RENEGADE GENTLEMAN / LARRY CARLTON
RELEASED 1993
驚きのアルバムです。ラリー・カールトンと言えばコンテンポラリー・ジャズとかフュージョンとか、曲で言えばRoom335というイメージがあるのですが、このアルバムは何とですねサザン・ロックとブルーズのアルバムなんです。
カールトンがブルーズ 耳を疑いましたよ。コンテンポラリー一本やりだと思っていたのですが、どういう心境の変化なんでしょうか。今までの路線に慣れ親しんできたRandyは驚いてしまいましたな。ブルーズ自体は嫌いではないので問題はないのですが。
カールトンのブルーズ・・・・です。
1988年に再起不能とまでいわれた交通事故に遭い、そのことが転機になったのかどうかはわかりませんが、後の1991年にカールトン自身のスタジオ「Room335」で数曲のレコーディングをしていたときに、何かがはじけたようです。プロフェッショナル中のプロフェッショナルでも、こういうことがあるんですね。
ただ、クルセイダーズでギターをプレイしていたカールトンですから、気持ちの根底にはスマートなフュージョン的な手法の編曲よりも、ずっとずっとストレートな行き方の方が性に合っていたのかもしれません。
して、このアルバムですが、これはカールトンが思いのままギターを弾きまくってまして、Room335収録アルバムにあったいわゆる「練られた」ものではないんですな。
勿論、圧倒的なフィガリングとピッキングは健在ですが、カールトンを語る上で絶対に忘れることは出来ない「ギターを歌わせる」こと・・・ブルーズを演奏することでその感情豊かなプレイが、他の追随を寄せ付けない程生々しいギター・プレイをしているんですな。
でも、やはり最初は違和感はありました。レーベルの意向とはいえコンテポラリーの世界でその名を不動のものとしていたのですから。少なくともRandyのイメージはそうでした。
ある程度の地位まで上り詰めたところで「本当の俺はこれなんだ」と、ソロ活動に突入し転けるミュージシャンの多いこと。カールトンもそうなっていくのでしょうか。
ギター弾きのRandyはギター・アルバムとしては申し分のないアルバムに仕上がっていると思いますが、どうなんでしょうか。このアルバム・・・廃盤みたいですな。
1. Crazy Mama
2. R.C.M
3. Sleep Medicine
4. Cold Day In Hell
5. Anthem
6. A man A.C
7. Never Say Naw
8. Farm Jazz
9. Nothin' Comes
10. Bogner
11. Red Hot Poker
12. I Gotta Right
【おまけ】
やっぱりRoom335が聴きたいっ。LIVEの3連発なんですが、サウンドが軽い順から紹介しますね。
歌うギターと圧倒的なフィガリングが堪能できます。ベースも凄いですな。3本とも演奏曲はRoom335です(^_^;)
■Larry Carlton & Lee Ritenour - Room 335
ES-335使用
http://www.youtube.com/watch?v=JfchN7G-oQk
■Larry Carlton - Room 335
http://www.youtube.com/watch?v=VwGHaKbnoL8
■Larry Carlton - Room 335