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■成功法則は自然法則


今日は少し趣を変えて、
自然科学を勉強しましょう。

というと、とたんに拒否反応が
出てくるかも知れませんね。

「理系」とか「文系」と分類
することが、『科学は難しい』
という思い込みを助長して
いる
ようです。

自然科学は、文字通り「自然
法則」ですから、理系・文系に
関わらず知っておいて損はない
と思います。

私たちも自然の一員なので
「自然法則」に従います。


実は
「自然法則は成功法則」
でもある
のです。


私たち人間も自然法則に
逆らわない限り、成功する
のは自然の摂理
なのです。


ちょっとややこしくなってきた
ので講釈はこの辺にして、
さっそく自然法則を成功法則
に解釈し直すことを試みたい
と思います。


では、スタートします!



1.ニュートンの運動の法則

1)運動の第1法則(慣性の法則)

 

 

 

 

 物体に外部から力が働かない
 なら、その物体の運動状態は
 変化しない。

 

 


 つまり、静止している物体なら
 永久に静止するし、運動して
 いるなら、永久に等速運動する。
 

◆成功法則に翻訳すると

 行動しないと
 何も始まらない。
 

いったん行動し出すと、本質的に、
ずっと行動し続けようとする。

ならば動け!
ならば始めよ! 

たとえ1センチでも、1秒でも、
1ページでも、1個でも!

 

 

 

 


具体的には、目標を小さな
単位に分けて、まず1つを
始めるということです。

小さな成功体験を積み重ねる
というのは、自然法則にも
適っている
のです。

 

 

 



2)運動の第2法則(運動方程式)

 

 

 

 

 物体に外部から力Fが働くと、
 その力の方向にその力の
 大きさに比例し、その物体の
 質量mに反比例する加速度aを
 生じる。

 

 

 
 F=ma
 
 
 
◆成功法則に翻訳すると


 想い(重い)・夢・
 願望が大きいほど、
 実現に向かう力が
 大きくなる。
 

 
 夢はでっかく描こう! 
 
 夢はでっかいほど実現する!
 


 

大きな夢や願望は、それ自体が
大きなパワーを持っています。

せっかく自然にはこのような
偉大な法則があるのですから、
活用しない手はありませんよね。
 

 

 

3)運動の第3法則(作用・反作用の法則)

 
 すべての作用に対して、
 等しく、かつ反対向きの
 反作用が常に存在する。
 


◆成功法則に翻訳すると


 何かをしようとすれば、
 それと同じ大きさの
 反作用が生まれる。

 
 想いが大きいほど、
 反作用(抵抗)が
 大きくなるものだ。
 
 大丈夫、心配するな!
 





2.力学的エネルギーの法則

1)運動エネルギー

 
 
 速度vで運動している質量mの
 物体が持つ運動エネルギーは、
 次式で表される。
 
  K=1/2mv×v 
 
 
◆成功法則に翻訳すると

 想いを実現させるエネルギーは、
 夢の大きさに比例し、
 行動速度の2乗に比例する。
 
想いをでっかく
持って、
速やかに行動せよ!

 

 


抵抗されるのは当たり前。

抵抗勢力に会うのも当たり前。


だって自然法則
なのですからね。

 

 

 


2)位置エネルギー

 
 
 一様な重力場において、
 基準の位置よりhの高さに
 ある質量mの物体が持って
 いる位置エネルギーは、
 次式で表される。
 
  U=mgh

 つまり質量が大きいほど、
 位置が高いほど大きくなる。



 
◆成功法則に翻訳すると


想いを実現させる
ポテンシャルは、
夢の大きさと志の
高さに比例する。
 

大きな夢を持ち、
想いの重さを感じ、
志を高く持て!

 

 

 



3)万有引力の法則

 
 
 万有引力は、
 互いの質量に比例し、
 距離の2乗に反比例する。
 
 万有引力Fはそれぞれの
 質量M、mに比例し、互いの
 距離rの二乗に反比例する。   
 
 F=GMm/r×r 

  (G:万有引力定数) 
 
 
 
◆成功法則に翻訳すると

 
想いを結集させる力は、
それぞれの夢の大きさに
比例し、
夢同志の距離の
2乗に反比例する。
 
 
想いはバラバラ
でなく、まとめた
方が実現しやすい。

夢同志をくっつけろ!
 
夢を持つもの同士
が接近すれば、
想いを実現させる
力が
大きくなる。

同志よ集え!
 

 

 

 



3.アインシュタインの相対性理論


 
 質量mの物質の持つエネルギー
 Eは、光速cの2乗に比例する。
 
 E=mc×c
 
 
 
 
◆成功法則に翻訳すると

 
想いは、それ自体、
莫大な夢現実化の
エネルギーを持って
いる。

 
 
 
夢は実現する
ようになっている。

自信を持って
確信せよ!

 

 

 

 



4.活性化エネルギーと触媒

 

 活性化エネルギーとは、
 化学反応を進めるのに
 必要なエネルギーのこと。
 
 活性化エネルギーよりも
 大きなエネルギーが与え
 られないと、化学反応は
 進行しない。
 
 活性化エネルギーを小さく
 する働きを持つのが「触媒」
 である。
 
 一般に触媒は、表面積が
 大きく物質を多く吸着するので、
 反応のチャンスが大きくなる。
 

 



◆成功法則に翻訳すると
 
 

 

 

 

 

活性化エネルギーとは、
夢を実現させるエネル
ギーのこと。

活性化エネルギー
よりも大きなエネル
ギーを与えられないと、
夢は実現しない。

活性化エネルギーを
小さくする働きを持つ
のが、触媒、つまり
「こころ」である。


こころの容量を大きく
すると、夢を実現させる
あらゆるものを引き寄せる。


こころを不安や心配
のない純粋な
状態に
保て!


こころという大きな
反応器の中で、想いが
成長し夢が実現する。

 

 


これでこのテーマを終わります。


私が20年ほど活用している法則です。

 

結構効果がありますよ。

 

もしよかったらお試しください。

 

★ストーリーで学ぶ地球環境問題


☆☆大好きな地球を大切に☆☆


【第32日】:

第2章 
地球温暖化はもう始まっている



■地球温暖化の原因


「私、なんだか楽しくなってきちゃった。
さっきは、本当に絶望して何も考え
られなかったの。

でも、今はきっと素晴らしい地球が
戻ってくる確信があるの。

さあ、地球温暖化を防ぐために、
みんなで何ができるか考えましょう!」

尚子さんが明るい笑顔をふりまいて
います。


「何ができるか考えるまえに、地球
温暖化の原因を考えた方がいいと
思うんだけど、どうかなあ」

一郎くんが提案しました。


「それは名案だね。
原因が分かると何が問題かが見えて
くるかも知れないね」

大南先生が同意しました。


<もうこの2人はすべてを任せて
大丈夫だな>


「尚子さんに聞くけど、地球温暖化の
原因は何だと思う?」

一郎くんが口火を切りました。


「そうねえ・・・・二酸化炭素やメタン・・・
ええと・・・・フロンもそうだったね・・・・
いろいろな温室効果ガスが増えて
いるのが原因だと思う」


「なるほど・・・・でもどうして増えて
いるのかな?」


「それは・・・・二酸化炭素の場合は、
物をいっぱい燃やしているから」

「なんで物をいっぱい燃やす必要が
あるんだろう?」

一郎くんが尚子さんに、<どうして>
という質問を繰り返しています。


「うーん・・・・いろいろ考えられるけど
・・・・おにいちゃんはどう思う?」

尚子さんが逆に質問し返しました。


「別に責めるわけではないんだけど、
やっぱり人間が便利で快適な生活を
望んでいるから
だと思うよ」


「便利快適ってそんなに気持ちいい
のかな?

・・・・自分が便利快適になる代わりに、
ほかの人や生物が迷惑していても
平気なのかな?」


「そうだね。
便利快適な生活を送ろうと思えば、
夏は涼しく、冬は暖かく過ごしたい
・・・・もっと速く動きたい・・・・もっと
おいしいものを食べたい・・・・もっと
遠くまで生きたい、というように
どんどんエネルギーや資源を
使う方に向かってしまう
からね」


「エネルギーや資源を使うときに、
二酸化炭素がいっぱい出てくる
のは当然よね」


「どうして人間は自然の姿と反対
方向に進もうとするのかな?

自然と反対に進もうとするから
無理をする・・・・無理をするとき、
人間の力では限界があるから
たくさんのエネルギーを使う・・・・
エネルギーを使うと二酸化炭素が
増え、温暖化が進む・・・・。


夏は暑く、冬は寒くて当たり前・・・・
自分のペースだと楽に進める・・・・
人間って自然と共に生きるのは
楽しいと思わないのかな?

先生、地球温暖化の原因は
やっぱり人間が便利快適な生活を
目指しているからですか
?」

一郎くんは、尚子さんとの話し
合いの結論と思えることを
大南先生にたずねました。


「君たちが横で君たちの話を聞いて
いて、すごくうれしかったよ。
思いやりにあふれていたからね。

地球温暖化の原因だけど、2人の
言ってることはよく分かるよ。

確かに二酸化炭素の排出量は、
経済や生活のレベルが上がるほど
増えている。

経済や生活のレベルを上げるという
ことは、便利快適を追求し続ける
ということだからね。

IPCCも、現在の温暖化が自然現象
ではなく、人間の活動によるもので
あることを正式に認めているんだ」

大南先生のこの言葉に、2人は
<やったー>という快感につつまれ
ました。


「ただね、人間といってもすべてが
便利快適を追求しているわけでは
ないんだよ。先進国の人間が特に
その欲求が強いようだ。

二酸化炭素の排出量を見ても、
先進国はアフリカ・インドなどの発展
途上国よりもはるかに多いんだ。

日本は過去40年間で電気の
消費量が20倍、自動車の数が
50倍も増えている
んだ。

しかも、先進国はさらに経済拡大を
目指し、発展途上国も先進国に仲間
入りしようと『追いつき、追い越せ!』
をスローガンにして頑張っているんだ」


「このままでは、本当に地球がダメに
なってしまうわね。

いったいどうすればいいんですか?」

尚子さんが大南先生に謙虚な
気持ちで質問しました。

「それは私が教えるんではなくて、
これから君たちが考えるんだ。

ここまで来たらどんどんアイデアが
見つかるだろう。

ただ最後にIPCCが1995年の
レポートの中で言っていることを
紹介しておこう。

『二酸化炭素の濃度を現在の
レベルで安定化させるためには、
そのレベルをただちに50~70%
削減し、さらに削減を強化していく
必要がある』


と言っているんだ。

1995年から20年以上たって
いるので今の時点で考えると、
90%くらい二酸化炭素を削減
しないとダメだということだ。

しかも、さらに削減する必要が
あると付け加えている。

これらのことを考え合わせると、
途上国よりはるかにたくさんの
二酸化炭素を放出している
先進国は、10分の1まで
削減し、様々な手段を使って
放出以上に削減する必要が
あるだろうね」


「そんなことができるんですか?」

2人が同時に質問した。

「それは分からない。
でもそれができなければ地球がダメに
なってしまうんだ。

いまこそ、地球のすべての存在が
知恵を出し合うときではないだろうか。

この旅から帰ったら、便利快適とか
生活レベルって何だろう、とじっくり
考えてごらん。

自分にできることが、きっと見つかる
はずだよ」
 
これは、現状の社会や経済
システムのもとではかなり
無理があるでしょう。
↓のブログでは、「では、
どんなシステムに転換しない
といけないか」を提言して
います。

よかったら読んでみてくださいね。
 
  このブログ です。 
  


次回からはオゾン層破壊について、
考えていきましょう。


次回に続きます。

 

 

★ストーリーで学ぶ地球環境問題


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【第31日】:

第2章 
地球温暖化はもう始まっている



大規模な崩壊がすでに始まっている


「ところが、とんでもないことが
この南極で起こるかも知れないと
予測した人がいるんだ。

それはまさに『動的な変化』の
究極の姿
と言えるだろう。

1978年にアメリカのマーサ博士が、

『地球の温暖化が進むと、南極の氷の
一部が崩壊して海に投げ出される。
そのため、世界の海面が急に5メートル
も高くなるような現象が21世紀のうちに
起こる』


と発表して、世界を驚かせたんだ。

彼は、『その根拠は棚氷の崩壊の
危険性である』として、次のように
説明している」

巨大な棚氷が、南極のロス海や
ウェッデル海の奥に存在している。   

それらは、内陸側の片端が支えら
れているだけで海へ張り出していて、
壁に取りつけた棚のような状態で
極めて不安定である。     

この棚氷の一部は、現在、海中から
突き出た岩礁に座礁していて、   
氷床が海の方へ急速に流れ出ない
ようにブレーキが作動している    
状態になっている。

温暖化が進んで海水温度が高くなる
と、熱膨張のために海面が高くなる。

その結果、棚氷は岩礁での座礁から
解放される。

この状況では、南極内陸部からの
氷の流れに対してブレーキが働か
なくなり、     

内陸の氷が海の方へ急速に移動
して、海中へ流れ込むようになる。

 
   

これが起こったとき、海面が急に
5メートルも高くなる
のね。

でも、そんなことが起こったら、
いったいどうなるのかしら?
・・・・
わたし、恐ろしくて考えられない!」

尚子さんの頭の中は明らかに混乱
しています。

知ってはいけないことを知って
しまった、見てはいけないものを
見てしまったという感覚に襲われ
ているようです。


「前にも話したように、南極大陸の
すべての氷が溶けると海面が60
メートル上昇する。

しかも、このとき大陸が700メートル
も隆起する
と言われているんだ。

こうなれば、まさに大破局だ。

しかし、こんなことは絶対ないとは
言いきれないものの、氷が全部
融けてしまうような確率はまずない

だろう。

そもそも南極の氷が全部融ける
としたら、他の地域の氷も融けて
しまっているだろう。 

南極だけのことを考えても、
あまり意味がないよね。
 
でも、隕石の落下、火山の爆発、
地震などの自然現象や温暖化に
よる氷床の崩壊が起これば、
5メートル以上の海面上昇が突然
発生することは十分考えられる。

このとき棚氷の海中への突入と、
隆起を伴う大規模な地殻変動が
起これば、想像を絶する大津波が
発生するかも知れない。

この津波は、波の高さが30~40
メートルに達するという説があるほど
大規模なもので、時速300キロ
以上で地球全体に伝わる。

恐らく、人間が造った建物でこの
規模の津波に耐えるものは
ほとんどないだろう」

大南先生はここまで話して、1回、
2回と深呼吸しました。


「なんとかしなければ・・・・」

一郎くんが、海岸沿いにひしめく
工場群や原子力発電所のことが
心配になって、そうつぶやきました。


「そうよ、私たちが何とかしなければ
ならないのね。

・・・・
先生が初めに『彼ら(南極の巨大な
氷床)がそこにじっとしているから
陸上の人間が安心して暮らせる』
という意味が、今はっきり分かったわ」

尚子さんが絶望の底からはい
上がってきたようです。


「わたしは、このことを2人に話す
べきかどうか、すごく悩んだんだ。

恐怖を植え付けても、精神衛生上
良くないと思ったからだ。

でも私はこう考えた。

『このままでは何もかもお終いに
なってしまう。いったいどうしたら
いいんだろう』と絶望したとき、
本当の知恵が湧いてくるのでは
ないかと。

絶望しないうちは知識で物事を
処理しようとしがちで、しかも
できない理由を次から次に考え
出すことが多い
ものだ。

だから2人にありのままを話せば
一時的には絶望するだろうが、
きっと素晴らしい知恵を生み出して
くれるのではないかと思ったんだ」

大南先生から、2人を心から信頼
しているという思いがひしひしと
伝わってきます。

一郎くんも尚子さんも、いつの間
にか恐怖と絶望から解放され、
心地よさに浸っているようです。


「ひとつだけ確認したいのですが?」

一郎くんが静かに口を開いた。


「なんだね。話してごらん」


「南極の氷床が崩壊して地球が
滅亡するのを止められるのは、
わたしたちなのですね。

なぜか、ボクたちが今すぐ行動
すれば、絶対に最悪のことは起こら
ないという確信があるのです」

一郎くんが目を輝かせていった。


「先生はうれしいよ。
君たちに今南極で起こりつつある
ことを隠さずに話してよかった。
本当にそう思ってる。

私自身は、この地球が最悪の
結末を迎えるなんてあり得ないと
思う。

しかし、これは
『そんなことは起こって欲しくない』
という願望に過ぎないんだ。

このまま何も手を打たなければ、
あり得ないことが『あるかも知れない』
に、あるかも知れないが『あるに違い
ない』に変わっていくことになるだろう。


一郎くんの言う通り、私たちが今すぐ
行動することが大切
なんだよ」




次回に続きます。
 

 

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【第30日】:

第2章 
地球温暖化はもう始まっている



大規模な崩壊がすでに始まっている


「この南極の氷床がそんなに
不安定だなんて、ぜんぜん知り
ませんでした。

でも今のところ、まだ滑り落ちて
いないのでしょう?」

目の前の巨大な氷床が微動だに
しないのを見て、一郎くんはホッと
しているようです。


「いやいや、すでにあちらこちらで
棚氷が崩れ落ちている
んだよ。

たとえば、1995年に南極半島の
ラルセン棚氷の一部が崩れて、
巨大な氷山となって外洋に向かって
漂流を始めまたんだ。

氷山の面積は2900平方キロ、
日本の淡路島のほぼ5倍も
あるんだよ。

過去50年でこの地域の気温が
平均2.5℃上昇したため、氷が
溶けたのが原因とみられている
そうだ。

そして98年に入って、ラルセン棚氷
が長さ40キロ、幅5キロにわたって
崩れ落ちたんだ。

 

最近になっても、この傾向が続いて

るんだ。



このままでは、ラルセン棚氷の3分
の2に相当する約8000平方キロが
消滅するのではないかと心配されて
いるんだ。

南極周辺では、これ以外にも数十
もの巨大な氷山が流出してる
んだ」

 


「すごいなあ。

氷山と言うよりも大きな島が動いて
いるみたいですね。

そんなに大きければ、氷山の上に
いても動いているとは絶対に気づか
ない
ですね」

一郎くんは、目の前の止まっている
南極の氷床が、実はものすごい
スピードで動き出しているのでは
ないか、という錯覚を覚えました。

・・・・錯覚ではなかったりして・・・・。



次回に続きます。
 

 

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【第29日】:

第2章 
地球温暖化はもう始まっている



南極で今何かが起こっている・2


★南極の氷の秘密


「ところで、一郎くん、もし巨大な氷床に
おおわれている南極で『動的な変化』が
起きたら何が起こるだろうか? 

ちなみに、氷床というのは、この南極
大陸やグリーンランドに見られるような
巨大な氷のかたまりで、大陸氷河とも
呼ばれている
んだ」


「・・・・」

一郎くんは、何のことを聞かれている
のかまったく分かりません。


大南先生が再び口を開きました。

「この謎を解くために、南極の氷床の
巨大さと氷つまり水の性質を理解する
必要がある」

ますます謎めいてきました。
大南先生の話が続きます。

「まず南極の氷床についてだが、
南極の面積は日本の約40倍も
あって、そこに平均2500メートル、
最大4200メートルの厚さの氷が
乗っている


しかもその85%が陸上にあって、
全部が融けてしまうと海面が60
メートルも上昇する
んだ。


 
・・・・
次に氷の性質について見て
みよう。

氷は、圧力をかけると融けて水に
なる
んだ。

水になると摩擦力はほとんど
ゼロとなって滑りやすくなる。


この原理を利用したのがアイス
スケートだ。

アイススケートの靴の底には、
ブレードと呼ばれる薄い刃の部分
があるよね。

この部分で人間の全体重を受ける
ので、氷にかかる圧力は非常に
大きくなる。

そのために氷が融けて水になり、
摩擦がなくなってスイスイと滑る
ことができるようになるんだ。

これがスケートの原理だ」


「あのう、それが南極の氷床と
どんな関係があるのですか?」

一郎くんが大南先生の話をわざと
止めました。

頭の中が混乱していて、整理する
時間が欲しかったのです。


尚子さんの様子を見ると同じ
気持ちでうなずいています。

「実は、南極の氷の底は平均2500
メートルもの氷自体の重さによって
大きな圧力を受けているので、水に
なっている
んだよ。

この部分はスケートの原理と同じ
理由で摩擦がほとんどゼロになり、
大変滑りやすい状態になっている」

「すごい! この南極の氷が
滑ってるだなんて信じられない!」

尚子さんが壮大な話しに驚いて
います。


「氷が流れているから氷河というん
だよ。

ただ、今のところ地表の岩のデコ
ボコの部分に引っかかって、氷が
一気に滑り落ちるのがかろうじて
止められている状態なんだ。

また、流れ出した氷河が海に着水
したとき浮力がはたらいて、南氷洋の
海水が巨大な氷の柱を支えている
状態になる。

このような浮力のはたらきによっても、
氷が一気に滑り落ちるのが食い止め
られているんだ。この氷の状態を
棚氷と書いて『たなごおり』と呼んで
いる


 


そして、棚氷がちぎれて海に流れ
出したものを氷山という
んだ。

 


いずれにしても、南極大陸の氷床は
非常に不安定で、何らかの理由で
バランスが崩れると、一気に南氷洋
に滑り落ちる恐れがある
んだ」
 
 



次回に続きます。