家は婆ちゃんが商売（中華そば屋）をやってたから所謂「獣」犬や猫は基本婆ちゃんは毛嫌いしてた。獣だけに(笑)
確かに飲食店では犬や猫の毛が入ったりする可能性や臭いなどが気になる人が居るから基本飼うという事はご法度とされていた。
まぁ昔の考えの人だからね。
だからガキの頃からペットを飼うと言っても熱帯魚や亀、ギリ、ハムスターまでしか飼えなかった。
犬や猫を飼ってる友達が羨ましかった時期もあった。
当時から猫は好きだったからね。
でも家は商売やってるから飼えないって抑えてた。
そんなこんなで高校生になった頃、婆ちゃんがラーメン屋を無期限の活動休止にした。
理由は前の年の大雨の影響で土砂崩れが発生し山から水を引いていた我が家はその影響を喰らった。
前みたいに冷たくて新鮮な山水ではなくなったのだ。
婆ちゃんは水が不味くなったから美味いスープが出来ないって嘆いてた。
職人のこだわりなんだろうね。
それ以外にも婆ちゃん一人で商売するのが大変になったのもあり気付けば店を開ける日がなくなっていった。
そんなある日親父が会社の同僚の家で仔猫が生まれ引き取る人を探してるという話があった。
婆ちゃんは嫌がりつつも前ほどの拒否は示さなかった。
婆ちゃんの了承もあり仔猫の1匹を引き取ることになった。
そこでやって来たのがムーン。
なかなか珍しいみたいだけどそんなことより猫を飼える喜びのがデカかった。
コイツが家族になってから単なるペットじゃなく新しい家族って気持ちが芽生えた。
婆ちゃんも何だかんだ言いながら可愛がってた。
その2年後にパートナーとして来たのが女の子のクレア。
2人はめでたく結ばれた。
上京する日、俺の荷物に嫌がらせでマーキングしたのはムーン(笑)
わかったんだろうね俺が居なくなるの…
俺が上京して1年が過ぎようとした頃だったかな？
クレアが妊娠して子供が生まれたのは。
その後また1匹
子供が生まれて程なくしてクレアは亡くなった。
交通事故だった。
普段ムーンは外に出歩くのは慣れてたし危険も認識してたけどクレアはわからないから外に出さないようにしてた。
でもドアの隙間からムーンを追って外に出てしまったみたい。
母ちゃんが泣きながら電話して来たのを今でも覚えてる。
俺は不思議と冷静に受け入れられた。
受け入れたくは無かったけど、そういうことか…って思った。
というのもその前日近所でクレアそっくりの猫が道端で死んでいたのを見た。
思わず目を瞑って通り過ぎた。虫の知らせというかそんな気がして最後にお別れ言いに来てくれたのかな？
クレアが亡くなって数年後、今度は弟の嫁が駐車場に捨てられていたキラを保護した。
1番ヤンチャだったけどね(笑)
この時実家には6匹、もはや久々に実家に帰ると俺は猫アレルギーを発症するようになった(笑)
元々持ってたらしいけど症状は出なかったらしい…
所謂、多頭飼いに当たる我が家だったが許容をオーバーしてた訳ではない。
その後は男の子達は去勢したけど6匹それぞれに愛情を注いでいた。
家族も多かったしみんなでお世話してたからね。
近年許容をオーバーした多頭飼いが問題になっているけどニュースなんかで多く見られるのが高齢の1人暮らし。
寂しさ、孤独を埋めるというのもあるかもしれない。
でも結局手が回らず劣悪な環境で放置されどんどん増えていく悪循環は否めない。
もちろん1人暮らしに限らない。
むしろ1人暮らしで多頭飼いしてるのが悪いと言ってる訳じゃない。
1人暮らしで多頭飼いしててもちゃんと愛情を注いでる人だっている。
手をかけれない、面倒をみれないなら放置せずに去勢してほしい。
可哀想な子が増えるだけ。
結果手放された猫達は保健所や殺処分の対象になってしまう。
そうなる前に周りが声をかけてあげなきゃ。
家族が声をかけてあげなきゃ。
ホントに愛情を注いでいるなら許容を超えた多頭飼いは絶対にしちゃいけない。
去勢は飼い主の義務。
彼ら彼女達の意思ではどうにも出来ないからね。
許容を超えた多頭飼いに限らず責任を持って最後まで愛情を注げないなら絶対に軽はずみには飼わないでください。
可愛いって衝動は誰だってある。
ただその先のその子の未来も考えて判断してください。
正直俺はネオン街なんかで夜遅くまでやってるペットショップとかスゲェ嫌いです。
やめて欲しい。
策略が見え過ぎて反吐が出る。
ペットショップがペット仲介役になる事を切に願ってます…
きっと猫が好き、犬が好きっていうみんなには関係ない話だけどね。
今ワンちゃんネコちゃんを飼ってるみんなは改めてありがとうって気持ちになろう。
これから飼おうか迷ってる人も、まぁヘヴィな話しになっちゃったけど悩んでる時点で愛情があるから大丈夫だよ(^^)
ちゃんと考えてあげれるってことだからね。