新小5を迎えるにあたり② | 入試で燃え尽きない 頭脳の育成。season2

入試で燃え尽きない 頭脳の育成。season2

小6双子息子の中学受験戦略記。2017終了組の娘(小3夏~SAPIX、小6春にWに転塾:season1)に引き続くseason2。

■掛かり稽古、その顛末

剣道君の公開組分けテストの前日のことです。過去問で間違えた「速さ」の単元の問題の類題を、これまで彼が授業や宿題でやった問題集から私が選んでスキャンし、3枚のプリントにしました。プリントのタイトルは題して「『速さ』掛かり稽古」。掛かり稽古とは、1対1で攻める側を決めて時間内に休みなく打ち込む稽古です。

堅苦しい勉強にしないように、四谷大塚のキャラクター「よっくん」をプリントの左肩上につけ、笑いを誘うことも忘れません(笑)。

そして、速さはみんな苦労するからすでにやった問題の再確認をしよう、と動機付けをし、1問ずつ答あわせをするか、1枚毎に答あわせをするか本人に選ばせたところ、1枚毎にするというので、そのようにして始めました。

1枚目は順調に進んだのですが、2枚目でつまづき。私が答あわせををすると同時に解説をしました。しかし剣道君の様子がおかしい。涙目になっているのです。


■おだて、おだてろ、

ああ、また私がやってしまった。そう思ったのも束の間、剣道君がトイレに行くと称して席を外した間、妻から「あの子は、おだてておだてておだてなきゃ!」とのお叱りをもらいました。

小1から剣道の稽古や試合にずっと付き添っている妻は、剣道君の性格をよくわかっています。負けることや、間違いを人から指摘されることを極度に嫌がるのです。おだててそれから指摘をする、YES.but・・で接しなければいけないのです。

いや自らの過ちや欠点から学ぶ謙虚な姿勢こそ身につけるべきだ、と言いたいところですが、そういう心の持ちようを身につけてほしいと思って始めた剣道で身につかなかったのですから、仕方ありません。

いまは、そういう子のモチベーションをどうやってあげて、パフォーマンスを出してもらうか、その子の性格を所与のものとして、接しなければならない、そう痛感しました。


■自分で解くことで自信をつける

翌日、すなわちテストの当日の午前中、その時間帯としては本当は理社の総復習が理想ですが、速さの一件が片付いていなかったので、速さの掛かり稽古の続きをやることにしました。

そして、今度は、自分で演習問題集で答あわせをする、というやり方にしました。とにかく私は○×は口にしない。ただ「やったほうがいい問題」を提示だけする。あと1問にかけていいのは最大5分。答あわせは答から見るのではなく、解説から読もう、ということだけを伝えました。 そして、私は頑張りを「ほめる」!

このやり方でスムーズに行きました。剣道君は自分でタイマーで5分を設定し、「タイマー鳴る前にできた!」とか、答あわせをで間違った問題については「あーここがこうだったー」とか独り言を言いながら、ノリよくやっています。私は「いいね!」とか「お、すごいじゃん!」「がんばってるね!」とかすかさず(笑)合いの手を入れます。

3枚終わったあと、間違った問題については、私にとっては冒険でしたが、できるまで白紙の上で解けるように繰り返し解かせました。そして仕上げは、その問題の数値替えの問題である、予習シリーズの練習問題から1問やらせると、瞬時に解けるように。これには本人も手応えを感じたようです。

そして総仕上げとして、塾で演習としてやった過去問で間違った大問1の計算問題、大問2の速さの問題、計26点分を、200点40分のテストにあわせ、5分の制限時間で解かせたところ「3分で解けたー!」。

下書きも自信を持って書いています。「下書きが美しいよ!自信がみなぎっているね!」当然全問正解です。心からほめることができました。


■稽古で自信をつける

テストに行く準備をしながら剣道君がボソッとひとこと「今回は、これまでの中で一番勉強したなあ。」

これで結果もついてきて、良い循環がうまれるといいですね。


今回は、子どもに自信をどう持たせるか、親として改めて学ばされました。そして親は子どもの内なる動機にいかに働きかけるかに注力する。言葉で書くと当たり前のことですが、小5になっても、細心の注意を払いながら、子どもを見守って行きたいと思います。