広いハンドの可能性がある。この初心者はすごいタイトなのか、それとも black jack で言えば、合計20以上のハンドで raise するのか?観察する。良いハンドを持っていれば、isolateしてチップスを全部巻き上げよう!

初心者が early でレイズしたら:
初心者でも、ブラインドの高さが分かっているので、良いハンドを持っていると思われる。ペアか合計 20 のハンドであると思える(QK, AQ, AJ, etc, 又は ペア)。初心者は割りとタイトな可能性もあるので、下手したら上級者よりも良いハンドを持っていると思われる。現実的には、まだ中盤なので AQ-AK, TT-AA ぐらいのハンドを持っている可能性がある。Middle pair で初心者はレイズしてこない。逆にタイトな初心者の場合、上級者よりも警戒が必要かも。

まあまあ上手い人が early でレイズしたら
読みにくい。でも「何か」を持っていると思われる。弱いペアや middle pair な場合、強いペアよりもっと賭ける傾向があるかも。例えば、22-44 だったら、4倍レイズで steal したり(すごいaggressiveだったら)。55-99 だったら、3.5倍ー4倍レイズなど。Low-middle pair な場合、相手を一人に限定したり、TT-QQ とかだったら、3倍かもしれないし。KK-AA だったら、アクションが欲しいから、2倍、2.5倍、3倍レイズなどが一般的。

上手い人が early からレイズしたら:
これは確実に何かをもっていますね。ブラインドが高い JPUL の場合は trick play など使う余地がないですから。上手い人は読みにくいように工夫します。例えば、22でも AA でも3倍ー3.5倍レイズ、と同じように賭けたり。又は、AKを持っているのだけど、たまに limp したり、たまにレイズしたり。絶対読まれないようにします。こういう上手いプレイヤーから観察して、技を盗んでください。でも一般的には何か持っています。ペアか AQ 以上。


「トーナメン後半でのリンプ」の状況 

JPULの場合、ブラインドが高いので limp する人は少ないと思います。逆に limp してきた場合、よほどの良いカードを持っているのか、狙える初心者の場合ですね。これも観察とかによります。でも、ブラインドが高いのに limp する人がいたら、相当警戒してください。一般的にはリスペクト。

「トーナメン後半でのレイズ」の状況: 

初心者に近い人が early から raise したら:
何を持っているかはランダムですね。ただ、こういう人が生き残ってる可能性はよほど lucky になった可能性は低い。ブラインドに対してどのくらい持っているのか、その人のやる気は?何を考えてるのか?今までの観察で対応するしかない。

初心者が early から raise したら:
ブラインドに対して、3倍以上とか余裕があったら、ペアか KQ か A10 以上は持っていると思われる。タイトな初心者か変なカードで攻める loose aggressive player か観察で見極めよう。一般的に big blind が次に回ってきて、とびそうな場合、かなり広範囲な弱いカードを持っている可能性がある。A2-A9, 合計20以上のカード。22-66などなど。観察。

まあまあ上手い人が early から raise したら:
これもタイトか、super aggressive か判断する必要がある。そして、ブラインドに対していくら持っているか。Big blind が回ってきてるか?この人は一位をとるためにやっているのか?Bluffするのか?Aggressive stealerか? チャンスをとることを恐れないか? 観察。

上手い人がearlyからraiseしたら:
上手いからってカードがきてるとかぎりません。くるカードは皆と同レベルです。大体上手い人は aggressive な可能性がありますから、上手いからって初心者に比べて良いカードを持っているとは限らない。むしろ、初心者に比べて弱いカードを持っているかも。その人の目標、リスクをとるか、性格、どんなハンドで steal するかなどを細かく観察。
     


JPUL などブラインドが高いポーカーよりの記事ですが、多少、ブラインドが遅いポーカーにも当てはまると思います。少なくともテーマは当てはまります。観察が一番大事。そして「考えるポーカー」をする。前も違う記事で言いましたが、「なぜ?なぜ?なぜ?」と常に考える。 

かりにプレイが失敗しても、なぜそういうふうに行動したのかを説明できたら、悪いプレイではないです。かりに 27 でall-in 言っても、「相手は AA や premium hand 以外なら降りると思った」とか説明できれば、決して悪いプレイではないです。しかし、JPULで悪質にあんま上手くない人は、自分のカードだけ見てプレイします。中盤で一人 early position all-in, そして middle position から2人コールなのに、KQ や A10 でコールしてきます。もしポジションを考えてプレイしていたら、3人相手に KQ や A10 でコールできるはずがありません。Early は AQ, AK など持っているかもしれませんし、early をコールした middle position の人は AA, KK など持っている可能性が高く、 KQ や A10 などとかぶるからです。自分のカードだけ見てプレイしている人は、今度は相手の見えないカードに焦点を当て、視野を広げると上手くなると思う。

ポジションを理解し、観察し、「考えるポーカー」をすれば、確実に上手くなります。自分のカードだけ見て、「KQだから、まあまあ強いかも・・・3人相手にコール!」みたいにプレイする人は上手くならないと思います。

考えるポーカーは強い

たけや