博士の愛した数式  92年がキーと思える人にしか評価できない本だと思うんだが・・・ | プロレス至上主義者宣言!・International公式HP

博士の愛した数式  92年がキーと思える人にしか評価できない本だと思うんだが・・・

博士の愛した数式
阪神ファンのコーラン、デーリースポーツのコラミストと言った方が儂には分かりやすい小川洋子の小品。確か妊婦の姉に催奇剤入りのジャムを食わせる話でデビューした人だと思うが、かなり違う路線の本だった。

冬の曇天の日の公園に生じた一瞬の日だまりのような92年のタイガースを背景に、事故で脳に障害を負った初老の数学者と、高校時代に人生に傷害を負ったハウスキーパーの束の間の交流を描いている。

山もなく、謎(というほどのもの)もなく、オチもなく、達成もない・・・92年を背景とした時点でそんなものはあり得ないんだが、そんなことを容赦しないうちの嫁さんは厳しいことを言っていた・・・

が、30分で読めばちょうどよく心に響いてくれるだろう。

しかし、92年の意味を把握した人にしか理解できない本だと思うんだが、買った人や売ろうとした人は理解してるんだろうか?
映画化したそうだが、主人公は千秋でやって欲しい