「DX7」でゴジラの鳴声を作りました♪ | NOZ's Stylish Sound♪

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1980年代の音楽に輝きを放っていたシンセサイザーYAMAHA「 DX7」

繊細で綺麗な音を放つスタイリッシュなシンセサウンド「FM音源」を使って曲作りをしております♪

YAMAHA FMシンセサイザー「DX7」で、ゴジラの鳴声を作ってみました。

ゴジラの鳴声を作るに当たり、いくつか手掛かりがあります。

1つ目は、昭和29年の初代ゴジラの声は、コントラバスを録音したテープの再生速度を変化させて作られたようです。

2つ目は、エレキギターで、ゴジラの鳴声を演奏で再現している人がいました。

誰だったかは思い出せませんが、テレビで見たことがあります。

3つ目は、井上誠(いのうえ まこと)さんがシンセサイザーの多重録音にて制作された「ゴジラ伝説」というアルバムの中で、ゴジラのメインテーマの曲中に、シンセサイザーで合成して作ったゴジラの鳴声が収録されております。


http://youtu.be/ea6UAi4C3FQ?list=PLECE647D061A866A1

曲のバックで微かに鳴っているのですが、これを聴いた時は、本当に驚きました(^。^)

実は私も「ゴジラ伝説」は、レコードで所有しております。


じゃん♪



ゴジラ伝説 ジャケット

このレコードは、とても貴重なものだったのですが・・・

昨年の2014年に、「ゴジラ伝説」BOXとして、4枚組みのCDで再販されまして、その影響でレコード版の価値が下がってしまいそうです(^^;

井上さんの使用したシンセサイザーは不明ですが、とにかく実際にゴジラの声を作られているので、私もシンセサイザーで挑戦してみることにしました。


さて、私の使うシンセサイザーは、YAMAHA FMシンセサイザー「DX7」です。

YAMAHA DX7 ロゴメタリックなサウンドを作るのに、ずば抜けて威力を発揮するFM音源が、このシンセサイザーの特徴です。

果たして、これで作れるのだろうか?

疑問を持ちながら、作り始めました。

私は音色を作る時に、作りたい音色を分解することから始めます。

私のやり方は、まず、ゴジラの声を・・・

「グア~~~ア゛~~~ウ~ウン」

というように、まず言葉で擬音化させてから、6個あるオペレーターの配列を考えます。

最初の「グア~~~」の部分を複数のオペレーターで作って、途中から遅れて「ア゛」に変化するのは、別の複数のオペレーターで作ります。

「ウ~ウン」は音程変化で作ろうと思い、「ピッチエンベロープジェネレーター」を使います。

このようにして、FM音源の音色を作る設計図を、頭の中で描きます。

そして、FM音源の長所であるメタリックなサウンドを活かした音色から作りあげようと思いまして、前文にも書きました「エレキギター」から作っていくことにしました。

もちろん、初期化したサイン波だけの状態から作っていきます。

これは私の持論なのですが、既存の音色からエディットするよりも、初期化した状態から作っていくほうが、頭の中でイメージしやすいです。

まず、基本となるディストーションギターの音色を作っていき、そこからゴジラの声質っぽくしていきます。

とにかく、音を歪ませます。

この時「非整数次倍音」を作れる「DX7」が、威力を発揮します。

しかし、なかなかゴジラの声質になりません。

再度初期化して、オペレーターを積み上げて行きます。

やっぱり駄目だ・・・(´_`。)

今度は別のアルゴリズムに変えて、オペレーターを積み上げて行きます。

う~ん、いまいちだな・・・(´□`。)

この作業を、黙々と繰り返します。

結局、アルゴリズムを5回ほど交換して、やっと、それらしい音色になりました。

最初の発音になる「グア」の部分は、キャリアとモジュレーターの「アタックレイト」を上手くずらすことで再現しました。

音が出始めたら、後は持続音なので、第2ディケイと第3ディケイは、特に設定しておりません。

途中から「ア゛~~~」に変化させる所が、あまり変化しなかったので、急きょLFO(ローフリケンシーオシレーター)を、発音開始してから遅れて作動するように設定することで、何とか変化を大きくすることが出来ました。

パラメーターをいじり始めると、切りが無いので、次に進むことにしました(^▽^;)

まだこの段階では「グア~~~ア゛~~~」の部分しか鳴りません。

ここから、「ウ~ウン」の部分を作って行きます。

「DX7」の「ピッチエンベロープジェネレーター」は、4段階の音程変化を加えることが出来ます。

さて、どうしようか?

最初の1段階目と2段階を「グア~~~ア゛~~~」で使って、3段階目で「ウー」を作り、4段階目で「ウン」を作ります。

注意点は、4段階目は、鍵盤を離してからの音程変化になる部分なので、残響時間に合わせて設定します。

従って、鍵盤を押したままで「グア~~~ア゛~~~ウ~」まで鳴って、鍵盤を離すと「ウン」が鳴ります(笑)

まあ、とりあえず、鍵盤を押して離すことで、何とか作る事が出来ました。

FM音源の音色作りは、本当に難しくて、短時間で作れる時もあれば、半日掛かってしまう事も、よくある事です。

今回も、半日コースでした。

そんな時間を掛けて作ったゴジラの鳴声ですが、あくまで、ゴジラの鳴声ような雰囲気の音色です。

決して、本物には程遠いものです。

例えて言うならば、ゴジラとメカゴジラの中間のような鳴声のイメージでしょうかね?

けど、音ネタとしては、面白いかと思います( ´艸`)

せっかくなので、作った音色パラメーターを、紹介します。

YAMAHA DX7 ボイスデータリスト

「DX7」や「DX7Ⅱ」シリーズのシンセサイザーをお使いの方、あるいは「DX7」を再現した「DEXED」などのソフトウェアシンセをお使いの方であれば、この音色を使うことが出来ます。

興味ある方は、「DX7」ボイスデータ表を見ながら、ボイスを初期化してから入力してみて下さい。

ボイスデータリストの空白になっている部分は、初期値のままで設定してませんので、そのままでOKです。

鍵盤を押すと、いきなり強烈な音が出ますので、注意して下さい!

3オクターブの「ソG(ノートナンバー67)」を使って調整してありますので、3オクターブの「ソG(ノートナンバー67)」の鍵盤を押して、鳴り方を確認してみましょう。

鍵盤を暫く押しっ放しにしていると、途中で音程がグワン♪と下がりますので、音程が下がった後に、鍵盤を離します。

これで、ゴジラの鳴声の「グア~~~ア゛~~~ウ~ウン」の一連のプロセスが再現されます。

もちろん、他の鍵盤を押しても鳴りますので、いろんな音階で楽しめます。

しかし、4オクターブの「ドC(ノートナンバー72)」辺りから、過度な変調による歪が激しくなってきますので、3オクターブの「シB(ノートナンバー71)」以下で鳴らすと良いです。


また、面白い音色が出来ましたら、紹介しようと思います♪



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