今月はじめに、大量出血に効果がある
止血治療に関するニュースを見かけました。
防衛医大を中心とした研究チームが
ナノ粒子を使って出血を効率よく止める止血治療に
動物実験で成功したと発表しました。
肝臓に傷をつけ大量出血させたウサギに
ナノ粒子を体重1キロ当たり20ミリグラム注射したところ
いずれも止血でき、生き延びたそうです。
注射しなかったウサギは全部、失血死)
(
ナノ粒子が出血した部分の血小板と結合すると同時に、
血液中に残った血小板を集めて血栓を効率よく形成し
止血する仕組みだとか。
大規模災害などで大量出血した患者の止血に
役立つと期待されているそうです。
大震災などの災害時での処置を見据え
慶応大学や早稲田大学なども研究に参加となっていますが
防衛医大という存在を考えると
戦争などの非常時対策という面もあるのかもと
勘繰ってしまいます
大量の出血を止めるためには血小板輸血が必要ですが
血小板は保存期限が1週間程度と短いのが難点で
普段でも、ストックが十分とは言えないそうです。
今回、開発された血小板代替えナノ粒子は
生体由来の材料をまったく用いずに
作製するため、血液型を合わせる必要もないし、
血液感染症の危険もないとのこと。
温度管理も楽で、
血小板のほぼ25倍の6カ月間の保存ができる上に
大量生産も可能だそうです。
ただし、このナノ粒子が、オスラー病のような
毛細血管からの出血に使うことができるかどうかは
医学音痴の私にはさっぱりわかりません。
もしかすると、血栓ができて
もっとやっかいな事態に
なることもあるのかもしれませんが…
ただし、こうした研究が進歩することで
毛細血管の出血にも十分に対応する技術が
生まれるといいなぁと思うばかりです。
止血といえば、「TDM-621」という
すごい「吸収性局所止血材」があり
年内にも承認されるという噂がネットにも飛び交っています
長くなったので、詳しくは次回に…