2013年11月3日 両神山八丁尾根コース登山報告

毎年、この時期は必ずといっていいほど両神山に登ってます。北アルプスや上越の山々の紅葉の見頃が過ぎて、「さて、次はどこに・・・」となったとき、両神山からお呼びがかかる、というわけです。そして、両神山に登った翌週に妙義山の紅葉がいい具合になるという流れになるわけです。

その紅葉、昨年、一昨年は不作でした。色付きがくすんだ感じてイマイチでした。
今年は、北アルプスの穂高周辺の紅葉が特に素晴らしかったものの、他の2000m級山岳はダメでした。はたして両神山は・・・
となったとき、ヤマレコにいい感じの紅葉の写真がアップされていたのを目にします。
これは期待できるかも・・・そんな中での山行です。

今回は、単独ではありません。
いつもの横須賀市の山仲間2人と職場の上司の計3人が同行します。
私以外は両神山初めててしかも八丁尾根の険しいコースを登るという勇気ある参加(というより無理やり誘った!?)です。
大丈夫かなあ~・・・

7時に花園インターで待ち合わせ、そこから私の車で一緒に・・・という予定でしたが、3人は帰りに温泉に立ち寄るというので一旦道の駅「龍勢会館」まで2台で行き、そこから私の車で行きます。
国道299に入るとあとは峠の志賀坂トンネルまで一直線です。標高が上がるにつれ色づいてくる紅葉に心を躍らせながらどんどん進んでいきます。10Km以上まったく信号ないのでスムーズですしね。右手には二子山の絶壁がすごい迫力で迫ります。そんな二子山はクライマー天国。岩場の説明など少々しながらつづら坂を登っていくとトンネルに着きます。このトンネルを通過すると群馬県の秘境、上野村に行ってしまいますから、手前を左折して心細い林道に入っていきます。この林道をぐんぐん進めば八丁トンネルを経て登山口である落合橋に到着するわけです。

この林道、ただのアクセスのための林道ではないんです、実は。
春は新緑のドライブに、そして秋は紅葉狩りドライブに、と素晴らしい景色を提供してくれるんです。林道の入口はちょっと薄暗くて「雰囲気ワルぅー」みたいな感じですが、すぐに周囲が開けてきて標高が上がるにつれて真っ赤や真っ黄色に色付いたもみじのトンネルを通過したり、両神山の西岳・東岳の岩峰群を眺めたりと圧巻の景観が広がります。

まあそんな景色に見とれながらも、登山口に急がなくては・・・という意識が働き行きは素通りです。そして、8時50分落合橋に到着しました。

とりあえず登山口付近の駐車スペースに空きはありません。なので橋を渡ったところのスペースに一台だけ空きがあったのでそこに置きます。急いで準備をし出発します。ジャスト9時です。


自然と戯れながら
ここが登山口。写真のはしごを登って入山します。

しばらくは右手に沢の流れを眺めながらそれほど高度感のない崖の上を登っていきます。新緑の頃も気持ちの良いところですね。
やがて水流から離れて山腹をジグザクに進み尾根状の部位に達し、そこをひと登りすると周囲が明るくなってきます。つまり針葉樹→落葉樹の構図となるわけですよ。
ここまで登れば峠がなんとなく見えてきます。元気が出ますね!

でも私は体力不足ですでに息切れ気味です。
「お腹空いちゃったー!」というMUさんに
「峠にテーブルと椅子があるんで先行ってて」と伝えて、私はゆっくり登ることに。
で、いつもは元気のいいM君は、体調を崩していて本日はグッタリ気味・・・というわけで私と同じペースで登ります。

と、峠のすぐ下の登山道から少し外れた斜面で人が何やらごそごそと・・・

ちょっと興味があったので話しかけてみると
「昆虫を・・・」
「クワガタとか?」
「その通りです!」そして「緑色に光ってるクワガタ・・・」
「ルリクワガタっていうのは知ってるんですけど・・・」
「よくご存知で・・・」
のような会話があって、
この個体を見せてもらいました。


自然と戯れながら『コルリクワガタ』だそうです。紫色とか、ルリクワガタといっても色々あるそうで・・・
ここだけで3種類の個体が存在しているとか。
いやいやクワガタといえど奥が深いんですねえ~・・・
ちょっと感心してしまいましたよ。

でもね、そのあと残念な話も・・・
「このクワガタ育てるんですか?」
「いや、もうシメてます」
「・・・」

つまり殺してしまうんですねえ・・・・

まあ何やかんだで時間をつぶして峠に到着。
休憩中のMUさんとその上司のSさんと合流していよいよメイン縦走路に突入していきます。

自然と戯れながら
峠から少し登ってちょっとした岩峰の上に立てば周囲の展望が広がってきます。曇っているため紅葉の発色が悪いですね。本当はもっと鮮やかなんですけどね。まあいいか!

自然と戯れながら
山肌の紅葉はさらに素敵なんですよ。でもブログサイズに縮小しちゃうとパッとしないんですね。

自然と戯れながら
そんな景色を楽しみながらも、緊張感のある鎖場を慎重に登っていき、八丁尾根コース最難といわれる鎖場を突破すれば行蔵峠のピークに到着です。

自然と戯れながら
行蔵峠で一服です。
同行者の方々、初めての八丁峠といいながらもサクサクと鎖場を登ってますね。この調子なら剣ヶ峰までまったく問題なしです。それどころか楽しそうですよ音譜

あっ、でね若干一名、M君ほとんど死んでますガーン
頑張ってビックリマーク



自然と戯れながら
里山の雰囲気ですなあ~


自然と戯れながら
そして西岳に立てば、東岳がキレットを隔てて屹立してます。
ここからの登り下りが核心部というわけです。といっても問題ないでしょう・・・


自然と戯れながらまずはキレットからの登り返しで龍頭神社へ。
龍頭神社といっても小さな祠が祭ってあるだけのシンプルなものですけどね。

龍頭神社からナイフリッジもどきの岩場を通過していったん下り、東岳の最後の登りに取り付きます。

東岳のピークまでは鎖場の連続となります。その中でも傾斜のきついところの鎖場が2ヶ所、あとはまあそれなりの、といった感じ。鎖場が連続する・・・となるとどうしても渋滞しがちになりますね。今回は紅葉のピーク時期といいながらも団体さんがいなかったため目立った混雑にはなりませんでした。

しかし・・・
まあちょっとしたトラブルはありまして・・・
トラブルといっても、内輪もめというか・・・といっても我々のじゃなくて、前を行く2人パーティなんですけどね。私の目の前で言い争いになって(2人とも70歳くらいかなあ~)・・・というのも、ロープで確保しながら登っていて、そのロープをめぐるトラブルだったんですよ。最後には確保されてる人が切れてしまって、「もうロープ外してくださいよむかっ
「後ろが詰まってるじゃないですかむかっ」って感じすね。
結果的には私が煽ってしまったみたいで・・・気まずかったですあせる

自然と戯れながら
何やかんやあって、でも無事東岳到着しました。

なぜか東岳の一部の紅葉が綺麗なんですねえ~
ほぼ東岳の標高の紅葉は終わってるんですが、この赤い葉(何の木?)だけが鮮やかに色づいてるんですよ。


自然と戯れながら
そして正面の穏やかな山なみ、これから向かう剣ヶ峰方面です。確か4~5つかめのピークだったっけ。

自然と戯れながら
写真撮りまくります。

自然と戯れながら後続がどんどん到着します。皆さん剣ヶ峰が混雑していることを知ってか知らずか東岳でお昼休憩をとってます。テーブルと椅子を占拠しているのは私の同行者です。

自然と戯れながら
落葉松が黄葉が黄金色に輝いています。素晴らしいですねえ~

自然と戯れながら
剣ヶ峰到着です。一応証拠写真ということで。

頂上には20人ほどの登山者が。たぶん人出のピークは過ぎたのでしょうね。日向大谷の下りはけっこう距離もありますので遅くなると大変ですから。


自然と戯れながら
富士山もそれなりに見えてましたね。バックが青空じゃなかったのであまり目立ちませんけど、やっぱり富士山は大きいや!

自然と戯れながら
下りは作業道を利用します。ダイレクトに下りますから効率が非常にいいです。しかも、紅葉の中の下りなので癒されますし、適度な緊張感もあって同行者には好評でしたね。少なくとも退屈な道じゃないですよ。
紅葉の見頃のピークは標高でいうと1000m~1300mなので下れば下るほど鮮やかになってくるのでそれもまた良い演出となってました。


自然と戯れながら
最後は林道で紅葉狩りを楽しみました。
林道からの両神山西岳・東岳の岩峰群の見え方の変化も楽しめましたし、山肌の標高による紅葉の色付きや植生の違いによる色彩の変化も一望できます。


自然と戯れながら
珍しく記念写真も撮りました。

とにかく楽しい山行でした。

と、ここでめでたしめでたしで終わるはずでしたが・・・

下からサイレンの音が・・・・

どんどん近づいてくる・・・

パトカーだービックリマーク

レスキュー車だー!!

ヘリも飛んでる・・・・

ああ~遭難だ・・・滑落か?

どこか途中で挨拶した人の中に・・・・

詳細は不明ですが、とても気になります。

おしまい